【QuickTIPS】トラップという技術の重要性について【護身術】

【QuickTIPS】トラップという技術の重要性について【護身術】

いつも心に1本のモロトフカクテルを。どうもサイコ田中です。

護身術や格闘技を学んでいると、

トラップやトラッピングという単語を耳にする機会が出てきます。

トラップとは、どういった技術のことを指し、何が効果的なのでしょうか?


接近戦を制するために不可欠なテクニック

トラップとは、簡単に言えば接近戦で優位に立つための小技のようなもので、

ボクシングやムエタイ、詠春拳などの武術にも呼び方は異なりますが、

全く同じコンセプトの技術体系が存在しています。

 

「要するに何なの?」という話ですが、

結局のところトラップとは、相手の腕——ガードしている手の動きを制限し、

こちらが一方的に攻撃できる形を作るための技術ということになります。

 

トラップ(Trap)とは、その英単語が意味する通り、

・ひっかける

・逃がさないようにする

・(不利な状況に)追い込む

といったことを体現したテクニックの総称であり、

現代護身術における超至近距離での短期決戦には欠かすことの出来ないスキルの一つです。


すぐに実践できるトラップテクニック3選

さてここからは実際に基本的なトラップテクニックを、

格闘技の経験等に関わらず誰にでも実践できる簡単なものに絞り、

3つ紹介していきたいと思います。

身を守ることに興味をお持ちの方はもちろん、格闘技を学んでいる方なども是非参考にしてみてください。

 

相手の両手を掴んで手前に引く

最も基本的かつ効果的なトラップの代表例は、

シンプルに相手の両手首を掴んで手前に引くベーシック・トラップでしょう。

 

相手のガードが固く切り崩せない場面や、

壁際に追い込んでから決め手を欠いているような場面で特に有効です。

やり方はいたってシンプルで、

ある程度打撃でプレッシャーをかけ、相手がガードを固め始めたら、

シンプルに相手の両手首に自分の両手をひっかけて手前に引くだけです。

 

2本の直立したレバーを左右同時に手前に倒してくるようなイメージを持つとわかりやすいでしょう。

もちろんこの動作の直後、相手の顔面はがら空きになるため、

そのまま頭突きや肘打ちを叩き込んでフィニッシュに繋げるところまでがゴールです。

 

相手の両手を胸元に押し付ける

相手の両手を制するベーシック・トラップでも十分強力なスキルですが、

手前に引くのでなく胸元に押し込むようにして制するコラプシング・トラップは更に効果的です。

 

やり方はベーシック・トラップ同様シンプルで、

単純に相手の両手または両手首を掴んだら、そのまま胸元に押し付けるようにプレッシャーをかけるだけです。

非常に短い時間ですが相手の顔面はがら空きになるうえに、

このプレッシャーに対応しようと相手が反発する力(押し返す力)を出してきた場合、

前項で紹介したベーシック・トラップに切り替えれば容易に姿勢を崩しながら両手を制することが可能です。

(相手の押す力は、こちらの引く力と同じ意味を持つからです)

 

こうして相手の両手を支配するテクニックを知っているだけでも、ファイトを少しでも優位に、

あるいは一方的に展開することが可能となります。

 

片手をひっかけてガードを下げさせる

至近距離でも攻撃をクリーンヒットさせるのは容易ではありません。

特に邪魔になるものは相手の腕に違いありませんが、

強制的に下げさせてしまえば、問題にはなりません。

 

フックを打つ時のイメージで外側から手を回し、

一瞬相手の片方の手を胸元に下げさせ、その隙に攻撃を当てるワンハンド・トラップは非常に効果的です。

腕相撲で相手の腕を倒してくるときのようなイメージで、素早く最小限の動作で行うことがポイントです。

特にストリートでは、

・トラップして頭突き→肘打ち

・ガードしながら懐に入りトラップ→頭突き

・コンビネーションの途中にトラップ→肘打ち

など無数の展開が可能であり、いずれも相手に致命的なダメージを負わせることが出来る選択肢となります。

 

ボクシングではかの有名なワシル・ロマチェンコ選手が反則スレスレの際どいトラップテクニックを披露しています。

(あまりに華麗過ぎてズルいことをしているようにはとても見えませんが)


もう一つのトラップとしてのボディ打ち

ここまでトラップテクニックについて紹介してきましたが、

トラップの主な目的が相手のガードを下げさせることだとするならば、

ボディ打ちも強力なトラップの一種と考えられなくはないでしょう。

 

どんなに頭の周りを強固にブロックしている相手でも、

いきなり腹部や脇腹に打撃をもらえば痛みと衝撃でガードを下げることになります。

それは非常に短い時間ですが、こちらが勝負を決めに行くには十分すぎる隙に違いありません。

 

上で紹介したトラップテクニックだけでは相手のガードを思うように切り崩せない場面では、

思い切ってボディに強打を打ち込むという選択肢があることも覚えてくと良いでしょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。