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【QuickTIPS】単純にルール化して覚えるファイトの基礎【護身術】

いつも心に1枚の強化耐熱性アクリル板を。どうもサイコ田中です。

殴り合いの喧嘩を経験したことの無いほとんどの善良な一般人の方々にとって、

「その瞬間」が訪れたときに出来ることには限りがあるでしょう。

いざファイトが始まってしまったときパニックにならないために、

ルールを明確化しておくというのが一つの最適解となります。


”変な人”が増加した日本での護身

日本は世界的に見ても治安が良いとされており、

統率の取れた国民性と高いマナーやモラルの意識が評価されているようですが、

2020年代に入り、そうしたイメージは崩れつつあるように思えます。

 

ニュースの報道では動機の明瞭でない殺人や傷害、暴行事件が後を絶たず、

その加害者・被害者の分布は性別年齢を問わず幅広く、

トラブルが発生する条件やロケーションなどにもこれといった共通点は見られません。

 

俗にいう”変な人”や様子のおかしい人はどの街、コミュニティの中にも一定数は存在していたはずですが、

近年は特にそれらの顕在化が著しく、いつどこの誰が奇行に走り、その影響を受けるかが想像しにくくなっているように見受けられます。

こうした微妙な情勢の中で身を守ることはこれまで以上に難易度が高く、

常に高い防犯意識と悪い意味で「人を疑いの目で見ること」の重要性が増していることに疑いの余地はありません。


ルール化して簡単化する基本の護身テクニック

ここからは格闘技経験や実際の喧嘩などの体験が全く無い方に向けて、

単純なルール化により頭と身体の両方で覚えられる基本の自己防衛テクニックを、

シチュエーション別に3つ紹介します。

難しいことは考えず、小ネタ、予備知識程度の意識で構いませんので、

身を守ることに興味をお持ちの方は参考にしてみてください。

 

攻撃が見えたらとりあえず後退する

相手の攻撃動作はある程度の慣れが無ければ見極めが困難ですが、

直感的に「やばい」「危ない」と感じたり、身の危険を感じるといったシグナルで十分なので、

それらをきっかけに小さな動きで後退りしましょう。

 

実は普通に立った状態から半歩から一歩後ろに下がるだけで、

相手のパンチやタックルといった直線的な攻撃はその効力が半減します。

(場合によっては全く当たらないということも)

 

ですのでお互いに向き合った状態でスタートしたファイトで、

相手が殴りかかったり、掴みかかるような素振りを見せた場合は、

難しく考えず少し後ろに下がりましょう。

 

もっとシンプルに考えるならば、

要するに相手の手が届かない位置にいればいいわけなので、

横に動いたり、斜め後方にずれる、机や椅子などの向こう側に逃げるといったアプローチで十分なのです。

とにかく初動対応として、攻撃者から距離を置くことが大切です。

 

倒されて自分が下になったら目を狙う

非常によくあるシチュエーションですが、

相手と揉み合いになった際、そのまま倒されてしまい、

自分が下になるケースが多く見られますが、

特に慌てる必要はありません。

黙って相手の目に指を押し込みましょう。

 

多くの格闘技経験の無い方が何となく「下になったら終わり」というイメージを持たれるかと思いますが、

下から出来る攻撃手段は意外に多く、相手が優位に立ったと勘違いしている分効果的に作用する場合もあります。

(特に柔術では下からの選択肢が多く、むしろ下になっている側が有利という場面さえあります)

 

掴み合いのまま倒れた場合は、相手の襟首を掴んだりして相手の頭部が十分手の届く位置にあります。

ここから難しく考えず相手のどちらかの目に顔を触りながら親指を押し込めば、

相手の力と動きは一時的にかなり弱まるか、完全にストップします。

(人間の動物的本能によるリアクションのため、訓練を重ねていても無効化は出来ません。プロの格闘家でさえ目に指が入るとその事を必死にアピールするほどです)

 

またよくあるシチュエーションとしてヘッドロックのように背中側から腕を回されて首を絞められているような場面でも、

相手の頭は常に手の届く位置にあるため、落ち着いて目を突けば脱出可能です。

 

もしも目をピンポイントに突くのが困難に感じたとしても、

鼻を目印にすれば比較的簡単に攻撃可能です。

理由は明白で、常に人間の目というものは、鼻の延長線上に存在しているからです。

(ロシア人が好む3本指による目突きはこういった点において非常に合理的と言えるでしょう)

 

武器になるものは素早く抜いて使う

相手が丸腰で尚且つ自分は武器になるようなものを持っているか、

傍にそういうものがあるとわかっている場合は、素早く掴んで構えてください。

 

子供でもわかることですが、

普通に殴り合いの喧嘩をするなら素手よりも武器を手にしている方が圧倒的に有利であり、

手指や脚などを怪我するリスクも格段に下がり、一方的に相手を圧倒できるため使わない手はありません。

 

特に路上のファイトで武器になるものとして、

・ある程度長さと硬さのあるもの(ex:傘,自撮り棒,金属製の水筒など)

先端が尖った小さなもの(ex:鍵,ボールペン,金属製のフォークまたはナイフなど)

・直接相手の顔に浴びせられるもの(ex:細かい砂,熱湯,殺虫剤など)

などなどが代表的で、これらはもちろん状況により併用することも可能です。

 

とにかく大切な事はファイトが始まる前から武器になりそうなものを探しておくこと

また身に着けているもの、所持しているものの中で武器となるものを確認し取り出せるようにしておくことです。

こうした意識があるか無いか、ただそれだけのことが、極限状態における生存率を大幅に左右します。


身体は鍛えておくに越したことはない

ここまで可能な限りシンプルにルール化した状況別の対処法をお伝えしてきましたが、

これらが正しく作用するためにも、ある程度身体を鍛えておくに越したことはありません。

 

