【防犯】電車や駅構内で襲撃を受けたときに出来ること・知っておきたいこと【護身】

【防犯】電車や駅構内で襲撃を受けたときに出来ること・知っておきたいこと【護身】

いつも心に1台の改造耕運機を。どうもサイコ田中です。

日本では80年代後半からたびたび電車内または駅構内での暴行・殺傷事件が発生していますが、

今年(2021年)も被害こそ小さく収まったものの、それなりに規模の大きな傷害事件が起こりました。

ここではもしも電車及び駅構内で襲撃を受けたとき、私たちが身を守るためにすべきこと、出来ることは何か、

現代護身術の観点から大事なポイントのみに絞ってお伝えします。


どんな凶悪事件も「明日は我が身」

わざわざ語るまでもないことですが、

もしも報道されている凶悪・残忍な事件を自分に無関係な他人事だと思っているなら、

その考え方が既に致死率を高めていることを自覚してください。

 

まず、電車の利用者数は首都圏だけで見ても1週間に1億人を超えており、

(冗談のような数字ですが、2019年時点でのJR東日本調べの公式データに基づいた数字です)

平均乗車時間は15分、最も利用者数が多いのは35~49歳の男性となっています。

1日あたり約1500万人以上の乗客が行き交っているという計算であり、

何も起こらないほうがおかしいと考えるのが妥当に違いありません。

 

治安に優れた日本ですが、電車や駅構内に関わらず刃物のような凶器を用いた無差別殺傷事件や、

子供や女性を狙った卑劣で悪質・凶悪な事件は後を絶ちません。

特に近年は「肩がぶつかった」「話し声がうるさかった」「イヤホンからの音漏れを注意された」など、

幼稚かつ無責任な理由から犯行に及ぶケースが増加している傾向にあり、

些細なきっかけで思わぬ危険を招くことが懸念され、車内及び駅構内の全局面において注意が必要と言えます。


電車及び駅構内での襲撃から身を守るための5つのポイント

ここからは電車及び駅構内で襲撃を受けた際に出来ること・知っておくべきことについて、

危機管理などマインドセットの部分も含めて5つの項目に分けてお伝えします。

防犯・護身に興味をお持ちの方はもちろん、

公共交通機関の利用頻度が高い女性や学生の方もぜひ参考になさってください。

 

なるべく最前列に立たない

乗車前に出来る対策として、

列の先頭に立たないようにすることが挙げられます。

 

駅構内で受ける可能性のある襲撃の中で最も凶悪かつ回避が困難なものは、

「背後からの突き飛ばし」に他なりません。

 

このようなパターンは事前に攻撃者の存在を察知・回避するのが困難であり、

列の先頭に立った時点で終わっていると言っても過言ではありません。

電車待ちの際は急いでいる時も可能な限り二人以上が並んでいる列の後ろに並ぶことを心がけ、

決して背後を確認できない状態でホームの端に立つようなことが無いよう注意しましょう。

やむを得ず列の先頭に立つ際にはどちらか片方の足を前に出し(両足が揃わないように)、

可能であれば斜に構えるようにホームの白線に対して斜め45度を向いて立つようにしましょう。

このような立ち方であれば万が一後ろから強く押されたとしても、踏ん張りが効くうえに、

真っ直ぐホーム下へと転落するリスクを軽減することが可能です。

 

言うまでもありませんが、乗車時は降りる人を最優先に振る舞い、

無理に割り込んだり他の乗客のスムーズな乗り降りを妨害しないよう注意しましょう。

(この辺りはもはや個人のモラル・常識の部分なので細かい言及は避けます)

 

車内設備の位置と使い方を確認する

電車の車内には車内非常ボタンなど、

有事に備えた設備が整えられていることがほとんどです。

これらを有効活用することで、いざという時の生存率を大幅に高められることは言うまでもありません。

 

電車に乗車した際にはまず自分が乗った車両の車内設備を確認し、

可能であればその位置と使い方まで頭に入れておきましょう。

典型的なものは、

・車内非常ボタン

・AED

・非常はしご

・消火器

などであり、特にその位置と使い方を優先的に把握しておくべきなのは、

車内非常ボタンに他なりません。

 

車内非常ボタンは、

・ドアに人や物が挟まった状態での発車

・車内での犯罪またはトラブル

・救命処置が必要な場面

など様々な有事に対応しており、マイクを活用することで乗務員との会話も可能です。

ボタンを押した時点で緊急停車する事業者がほとんどであり、

状況によってはドアコックを操作しドアを開閉する操作も可能となっています。

(緊急時以外に使用すると法律により罰せられる恐れがあるため注意が必要です)

 

電車に乗車した際には、例え乗車時間が短くともまずは上に述べた車内非常ボタンを筆頭に、

様々な車内設備の位置と使用方法を把握したうえで、それらを活用しやすい位置に立つ(座る)ことを意識しましょう。

 

