【小ネタ】動物の生存戦略から学ぶ現代人のためのセルフディフェンス【コラム】

【小ネタ】動物の生存戦略から学ぶ現代人のためのセルフディフェンス【コラム】

いつも心に1年分の入れ歯洗浄剤を。どうもサイコ田中です。

動物とは賢いもので、自分たちが生き残るために必要なものをよく理解しています。

生まれたてのガゼルがすぐに立ち上がったり、クモが本能的に糸を操れるように、

動物には生き残るため、生存率を上げるための生存戦略が最初からある程度身についています。

今回はこうした動物の生存戦略を応用し、

現代人が身を守るために必要なことは何かについて考えてみたいと思います。


人間は「本能」を完全に失ってしまった?

昨今の研究では現代社会においてヒトは極度の、そしてあまりに急速な文明化の影響により、

誰もが持っていたはずの「本能」を失くしてしまった可能性が高いとされています。

例えばいわゆる「草食系男子」に代表されるように(既に死語かもしれませんが)、

積極的に異性と関わり子孫を残すことを自分の意志で回避する若者が増えているように、

少しずつ人間が持つ生存本能は失われつつあるように見受けられます。

現代人が要求されるのは命がけの狩りでもなければ火起こし・土器の制作などであるはずもなく、

ただ目の前の仕事や人間関係といったストレスにどう向き合い、

どのようにして明日の露命を繋いでいくかという、ただそれだけの生々しい現実が横たわるばかりです。

まして世界的に見て極めて高い水準の治安が維持されている日本においては、

差し迫った命の危険や脅威はほぼ無く、一般人のほとんどが非常に危機感の乏しい生活を、

当たり前のように送ることが出来てしまっているという現状があります。

闘争の原理もなく、生命維持に関わるリスクもない現代人は動物としての本能を失ったというよりも、

自らの意思で放棄したという言い方が適切なのかもしれません。


動物の生存戦略に学ぶ自己防衛メソッドとその応用

ここでは様々な動物が生存率を高めるために持っている本能的戦略を基に、

我々現代人が極限状態を生き残るためのアイデアをその応用法と併せて紹介します。

少し変わったセルフディフェンスを学びたい方や、

現在の自分の生き方に疑問を抱えているという方は、一度参考になさってください。

 

群れをつくる

多くの動物が用いる最もシンプルかつ強力な生存戦略の一つは、

群れをつくることに他なりません。

個体数が増加すればそれだけ相対的な危機管理能力は向上し、

捕食者(攻撃者)と対峙した場面での生存率も高くなることは明白です。

また単に互いの結束力が高まることに帰属・所属意識が芽生え、

「誰かと繋がっている」という安心感が得られることも大きな強みと言えます。

(強すぎる結束力や協調性は重荷になるリスクも兼ね備えているため注意が必要です)

もしも「自分一人では不安」「心強い味方が欲しい」と感じているなら、

迷わず何らかのコミュニティに加わることをお勧めします。

 

「死んだふり」

捕食者から攻撃を受けるなどしてストレスが高まった時、

自ら「死んだふり」をする動物がいるのは有名な話です。

動く獲物しか狙わない習性を持つ捕食者に対して特に有効な生存戦略であり、

人間が用いる際には大げさに痛がったり苦しんだりするという応用が想定されます。

特に人の場合はそれがたとえ他人のものでも血を見ると極端に取り乱したり、

興奮状態から一気に冷静さを取り戻したりする傾向にあるため、

もしも殴られるなどして鼻や口から出血した際には、

わざわざ血が相手によく見えるように振る舞うのは効果的と考えられます。

また単に気を失ったふりをしたり、うずくまって動かなくなるといったリアクションも、

攻撃者の焦りや不安を煽る効果が期待できます。

(倒れた相手を攻撃し続ける危険人物もいるため注意が必要ですが)

 

相手を威嚇する

縄張り争いなどの場面で身体を大きく見せるなど、

目の前の相手を威嚇する動物は多く見られます。

ただ「相手を威嚇する」といった振る舞いは人間が用いると好ましくない結果になる恐れがあるため、

・相手から目を逸らさない

・毅然とした態度で接する

・「警察を呼びますよ」と静かに告げる

など簡単に弱さをさらけ出さず、

逃げない・屈しない姿勢を示すことは非常に重要です。

またファイトに発展しそうな場面では武器になりそうなものを手にしたり、

大きな声で「下がれ!」と叫ぶのも有効に違いありません。

(ただしファイティングポーズについては相手を刺激する恐れがあるため回避すべきです)

 

ダッシュで逃げる

ほとんどの動物が持つ最も合理的かつ確実な生存戦略は、

全力で走って逃げることに違いありません。

より強力な捕食者と対峙するとき、まともに向き合っては勝ち目が無いため、

多くの動物(特に草食動物)には逃げるための力が備わっています。

シンプルに走って逃げる以外にも、

・砂をかける

・毒を出す

・異臭がする液体を放つ

など危機に直面した際のアプローチは動物ごとに様々であり、

これらは人間の自己防衛にも応用が可能と言えます。

目くらましになるもの(何かの粉や液体)を相手にぶちまけるのは勿論のこと、

お酒や炭酸飲料など目に染みるものを顔にかけるのは非常に効果的です。

(特定の調味料や洗剤の類も目潰しに使うことが出来ます)

また催涙スプレーに代表される護身用ツールは攻撃者と距離を置くことに特化しており、

夜間であれば強力なフラッシュライト・レーザーポインターなども視力を奪う効果があり、

より緊迫した場面での生存率を高めることが期待できます。

(催涙スプレーなどはプロの指導の下、正しい用法を守って運用するようにしてください)

 

ガードを固めて致命傷を避ける

あまり安全な対応とは言えませんが、

致命傷を避けるためガードを固めるという戦略は有効と言えます。

アルマジロのように攻撃を受けた際に丸くなり身を固めるといった対応は、

「勝てないまでも負けない」ためのいわば最終手段であり、

死んだふりも現場からの逃亡も通用しない場面での切り札という位置づけです。

(アルマジロには最初から「死んだふり」や「逃げる」という選択肢はありませんが)

人間が身を守る上では、

を抱えて背中を丸める

・急所に相当する首や胸部をカバンなどで保護する

・相手に抱き着く(クリンチ)

などがこうした戦略に相当し、

特に相手が凶器を手にしているなど緊迫した場面においては、

使えるものを何でも使って致命傷を避けるという意識が求められます。

「撃たれても切られても、とにかく死ななければいい」のであり、

どれだけ心身にダメージを負っても、最後まで諦めないことが何よりも大切です。


人間も最終的には「やる」しかない

動物も本当に追い込まれたら相手と直接向き合わざるを得ないように、

人間も最後の最後、他に手段が無ければ「やる」しかありません。

なるべく相手の顔面(特に鼻・顎・こめかみ)に打撃を集中させ、

可能な限り一撃で相手を倒すことが目標となります。

そのため顔面以外にも喉や金的(股間)・鳩尾(水月)といった急所を積極的に狙う必要があり、

これらの急所攻撃を躊躇わず使えるようにするため訓練することが必須となります。

また女性などフィジカル面で不利な部分を抱えているような人が身を守るためには、

相手を圧倒するための武装が必要不可欠となります。

普段持ち歩いているものや近くにあるもので武器になりそうなものは何でも手に取り、

・相手を簡単に近づかせない

・服や体の一部をつかませない

・一方的に攻撃されない

といった意識を持つことが生存率を上げることに繋がります。

使えるものは何でも使って、最後の最後まで抵抗し続けましょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。