どれだけテクニックを磨いても、人間が元々持っている身体能力や耐久力には個人差があり、

それらが大きく縮まるということはあり得ません。

身長にして5センチ、体重にして10キロ以上差が開くと状況は極めて不利になり、

その差が大きくなればなるほど、向き合ったときのリスクは増大します。

 

こうした身体的・物理的な性能差を少しでも埋めていくために、

また簡単に舐められて喧嘩を売られたりしないためにも、

普段からある程度強度のあるトレーニングをこなし、身体を大きくする必要があることは否定できません。

腕立て伏せや基本的な腹筋運動など、出来る範囲で全く問題ないので、

週に3~4回の頻度の自重トレーニングから始めるのがいいでしょう。

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【QuickTIPS】攻防それぞれのルールと目的意識【護身術】

いつも心に1メートルの鋼鉄製チェーンを。どうもサイコ田中です。

基本的に路上のファイトでは息がかかるほどの超接近戦が想定されます。

(特に何の訓練も受けていない者同士の場合そういう展開にしかなりません)

ここではこうした超接近戦や掴み合いの攻防において、守るべきルールと最終的なゴールについてお話します。


最速で主導権を握るために

接近戦の攻防において手っ取り早く主導権を握るためには、

少々荒っぽいアプローチになりますが、やはり先制攻撃以外の選択肢はありません。

 

手を出されるのを待っていては防戦一方になるか、

相手の仲間などが合流し状況はより不利になるだけで良いことは何もありません。

 

ファイトが始まった瞬間(自分が身の危険を感じた瞬間)に覚悟を決め、

真っ先に仕掛けるぐらいの方が丁度いいことの方が多いことは明白です。

仮に後で警察が来た後で目撃者らに自分にって不利な証言をされたとしても、

何もしないで殴られて大けがをするよりはよほどましには違いありません。

 

一番良いのはその場から立ち去ることですが、

あなたに敵意を向けてくる相手に対し無抵抗である必要はありません。

攻撃者が想定していない強烈な一撃を加え、喧嘩の相手を間違えたことを思い知らせてやりましょう。

(身を守るためとはいえ、やりすぎには注意です)


接近戦での攻防における3つのルールとゴール

ここからは実際に想定されるパターンなどの例を挙げつつ、

超接近戦における攻防において大切な3つのルールと向かうべきゴールについて解説します。

基本的には性別年齢を問わず実践できる内容になっているため、

護身に興味がある方は是非一度参考にしてみてください。

 

相手の腕の内側を取る

字面だけではわかりにくいかもしれませんが、

組み合った体勢で相手の腕の内側を取ることは非常に重要です。

 

相手の腕の外側から攻撃を仕掛けようとしても、

力が上手く入らなかったり、そもそも相手の腕が邪魔をして攻撃がクリーンヒットしない可能性が高く、

合理的とは言えません。

 

組み合った形、掴み合いの形になったときには、

・可能な限り自分の腕が常に内側にあるようにする

・頭をコントロールできるよう首元をとらえる

・自分はしっかりと顎を引いて腰を落とす

といった3点に注意し、

特に最後の”腰を落とす”という点は大切で、

簡単に投げられたり、逆に振り回されたりしないよう、

普段から体幹や下半身を強化しておく意識も重要です。

 

攻撃するためのスペースを作る

接近戦で多くの一般人や格闘技未経験者がやってしまいがちなのは、

組み合ったまではいいがどうしていいかわからず膠着状態に終わるというものです。

 

相手は攻撃者であり友人や恋人ではありませんので、

いつまでも抱き合っている必要はありません。

最初のルール通り自分の腕が相手の腕の内側に入っていることが確認出来たら、

攻撃しない側(打撃に使わないほう)の手で相手の頭を後方か斜め後ろに押さえつけ、

十分な打撃を加えられるだけのスペースを形成します。

 

目の前にいる相手に真っ直ぐのパンチを打っても窮屈になるだけというのは、

格闘技経験の無い方でも想像に難くないでしょう。

打撃を効果的に運用するためには、適切な距離が必要であり、

これが無いなら、作ればいいというのがこの第2のルールとなります。

 

この際、相手の頭をただ単に押さえつけるというよりも、

少し捻じるようにして(首をひねるように)、顎などの弱点を露出させる意識も大切です。

 

顎や鼻などの急所を集中的に狙う

第2のルールにも関連する部分ですが、

相手の頭をコントロールして十分なスペースを作ったら、

躊躇なく急所を打ち抜くことが何よりも重要です。

逆にこれが出来れば途中の過程はどうでもいいとさえ言えます。

 

十分なスペースを確保できたとしても、

頬や額など、あまりダメージを与えられない部位を打っても意味がありません。

顎など弱点となる部位(目や鼻、こめかみなど)などを短い時間に露出させ、

肘打ちや頭突きをしっかりヒットさせます。

その後組み合った形に戻ったら、

・腕を内側に入れる

・攻撃のスペースを確保する

・急所を打つ

といったフローを淡々と、そして冷静に繰り返すことで、

着実に主導権は自分に移っていきます。

よほど大きな体格差が無い限りは、これで一対一の接近戦はほぼ制することができるでしょう。


攻撃だけでなく防御にも意識を

ここまでオフェンスに重きを置いたポイントを簡潔に述べましたが、

攻撃のみならずディフェンスにも意識を向ける必要があることは言うまでもありません。

 

相手が同じルールとプランを持った相手の場合、

同じように内側を取り、スペースを作って殴打してくるでしょう。

この攻撃をまともに受けないためにも、

・相手に腕の内側を取らせない

・スペースを作らせないようしっかりクリンチする(抱きつく)

・可能なら相手の頭を抱えて下に押さえつける(そのままチョークに移行するのも可)