座る際には「すぐに立ち上がれる体勢」で

座席に腰を下ろす際には、

「すぐに立ち上がれること」が何よりも重要です。

 

電車の車内で攻撃を受けたときに最も恐ろしいのは、

「攻撃者が立っていて、自分が座っている」という状況に他なりません。

 

すぐに逃げ出すのが困難なうえに、身を守る体勢を作るのも困難であり、

一方的に圧倒されるケースがほとんどになることは想像に難くありません。

 

もしも座席に座るときは周囲の状況に十分注意を払い、

有事の際にすぐ立ち上がれるよう背もたれに体重を預けないことが肝要です。

(だらりと両脚を投げ出してスマホをいじるなどは論外です)

またよく見る一般的なベンチ型のシート(ロングシート)ではなく、

電車の進行方向に向かって座るクロスシート(セパレート型シート)は座面を外すことが可能であり、

刃物を振り回す攻撃者などに遭遇した際にはそれらを即席の盾として活用できることは頭に入れておきましょう。

 

「立ち方」を覚えて危機的状況をわずかでも優位に

身を守るためには、電車内での「立ち方」にも気を配らなくてはなりません。

 

まず絶対に回避したいのは、

連結部の周辺

・ドアから離れた車両の中央付近

・明らかにそれとわかる酔客の周辺

などであり、これらは座席に座る際についても同様です。

 

連結部周辺は死角になりやすい上に、

声を上げても他の乗客に聞こえづらいため襲撃を受けた際のリスクは計り知れません。

またドアから離れた位置は襲撃を受けた場合に逃げるのが遅れることに加え、

女性の場合満員状態で痴漢被害に遭うリスクが高くなる傾向にあるため回避すべきです。

更に電車や駅構内に関わらず酔っぱらいは最高クラスの危険因子です。

もしも見た目や臭いでそれとわかる酔客がいる場合は可能な限り距離を置き、

女性や学生の場合は別の車両に移ることまで考慮すべきです。

 

上記のような場所を避けた場合、必然的に安全とみなされるのはドアの近く、

特に前述した車内非常ボタンを押せる位置となるわけですが、

常にこのような場所を確保できる可能性は低く、無理な割り込みなどもやむを得ない場面も想定されます。

他の乗客の乗り降りを妨げないことに注意しながらなるべくドアに近い位置に立ち、

速やかに車内設備へアクセスできる車両および立ち位置を一つでも多く把握し、

可能な限り同じ時間・同じ車両に乗車することを目指しましょう。

 

カメラ・録音装置をすぐ使えるようにしておく

車内暴力や痴漢などの被害に遭った場合、

決定的な証拠を握っておくことがあなたを助けることは言うまでもありません。

 

特にスマートフォンのカメラは向けるだけで抑止力となる可能性が高く、

(相手を刺激する恐れもあるため注意が必要です)

グレーな立ち振る舞いをしている人物を見かけた際にはそれとなくレンズ部分を向けることで、

「お前を見ているぞ」という無言のメッセージを送ることも出来ます。

 

普段使っているスマートフォンをいつでもカメラ・録音機能が使える状態にしておくことが理想ですが、

一日の終わりになると充電が残り数パーセント……ということも珍しくないのが現代人です。

予備のモバイルバッテリーを携行しておくことはもちろん、

もう使っていない古いスマホをポケットに入れておき、素早くカメラを起動する練習も決して無駄になりません。

(ロック画面から直接カメラへアクセスできるように設定しておくのがおすすめです)

 

犯罪の現場を記録するのは個人の自由ですが、

それらの映像・音声をSNS上にアップロードする「ネット私刑」は社会問題になっており、

取り扱いには十分注意が必要です。

(実際に犯罪被害を受けた際には証拠を持って速やかに警察へ届け出てください)


普段から”非常事態”を想定したシミュレーションを

被害妄想が強いと思われようと、「自意識過剰だ」と罵られようと、

平生よりある種の”非常事態”を想定したシミュレーションを重ねることは大きな意味を持ちます。

 

車内で刃物を振り回す人物による襲撃を受けたことを想定する場合、

・車内の混雑度合いはどうか

・車内設備へのアクセスは可能か

・身を守るものは周囲に見つけられるか

・攻撃者から距離を置くためにどう動くか

などが主なポイントであり、これらを一つ一つ抑えてクリアしていく事で、

確実に生存率を高めることが可能と言えます。

 

生存率を高めるためのカギの一つは、

「パニック状態を回避すること」に他なりません。

いつ訪れるかわからない”その日”に備えて、

自分に出来ると思える全てのリスクパターン対策を試み、

危機管理能力の向上に努めることが、あなたとあなたの大切な人を守ることに繋がります。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。