【ボクシング】パンチのフォーム矯正と最適化につながる5つのポイント【宅トレ】

【ボクシング】パンチのフォーム矯正と最適化につながる5つのポイント【宅トレ】

いつも心に1杯のネギ味噌ラーメンを。どうもサイコ田中です。

日本では今月に入り東京・大阪で新型コロナウイルスの感染者数が急増し、

引き続きリモートワークや外出を控える動きが見られる中、

自宅でのトレーニングや独学に限界を感じておられる方も多いと存じます。

今回は自宅で出来るボクシング・トレーニングとして、

パンチのフォーム矯正と最適化についてお伝えしたいと思います。


全てのパンチは下半身から

ボクシングはパンチのみで構成された技術体系を持つため、

下半身の力は軽視されがちですが、これは大きな間違いです。

フットワークはもちろんパンチをブロックするなどディフェンス面は言うまでもなく、

下半身の力はより強いパンチを打つことにも密接な繋がりがあります。

特にストレート、アッパーなど腰の回旋によりパワーを発生するパンチにおいては、

土台となる下半身の粘りと地面を蹴る力が重要なファクタとなり、

どれだけ上半身を鍛え上げていても破壊力を生み出すことは困難になります。

もしもパンチのフォーム矯正以前に「下半身から力を伝える」イメージが困難な場合は、

2週間から1か月の間一定の距離を走り込んだり、ジャンピングスクワットなど下半身を追い込む種目を取り入れ、

下半身全体の根本的強化に取り組まれることを強くおすすめします。

そうして手に入れた下半身の強さはパンチの威力アップにつながることは勿論、

パンチを「下半身を使って打つ」という感覚を養ううえでも大いに役立つでしょう。


パンチのフォーム矯正・注意すべき5つのポイント

ここからはパンチのフォームを矯正する上で注意すべきポイントについて、

ストレート・フック・アッパーを中心に5つお伝えしたいと思います。

ボクシングはもちろん格闘技に興味をお持ちの方はぜひ一度参考になさってください。

 

基本的に肩の力は抜く

基本のスタンス(構え)を維持している時も、パンチを打つ時も、

肩からはなるべく力を抜いておくことが重要なポイントとなります。

肩に余計な力が入るとロボットのように動きが硬くなり、

パンチに必要なキレもスピードも全て失われてしまいます。

パンチを打たない時もリラックスを心がけて肩回りを積極的に脱力させ、

パンチを打つ際も拳と肘以外にはなるべく強いテンションをかけないよう意識し、

インパクトの瞬間のみ腕全体にぐっと力が入る形が理想です。

 

ストレートを打つときは肘を開かない

ストレート系のパンチを打つ際のよくある間違いとして、

肘が外へ開いてしまうというものが見られます。

肘が外へ開き脇が閉まらないフォームは力を十分に伝えられないうえに、

肩から肘にかけてのラインが大きく動くためパンチを見切られやすくなってしまいます。

予備動作が小さくコンパクトでより強力なストレートパンチを手にするためにも、

なるべく脇を締め肘が肋骨の辺りをこするようにして腕が伸びるのをイメージしましょう。

 

腕を伸ばし切るのではなく前に踏み込む

腕を大きく伸ばし切るようにするとリーチを最大限使うことができ、

より強力なパンチを打てるような気がしますが、実はそうでもありません。

腕を伸ばし切るようなパンチは肘・肩の関節にかかる負担が非常に大きく、

基礎のトレーニングが不十分な初心者・格闘技未経験者にとっては故障リスクが高く安全とは言えません。

腕を大きく伸ばし切ることでパワーを発生するのではなく、

前に強く踏み込む(ステップインする)ことによって力を伝えるほうが合理的です。

特に距離の遠い相手と対峙する場面では腕を目いっぱい伸ばしたストレートを打ちたくなりますが、

確実に当てられると確信できる距離まで詰めて打てば、腕を大きく伸ばす必要はありません。

また前に踏み込む力も加わるため、その場で腕だけを伸ばして打つよりも破壊力は向上します。

 

フックは肩の脱力と肘の固定を意識

肩の脱力が重要であることは先に述べた通りですが、

これは特に強いフックを打つために欠かせない要素となります。

肩に力を入れてフックを打とうとすると、上半身全体から肘にかけての回旋が阻害されてしまい、

十分なパワーを発生することが出来ません。

肩に力を入れて腕を回すというイメージではなく、

肘をしっかりと90度の角度に固定し、肩を支点に腕をしっかりと回し切るイメージが大切です。

肘に力を入れると肩まで硬くなってしまうという人は、

肘の角度を固定したまま肩をぐるぐると回すエクササイズを試してみましょう。

腕全体にテンションをかけたまま肩周りはなるべく脱力し、

90度に曲がった状態の腕がぶらぶらと揺れるようなイメージが出来ればそれで十分です。

慣れてきたら腰の回旋運動に合わせ、「腕が勝手に飛び出していく」感覚がつかめることでしょう。

 

アッパーは下半身の捻りと蹴り込みがカギ

アッパーカットはどうしても手打ちになってしまいがちですが、

相手をノックアウトするためには下半身をしっかりと連動させる必要があります。

左のアッパーを打つ際には左足を、右アッパーでは右足をねじり込むように大きく内旋させ、

床を強く蹴って伸び上がるようなイメージを持つことが肝要です。

特に下半身の捻りは自分が思っているよりもずっと大きく、大げさにしなければ効果が薄く、

(ガードも自分が思っているよりずっと高くしなければディフェンス効果が得られないのと似ています)

内もも同士がこすれ合うぐらい激しく巻き込み、強い捻りを生むことがノックアウトパワーの獲得に繋がります。

アッパーにおける下半身の内旋・捻りのイメージは、ストレートパンチ(クロス)においても同様です。

床を蹴るイメージが困難な場合、パンチの動きは除外して下半身のみに集中し、

ひたすら地面を蹴って上に伸び上がる感覚だけを養う練習がヒントになるかもしれません。

(ケトルベルや小さなダンベルでスナッチの動作を繰り返すのも効果的です)


「打ったら動く」を癖に

初心者の方や格闘技経験のない方が一からパンチを練習する際は、

「パンチを打ったら打ったまま」で終わってしまいがちです。

パンチを打つ前も打った後も、そのまま同じ場所で棒立ちの体勢でいると、

相手にカウンターの攻撃を受けるリスクがあり好ましくありません。

・パンチを打った後は一歩下がる

・コンビネーションをまとめた後は左右にステップする

・パンチとパンチの間にディフェンスの動作を挟む

などして、

しっかりとカウンターをもらわないための対策を意識していく事が大切です。

更にただ後ろに引くだけでなく「下がりながらジャブ」「下がると同時にアッパー」など、

距離を開ける動作から攻めに転じるといった緩急の変化も付けられるようになると、

より戦略的で実用的なボクシングスキルが身に付きます。

様々なコンビネーションとフットワーク、基本のディフェンス技術を組み合わせ、

自分だけのノックアウトイメージを拡大させていきましょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。