など、本来自分がやりたいこと、やるべきことを妨害するような動きを取る工夫も大切です。

 

トレーニングパートナーがいる場合、

攻防それぞれのロールに分かれて淡々と反復練習をするのもいいでしょうし、

相手がいなくても腕のあるトレーニングダミーを使ってクリンチからの攻撃を練習することができます。

 

記事の最初に先制攻撃が何より重要だと述べましたが、

その先制攻撃を自分が食らわないためにも、防御に向ける意識とのバランス感覚も養っていきましょう。

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【小ネタ】車がひっくり返った時にやるべきこと【非日常】

いつも心に1本の改造パイプレンチを。どうもサイコ田中です。

皆さんは自動車を運転している際に、

車が上下逆さまにひっくり返ったり、

転げまわる丸太のように高速回転しながら壁に突っ込んだ経験はお持ちでしょうか?

この短い記事では、こうした非常事態に対処する際のポイントについてお伝えします。


きちんとシートベルトの着用を

言うまでもありませんが、車が横転しようがしまいが、

とにかくシートベルトは正しく着用すべきです。これは後部座席についても同様です。

 

余り知られてはいませんが、

シートベルトは車体がある程度傾いたことを検知すると(概ね水平に対し15度前後)、

すり抜け防止のためベルトをロックする機構を備えています。

これにより車外へ放り出されたり、ルーフに頭部を強打するといった危険性が大幅に低減し、

「車がひっくり返ったけど意外と無傷だった」という結果に繋がっていきます。

また横転だけでなく正面衝突などの衝撃に対しても被害の軽減に関わるため、

正しいシートベルトの着用方法を知り、同乗者に対しても着用を促し、

安全運転を心がけることが何よりも重要です。


車が横転したときにやるべきこと

ここからは実際に車が横転してしまったときにやるべきことを、

大まかに3つのステップに分けて解説していきます。

これから激しいカーチェイスを予定している方や(?)、

レース活動に参加しようとお考えの方、運転の非常に荒い方などはとりあえず知っておきましょう。

 

耐ショック体勢を作る

車が傾くのを感じて、「あ、やべぇ」と思ったら、

とりあえず耐ショックの姿勢を作りましょう。

 

胸元に何かを抱え込むようにして腕を組み、

腕で首の周りにV字のクッションを作るようなイメージで構えたら、

しっかり顎を引いて背中を丸めます。

(背中をシートに押し付けるようにしてもいいでしょう)

 

大切な事は頭が激しく振られないこと、頭部を車内に強打しないことなので、

教科書通りに両手で頭を抱えても問題はありませんが、

エアバッグが開いた際に顔面を強打する可能性が高いためオススメはしません。

 

横転が収まるまではこの耐ショック姿勢を維持し、

車の動きが落ち着いたら次のステップへ移行します。

 

落ち着いてシートベルトを外す

先述の通り、一般的な自動車のシートベルトには、

横転を検知しロックする機構が内蔵されています。

 

車が横転した直後はシートベルトが外れずパニックになるかもしれませんが、

必要があってそのような状況になっているわけですから慌てることはありません。

問題なのは、ひっくり返った状態から抜け出すときです。

 

いきなりシートベルトのロックを外すと足から落ちて車内でとんでもない体勢になってしまう可能性があるため、

まずは片方の腕でしっかりとルーフ部分を押して身体を支え、

その後は頭側から腕→上半身→下半身と体重を移すようにし、最後に足がルーフ部分に着地するようにします。

 

壁に背を預けて三転倒立が出来る方は、その状態から降りるとき(倒立姿勢をやめるとき)の形をイメージするとわかりやすいでしょう。

とにかく腕から始まり、最後に足が着くと覚えておいてください。

何の準備もしないでいきなりシートベルトを外してはいけません。

 

車内から脱出し状況を確認する

きちんとシートベルトから脱け出してルーフに四つん這いになれたら、

あとは冷静に車外へ出るだけです。

 

普通に運転席から出られたらそれがベストなのですが、

横転の衝撃によって変形しドアが開かない可能性もあります。

体勢は苦しいですがどこでもいいので開くドアを見つけて、

なるべく速やかに車外へ脱出しましょう。

横転の最中にドアがどこかに飛んで行ったり、

窓ガラスが割れたりすることもあるので、そこから出るという方法もあります。

(一番簡単で確実なのは、運転席側から四つん這いのまま真っ直ぐルーフを伝ってトランクから出ることです)

 

無事車外へ脱出出来たら、同乗者の安全確認と救助(脱出の補助)、

車両の状態確認(火や煙が出ていないか、ガソリンやオイルなどが漏れ出ていないか等)、

周囲の状況を確認の上、落ち着いて警察に連絡しましょう。

自身や同乗者が怪我をしている場合は、救急車の手配も忘れずに。

(事故などの情報は常に各機関で共有されているため、110番が先でも119番が先でも問題はありませんが、

横転は事故に当たるため110番が望ましいでしょう)


どんな時も安全運転で

馬鹿馬鹿しい話になってしまいますが、

そもそも普通に車を運転していたら横転したりきりもみ回転するなどあり得ません。

 

スピードの出し過ぎはもちろんのこと、

雨天や降雪、路面凍結時のスピード超過に加え、強風時に橋の上などを走る際にも注意が必要です。

 

また軽自動車や背の高いトラック、ワンボックスなどは構造的な面においても横転リスクが高く、

急ブレーキや急ハンドルなど”急”がつく操作を避けるといった意識も欠かせません。

 

以上、車がひっくり返ったときの対処法をお伝えしてきましたが、

そんな事態にならないよう、普段から安全運転を心がけ、

時間と心にゆとりを持った日々を送っていきましょう。

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【初心者向け】覚えておくべき3種類のガード【現代護身術】

いつも心に1羽の人造七面鳥を。どうもサイコ田中です。

身を守るうえで基礎になるのは、やはり攻撃手段よりも、

物理的な防衛テクニックです。

ガードにはどのような種類があり、それらが持つ意味とはどのようなものでしょうか?


とにかく頭部を保護する

工事現場や一部の激しいスポーツなど、

とにかく保護具として代表的なものはヘルメットでしょう。

要するにどのような場面でも人間は、頭を守りたい(守るべき)ということです。

 

脳は人体のあらゆる機能の司令塔であり、正常な動作には欠かすことの出来ない臓器です。

この脳が乗っている頭を守ることはあらゆる危険が伴う場面での至上命題であり、

事あるごとに「頭を低くしろ」と叫ぶ人がいるのはこのためです。

(実際の社会生活では、違った意味で頭を下げる場面が多いのですが)

 

現代護身術におけるテーマも同様であり、

とにかく保護姿勢、立った状態でのガードポジションの第一目標は、

頭部と顔面周辺の保護に違いありません。

迷ったら両腕で頭を抱え、直接頭に打撃などを受けない姿勢を作りましょう。


最低限覚えるべき3つの基本ガードテクニック

ここからは、身を守るうえで最低限覚えておくべきガードスタンスを、

場面や用途、難易度などの項目に分けて3つお伝えします。

身を守ることに興味をお持ちの方は、是非一度参考にしてみてください。

 

ロング・ガード

最も手軽で効果的、誰にでも実践できて複雑な応用も可能なのが、

ロング・ガードです。

 

やり方は至って簡単で、半身を切って立ち(片足を半歩退いて上体を斜めにする)、

利き手と逆側の手を前に突き出し、利き手を顎に添えるだけです。

 

キックボクシングやムエタイの試合などで見られるオーソドックスな構え方であり、

このスタイルの最大の強みは何と言っても物理的な距離を保てるということです。

これは身を守るうえで非常に重要です。

 

相手に危害を加える意思があろうが無かろうが、

とにかく手が届く距離にいることは好ましくありません。

自分が最大限に腕を突き出し、それでもなお相手に触れない距離というのは、

よほど大きな体格差が無い限り、相手も自分に触れられない距離に違いありません。

こうした安全な距離感を保ち続けることは、攻撃者の初動を安全に回避・防御できることに繋がるだけでなく、

「あなたに危害を加える意思はない」と相手にアピールするボディランゲージにもなります。

これは目の前の相手はもちろん、周囲の目撃者に与える印象にも大きく影響するため、

「落ち着いてください」などの言葉を用いて積極的に距離を取ることが大切です。

 

フレーム・ディフェンス

フレーム・ディフェンスは、より現代化されたクラヴ・マガやケイシ(ディフェンス・ラボ)などに見られる、

頭部を両腕で包み込むようにするスタンスを指します。

(腕で三角形の窓枠=フレームを作るという意味からそのように呼ばれることが多い印象がありますが、正確な由来はわかっていません)

 

片方の腕で髪をかき上げるように後頭部を抱え込み、

もう片方の腕で正面から見るとひっくり返したLの字になるような形に構えるのが一般的です。

またシンプルに両腕で頭を抱え、三角形の窓の部分から相手が見えるようにするスタンスや、

机に突っ伏して眠るときのように頭を覆うクロスアーム・ブロックもフレームの変形として扱われます。

 

これらはとにかく頭部をしっかりと保護できるという強みを持つと同時に、

ガードの体勢から素早くトラップやハンマーパンチ、肘打ちなどに移行できるという、

受け速攻対応の攻撃型ディフェンススタイルという側面も併せ持ちます。

 

正面からだけでなく、側面からの攻撃にも強いため、

1体多数という極限状態での防衛にも大いに役立つでしょう。

(ケイシは昨今の洋画におけるスタントでも取り入れられており、一人で多数を圧倒するシーンにもその特徴がよく表れています)

 

ポリススタイル・ディフェンス(ミリタリー・ディフェンス)

アメリカの警察官が片手を突き出し、腰に付けた警棒や銃を掴んだポーズを見たことがある人は少なくないでしょう。

このような立ち方は、特に武器または武器の代わりになるものを手にしている場面で大きな意味を持ちます。

 

やり方はロング・ガードに近く、

やや半身を切り、利き腕と反対側の手をしっかりと前に突き出したら、

利き手で腰のあたりに差した武器を握るだけです。難しいことはありません。

 

このスタンスの素晴らしいところは、

ロング・ガードと同様に敵意が無いことを示しながらも、

しっかりと武器が抜ける体勢になっており、一定の距離を保ちつつも即時対応が可能な点です。

 

たとえそれがボールペンだろうと折り畳み傘であろうと、

武器になるものを手にしている場面ではそれらを使うことを前提に、

このような構え方が自然と出来れば間違いなく生存率は上がりますし、

相手に与える印象も変わるため、争わずにその場を収められる可能性も高まります。

(露骨に武器を抜く姿勢を”あえて”見せるというのは、状況次第で大きなアドバンテージとなります)


男性は筋トレで腕を強く・分厚く

さて、ここまで現代護身術における基本的かつ実践的なガードポジションを3つ紹介してきましたが、

立って構えた時点での印象に差がつくのは、やはり腕の太さです。これは否めません。

 

どんなにガードや受け速攻などの攻撃手段を丁寧に学んでいったとしても、

見た目で舐められて絡まれたりするなどトラブルに巻き込まれるリスクは無視できません。

(逆にどれだけ鍛えていてもお構いなしに襲われるときは襲われるわけですが)

 

ガードをより強固にするだけでなく、見た目の印象にもポジティブな影響を与えるためにも、

男性は上腕二頭筋及び三頭筋、特に目立ちやすい前腕部分をトレーニングで大きくすることを強くお勧めします。

 

一般的なダンベルカールだけでも十分ですし、余裕があるなら広背筋を鍛えることにも繋がる懸垂運動、

掌の代わりに拳をついて行う拳立て伏せなどの自重種目も非常に効果的です。

 

もうすぐ夏は終わりますが、特に腕の出る服装で過ごすことの多い季節では、鍛えた腕とそうでない腕とでは、

あらゆる点で決定的な差が生まれます。

せっかくなのでしっかり鍛えて、見た目からも簡単には屈しないという意思とオーラを感じさせる身体に変えていきましょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【初心者向け】接近戦における速攻の基本アプローチ【現代護身術】

いつも心に1冊の海洋生物図鑑を。どうもサイコ田中です。

ストリートにおけるファイトの8割以上は、

息がかかるほどの超がつく接近戦の展開となります。

こうした接近戦において短い時間で確実に相手をフィニッシュするために、

どのようなアプローチが求められるのでしょうか?


攻撃はとにかくシンプルに

現代護身術における普遍的なテーマの一つに、

「シンプルであること(直感的であること)」が挙げられます。

 

それが路上の殴り合いにせよ犯罪のターゲットにされた瞬間だったにせよ、

悠長に頭を使って考えているような時間はありません。

判断と反応、そして行動は一瞬で完了させ、尚且つ成功させなくてはなりません。

 

そのためには、常に思考と行動を可能な限りシンプルにパターン化し、

余計な躊躇いや恐れ、戸惑いが少ない状況に近づけなくてはなりません。

 

そのうえで最も効果的かつ確実なアイデアの一つは、

とにかく攻撃手段を単純化していくということです。

 

例えばオーソドックスな攻撃手段はパンチやキックが想像されるかもしれませんが、

別に拳を握る必要も無ければ、一生懸命脚を上げて相手を蹴り飛ばす必要などありません。

(蹴りはむしろ転倒や蹴り足を掴まれるなどリスクの方が高いためオススメできません)

 

目の前に相手の顔があるなら、真っ直ぐ額をぶつける頭突きが最速・最短かつ最強に違いありませんし、

相手がサンダル履きで素足を晒しているなら、上から思いきり踏みつけても良いのです。

(この「足を踏む」という攻撃は、想像よりも効果的であることが多いのです)

 

固定観念や常識のようなものにとらわれず、攻撃手段は直感的に、そして自由に、

どこまでもシンプルな形となるよう心がけましょう。


接近戦を制する3つのシンプルなテクニック

ここからは主に護身術を学ぶのが初めてで格闘技の経験なども無いという方に向けて、

路上トラブル等での接近戦において主導権を握るためのテクニックを3つ紹介したいと思います。

性別や年齢を問わず誰にでも実践できる内容に絞ってお届けしているので、

身を守ることに興味をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

 

相手の身体の一部を掴んで離さない

こちらの攻撃手段を単純化し、尚且つ最後まで主導権を握り続けるためのシンプルな方法は、

相手の身体の一部を掴んだら離さないということです。

 

それが腕であれシャツの襟首であれ、

一度相手の身体を捉えたら最後まで離さず、もう片方の手で打撃を加え続ける——これは攻撃的自衛の基本形であるとともに、

基もオーソドックスな暴力の形とも言えます。

 

自分が掴んでいる手の先には、必ず相手の身体の一部が存在するわけなので、

そこに向かってがむしゃらに拳や掌、肘などをぶつけていけば、

相手の身体のどこかには必ず命中するのです。

(少し痛いですが、掴んでいる自分の手もろとも攻撃したっていいのです)

 

特に犯罪が疑われるような場面で対象を取り押さえる必要がある場合、

身体の一部を捉えていることの意味が重くなり、そのまま拘束に移行できたときには周囲の安全を確保することにもつながります。

 

距離を置きたいときには押すor退く

相手が組み付いて来たり、自分にとって都合の悪い距離感になってしまったときは、

相手を強く押すか、自分が後退するのが有効です。

 

路上のファイトは掴み合いのような形で始まることが多く、

互いに何がしたいのかわからないもみくちゃの状態に陥ることも珍しくはありません。

(事実、9割以上の喧嘩は傍から見ると非常にみっともないことが多いのです)

 

友達でもない相手といつまでも抱き合っている理由はありません。

額の側面の硬い部分や肩、肘などを激しくぶつけて、そのまま相手を押しのけるようにするが最も簡単です。

金的(股間)に膝蹴りを入れるという荒っぽいやり方や、首筋や耳に噛みつくというかなりダーティな切り口もあります。

 

また相手の方が体が大きく、押しのけるのが困難な場面では、

先手を打ったうえで突き飛ばしつつ、自分が一歩から二歩後ろにステップバックするという方法でも距離を取ることが出来ます。

状況的に勝ち目がないと判断される場面では、そのまま全力ダッシュでその場から逃げてもいいでしょう。

 

攻撃は可能な限り重ねる(打ち続ける)

一回の攻撃で相手を倒せるということは、ほぼあり得ません。

プロの格闘家ではない我々一般人が相手をノックアウトするには、

相応の手数が必要であり、連続攻撃は必須となります。

 

パンチが運よく相手の顔面にヒットしたとしても、

そこで手を止めてしまうのではなく、立て続けにパンチや肘、踏みつけなど、

相手に脅威を感じなくなるまで手を止めないということが何よりも重要です。

 

そしてそのためにも、普段から連続した攻撃パターンを自分で練習しておくことに加え、

そうした動作の繰り返しを経ても激しく疲労しない程度の体力作りは必要になるでしょう。

パンチや肘打ちの動作を繰り返した後、10メートル程度の距離をダッシュする……というシンプルなメニューがオススメです。


攻撃パターンを増やすために

攻撃手段は複数存在しますが、最初はイメージがしにくいかと思います。

最も手っ取り早いのは、何でもいいので格闘技を観てみることでしょう。

ボクシングにせよキックボクシングにせよ、例えばそれが相撲だったとしても、

攻撃手段の具体的な例を実際に目にすることが出来ます。

 

それは何も格闘技に限らず、アクション映画でも、格闘ゲームでも何でもいいのです。

日常の中で自分が興味を持てる分野から、少しずつ引き出しを増やすことに繋げていけたなら、

それはいざという時あなたとあなたの大切な人を守るための、強力な武器になることでしょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【お知らせ】ホームページメンテナンスのお知らせ【Notice】

平素より当サイトをご覧をいただきありがとうございます。

下記の期間、サイト全体のメンテナンスを実施を予定しております。

 

メンテナンス期間中は一部記事の閲覧が出来ない他、正しく表示されない可能性等がございますが、

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【メンテナンス予定期間】2025年7月1日9時00分~2025年7月10日18時00分

 

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【QuickTIPS】トラップという技術の重要性について【護身術】

いつも心に1本のモロトフカクテルを。どうもサイコ田中です。

護身術や格闘技を学んでいると、

トラップやトラッピングという単語を耳にする機会が出てきます。

トラップとは、どういった技術のことを指し、何が効果的なのでしょうか?


接近戦を制するために不可欠なテクニック

トラップとは、簡単に言えば接近戦で優位に立つための小技のようなもので、

ボクシングやムエタイ、詠春拳などの武術にも呼び方は異なりますが、

全く同じコンセプトの技術体系が存在しています。

 

「要するに何なの?」という話ですが、

結局のところトラップとは、相手の腕——ガードしている手の動きを制限し、

こちらが一方的に攻撃できる形を作るための技術ということになります。

 

トラップ(Trap)とは、その英単語が意味する通り、

・ひっかける

・逃がさないようにする

・(不利な状況に)追い込む

といったことを体現したテクニックの総称であり、

現代護身術における超至近距離での短期決戦には欠かすことの出来ないスキルの一つです。


すぐに実践できるトラップテクニック3選

さてここからは実際に基本的なトラップテクニックを、

格闘技の経験等に関わらず誰にでも実践できる簡単なものに絞り、

3つ紹介していきたいと思います。

身を守ることに興味をお持ちの方はもちろん、格闘技を学んでいる方なども是非参考にしてみてください。

 

相手の両手を掴んで手前に引く

最も基本的かつ効果的なトラップの代表例は、

シンプルに相手の両手首を掴んで手前に引くベーシック・トラップでしょう。

 

相手のガードが固く切り崩せない場面や、

壁際に追い込んでから決め手を欠いているような場面で特に有効です。

やり方はいたってシンプルで、

ある程度打撃でプレッシャーをかけ、相手がガードを固め始めたら、

シンプルに相手の両手首に自分の両手をひっかけて手前に引くだけです。

 

2本の直立したレバーを左右同時に手前に倒してくるようなイメージを持つとわかりやすいでしょう。

もちろんこの動作の直後、相手の顔面はがら空きになるため、

そのまま頭突きや肘打ちを叩き込んでフィニッシュに繋げるところまでがゴールです。

 

相手の両手を胸元に押し付ける

相手の両手を制するベーシック・トラップでも十分強力なスキルですが、

手前に引くのでなく胸元に押し込むようにして制するコラプシング・トラップは更に効果的です。

 

やり方はベーシック・トラップ同様シンプルで、

単純に相手の両手または両手首を掴んだら、そのまま胸元に押し付けるようにプレッシャーをかけるだけです。

非常に短い時間ですが相手の顔面はがら空きになるうえに、

このプレッシャーに対応しようと相手が反発する力(押し返す力)を出してきた場合、

前項で紹介したベーシック・トラップに切り替えれば容易に姿勢を崩しながら両手を制することが可能です。

(相手の押す力は、こちらの引く力と同じ意味を持つからです)

 

こうして相手の両手を支配するテクニックを知っているだけでも、ファイトを少しでも優位に、

あるいは一方的に展開することが可能となります。

 

片手をひっかけてガードを下げさせる

至近距離でも攻撃をクリーンヒットさせるのは容易ではありません。

特に邪魔になるものは相手の腕に違いありませんが、

強制的に下げさせてしまえば、問題にはなりません。

 

フックを打つ時のイメージで外側から手を回し、

一瞬相手の片方の手を胸元に下げさせ、その隙に攻撃を当てるワンハンド・トラップは非常に効果的です。

腕相撲で相手の腕を倒してくるときのようなイメージで、素早く最小限の動作で行うことがポイントです。

特にストリートでは、

・トラップして頭突き→肘打ち

・ガードしながら懐に入りトラップ→頭突き

・コンビネーションの途中にトラップ→肘打ち

など無数の展開が可能であり、いずれも相手に致命的なダメージを負わせることが出来る選択肢となります。

 

ボクシングではかの有名なワシル・ロマチェンコ選手が反則スレスレの際どいトラップテクニックを披露しています。

(あまりに華麗過ぎてズルいことをしているようにはとても見えませんが)


もう一つのトラップとしてのボディ打ち

ここまでトラップテクニックについて紹介してきましたが、

トラップの主な目的が相手のガードを下げさせることだとするならば、

ボディ打ちも強力なトラップの一種と考えられなくはないでしょう。

 

どんなに頭の周りを強固にブロックしている相手でも、

いきなり腹部や脇腹に打撃をもらえば痛みと衝撃でガードを下げることになります。

それは非常に短い時間ですが、こちらが勝負を決めに行くには十分すぎる隙に違いありません。

 

上で紹介したトラップテクニックだけでは相手のガードを思うように切り崩せない場面では、

思い切ってボディに強打を打ち込むという選択肢があることも覚えてくと良いでしょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【QuickTIPS】壁際に追いつめられた時のシンプルな対処法【護身術】

いつも心に1丁の改造光線銃を。どうもサイコ田中です。

セルフディフェンスにおいて、

・壁を背にした状態

・壁際に追い込まれた状態

というのは、頻繁に取り上げられるシチュエーションの一つです。

こうした状況から脱するために、どのような対応が効果的でしょうか?


「やるしかない」状況は避けたい

さて今回は壁際に追い込まれたらどうするか、というテーマの記事ですが、

そういう事態になった時点で、自己防衛における初期対応としては、

残念ながら失敗に終わっていると言わざるを得ません。

 

そもそも現代護身術における基本3原則は、

・危険な場所に近づかない

・危険な相手に関わらない

・危険な状況を自分で作らない

ということであって、これらの原則を破る振る舞いさえしなければ、

基本的にリスクが自分から歩いてくるということは起こりません。

 

壁際に追い込まれるなど逃げ場のない状況で攻撃者と対峙する——という状況は、

もはや他に選択肢の無い、いわば「やるしかない」状況であり、

厳密な意味でのセルフディフェンスとしては失敗した状態からのスタートです。

大切なのは、そういう状況に追い込まれないために、

あるいはそうした事態を避けるためにどんなことが出来るかを考え行動することで、

相手を制圧してその場から立ち去ることを目標にすべきではありません。


壁を背にした場面で有効な3つのアプローチ

ここからは実際に壁を背にした状態から出来る効果的なアクションについて、

スポーツの経験等を問わず誰にでも実践できる内容にのみ絞って3つお伝えしていきます。

身を守ることに興味をお持ちの方は、是非一度参考にしてみてください。

 

顎を引いて両腕で頭を抱える

「何それ……」と思われてしまうかもしれませんが、

壁を背にした場面というのは背後からの攻撃が皆無となるため、

実際には正面と側面からの攻撃に対処出来れば問題は一つクリアです。

 

従ってシンプルに両腕で頭を抱え込み、

上半身全体を保護するような体勢が作れればそれだけで十分とも言えます。

このとき、左右どちらかあるいは両方の肘が前に突き出た状態になるのが最も理想的です。

 

もちろんこのままではボコボコにされるのは目に見えているので、

ただ亀になっているのではなく、「反撃に移るタイミング」を探しながら、

目の前の致命的な攻撃を凌ぐことに集中しましょう。

 

壁の力を使って肘を打ち込む

さて防衛姿勢のままでは埒が明かないため、

背中で壁を押す力を使い、強力な肘打ちを相手にお見舞いしましょう。

 

壁を背にした状態からのスタートを想定しているため、

あなたの背中はぴったりと背後の壁に接しているはずです。

この状態から脚と背筋の力を使って背中を壁から引きはがそうとすると、

自然に「前に飛び出すような力」が生まれるのを感じると思います。

 

この反発と体重移動の力を、そのまま肘の先に乗せて、

相手の顔面にぶつけてやりましょう。痛くないはずがありません。

 

勘の良い方ならわかるかもしれませんが、

最初のステップで頭を抱え込む体勢を作ったとき、

しっかりと肘の先が相手の方向を向くようにしておけばいいのです。

あとは特に何も考えず、

・相手が胸倉を掴んできたタイミング

・相手の攻撃が単調になってきたタイミング

・相手が疲れて手を止めたタイミング

などをきっかけに思いきり背中で壁を押しながら飛び出すだけです。

失敗しても、立て続けに2回、3回と肘を打ち込みましょう。

反撃を受けると思っていない相手は、それだけでパニックに陥ります。

 

相手を振り払いながら壁に叩きつける

少々荒っぽいアプローチですが、

肘が入って相手が一瞬でも狼狽えたら、一気に終わらせる時です。

相手の襟首か背中に近い部分を上から両手で掴んだら、

全力で後ろの壁に叩きつけるようにして振り払いましょう。

 

人間一人を掴んで投げ飛ばす——という風にイメージすると難しくなるので、

自転車をちょっと持ち上げて、向きを変えて置き直すときの動作を想像してください。

自分の身体を軸にして一瞬だけ自転車を振り回すようにするのがわかるでしょうか。

丁度あの感覚で、目の前の相手の服を両手で掴んだら、

後ろにある壁に向かって振り払えばいいのです。大袈裟にやる必要はありません。

相手に一瞬だけ「あっ、やべぇ……」と思ってもらえればそれで十分です。

あとはそのまま全力疾走でその場から逃げてもいいでしょうし、

倒れ込んだ相手を徹底的に打ちのめしてもいいでしょう。

大切なのは、

あなたが目の前の相手に脅威を感じなくなるまでは手を止めないということです。

持っている鞄や手近な道具を使っても構いません。

最後まで一方的に圧倒し、絡む相手を間違えたことを教えてあげましょう。


1人で出来る練習を何度でも

さて、ここまで壁際に追い込まれたシチュエーションでの動作を紹介してきましたが、

今回紹介したテクニックはご自宅の限られたスペースでも練習が可能です。

 

相手がいるとやりやすいのは確かですが、

目の前に相手がいることを想定し、

・頭部をブロック

・飛び出しながらの肘打ち

・振り払い立ち去る

この一連の動きを自分なりに一つ一つ確認しながら繰り返すだけでも、

十分実戦に対応できるだけの感覚は養えるはずです。

 

部屋が狭いという方はそれをむしろ積極的に活用してください。

学校や会社の休憩中、トイレの個室に籠って頭をガードする動作をするだけでもいいのです。

あなたが強くなれるきっかけというものは、案外近くに転がっているのです。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【QuickTIPS】相手の攻撃を読むためのちょっとしたコツ【格闘技】

いつも心に1年間有効の非常に怪しい福引券を。どうもサイコ田中です。

格闘技を始めたばかりの人や中級クラスへ移行するまでの微妙な位置の方々にとって、

相手の攻撃を読むというのは大きな課題の一つに違いないでしょう。

相手の攻撃パターンを把握し適切に対処するために、何が大切でしょうか?


全ての攻撃を見切るのは不可能

とても重要な事なので最初に断っておきますが、

全ての攻撃を避けきることなど出来るはずがありません。諦めましょう。

私たちはスーパーヒーローでも無ければ改造手術を受けたサイボーグでもありませんから、

基本的に全ての物理的な接触を事前に予知して防ぐことは出来ません。

 

初心者の方々が陥りがちな思考面での課題に、

「すべての攻撃に対処しなければならない」という強迫観念がありますが、

これは冷静な頭で考えれば不可能だとすぐにわかります。

 

「全ての攻撃を処理しなければならない」ではなく、

「なるべく致命的な一撃をもらわずに、自分の得意技を当てよう」ぐらいの感覚で十分なのです。

(というか普通のスパーリングレベルでもそれ以上は望めません)

 

ただ痛いのが嫌な人は死ぬ気でディフェンステクニックとフットワークを磨いて、

被弾をほぼゼロに抑える努力をしましょう。それはあなただけの唯一無二の武器となります。


相手の攻撃を読むために知っておきたいこと

ここからは実際にスパーリング等で相手の攻撃に対処するうえで重要なことを、

主に初心者から中級者前後の方を対象に3つ紹介します。

この記事を読んだその日から実践できる内容に絞ってお届けするので、

是非スパーリングで試してほしいと思います。また身を守ることにもつながる知識ですので、

護身分野に興味をお持ちの方もぜひ参考にされてください。

 

とにかく適切な距離を保つ

非常に馬鹿馬鹿しい話なのですが、

そもそも攻撃をもらいたくないのなら、

攻撃されない位置関係(距離感)を常に保ち続ければいいだけのことです。

 

シンプルな例えですが、

全く同じ速度で投げ出されたボールがあったとして、

目の前に近い距離と、少し離れた距離から飛んでくるのとでは、

どちらが受け止めやすいでしょうか?答えは明らかですね。

 

これと同じことで、同じ速度のパンチでも、

距離を置いてしまえば対処するまでの時間的な余裕が生まれるうえに、

到達するまでの間に出来ることの選択肢が増えます(ブロックorパリィorカウンターetc)

 

相手が非常にアグレッシブな場面でも、慌てず焦らず落ち着いて、

自分が冷静に全体を見られる距離まで後退しましょう。

そしてそのためにも、正しいフットワークトレーニングが欠かせません。

 

攻撃とブロックの動作を常にセットで考える

初心者の方に特におすすめしたいのが、

常に攻撃とブロック(回避)の動作をセットで扱うということです。

 

ビギナーの方がやってしまいがちなNG行動に、

・攻撃したらしっぱなし(オフェンス一辺倒)

・ブロック状態から抜け出せない(亀状態)

・ディフェンスとオフェンスがバラバラ

というのが見られますが、これは行動の方向性が決まっていないことに起因しています。

 

もっとシンプルに考えて、

「この攻撃とこのブロック動作をセットにして運用しよう」であるとか、

「2回パンチを出したらスリップして安全な距離まで後退」など、

オフェンスとディフェンスを常にセットで考えてしまえば迷いは無くなります。

 

これを続けていくことで相手の攻撃や思考パターンが読めるようになり、

同時に自分が得意なプレッシャーのかけ方や攻撃の避け方もわかってくるはずです。

 

見る場所を一つに絞らない

最初の頃は相手と向き合う時、

「肩の周りや上半身全体をぼんやり見なさい」などと教わるかもしれません。

これは間違いではありませんが、技術的には正解と言えないでしょう。

 

相手はサンドバッグなどではありませんから、

常にいろいろな所が動いています。

頭、肩、腕、脚……完全に静止している部位を探す方が無理というものです。

 

なので「肩の周りをぼんやり見る」という目線の使い方ではなく、

眼も相手の身体と同様、絶え間なく動かしてあげればいいのです。

 

相手の頭から左腕、鳩尾(水月)、右腕を結んだ十字線か、円のようなものをイメージしてください。

これを頭から順に、ぐるぐると時計回りあるいは反時計回りに観察し、

・どこがよく動いているか

・逆にどこはほとんど動かないか

・攻撃の前にどこが動き出すか

・攻撃後はどこに隙間(がら空きの場所)があるか

などを見極めていく作業がとても有効です。

 

よほど周辺視野が広く動体視力に優れた人でない限り、

全体をぼんやりと目で追って反応するというのが難しいものです。

ですから相手の上半身で重要な部分をぐるぐると目で追ってスキャンし、

自分が気になるところを重点的にマークすれば、思考はもっとシンプルに出来るはずです。


まずは正しいディフェンスを覚えることから

ここまで相手の攻撃を読むためのコツをお伝えしてきましたが、

これらが成立するのは基礎となるディフェンス技術がある程度身に付き、

正しい攻撃の防ぎ方を把握できていることが前提です。

 

特にカウンターなどは応用中の応用であり、

ディフェンス技術がガバガバなのにパンチを迎えに行くのは自殺行為以外の何物でもありません。

 

目線の使い方を覚えるにしても何にしても、

まずは基本となるフットワークとブロック技術を身に着けるところからスタートし、

そこから徐々に自分のゲームプラン、相手を処理するための攻略を組み立てていくべきです。

そうした地味なワークアウトの積み重ねは、必ずあなたを強くします。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。