今日から始める護身術2【筋トレのススメ】
- 2019.07.20
- 護身術
いつも心に一本のニンジンを。どうもサイコ田中です。
本日はシリーズ「今日から始める護身術」の第二回、【筋トレのススメ】をお送りします。
誰でも簡単にできて護身に役立つ筋トレをいくつか紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
護身術と筋トレ
お察しの通り、体を鍛えることと身を守ることには、密接な関係があります。
ですがただ単に体を大きくすればいい、というわけではありません。
(ボディビルを否定する意図は一切ありません。男性なら誰でも、かっこいい体に憧れますよね)
体を大きく見せるということ
いきなりですが、海外のボディーガードと言われると、皆さんはどのような姿を思い浮かべますか?
筋骨隆々、スーツの背中と肩周りがパンパンに張った、大きな黒人男性を想像されるのではないでしょうか。
バーやクラブのセキュリティも、体の大きな男性が圧倒的多数を占めると思います。これには、ちゃんと理由があるのです。
大きな体は、それ自体がある種の抑止力になります。
もっと簡単に言えば、それ自体が相手に対する威嚇になるということです。
動物は縄張り争いなどの際に、後ろ足で立ったりして、体を大きく見せようとしますよね。
こんな感じで。
これは相手を威嚇しているわけですが、
「威嚇」というところに大きな意味があるのです。
実際に相手を攻撃するのではなく、「これ以上近づいたら、ただじゃ済まないよ」とアピールしているわけですが、
これは、互いが傷つかないために、とても重要なことです。
動物の場合、同種間で縄張りや食料をめぐる争いをする際、その度にどちらか片方が命を落としていたら、種の保存という観点においてあまりに非効率的です。
なるべく不毛な争いを避け、争っても互いが致命的なダメージを負わないために、目いっぱい相手を威嚇して、無意味な争いを回避したいのです。
これは人間同士の争いにも当てはまります。
あなたの身長が仮に170センチ代だとして、もしも相手が2メートル近い筋肉質な外国人だったら、あなたはどうしますか?
やむをえない場合を除けば、恐らくどんな手を使ってでも、争いを回避しようとするのではないでしょうか。
体のサイズは、それだけで相手の闘争本能に働きかけ、暴力の行使を抑える効果があるのです。
だから海外のボディーガードは、みんなデカいわけです。(あちらは銃社会ですから、単に「弾除け」という考え方もあります)
いずれにしても、人も動物も、みんな平和が一番ですね。
体の大きさと「強さ」の関係
スポーツをやっている人は実感することが多いと思いますが、基本的に体は大きければ大きいほど有利です。(卓球などは関係無さそうですが)
特に格闘技などの場合は、明確に体重別で階級が分けられていることからも明らかなように、
体の大きさがものをいう部分があることは事実です。
例として、ここに二人の男性がいるとします。
Aさんは身長165cm、体重59キロ。
Bさんは身長176cm、体重68キロ。
Aさん、Bさんともに格闘技の経験年数と段位などは全て同じだとして、
この二人が闘った場合、どちらが勝つでしょうか?
恐らく10回やって8から9回は、体の大きいBさんがものにするのではないでしょうか。
両者の経験とテクニックに差が無い場合、体の大きいほうが勝つ可能性が高いと言えます。
理由はいくつかあります。
まずはっきりしているのが身長差。
私の今日までの経験上、10センチ以上離れてしまうと、体感的に大人と子供くらいの差になります。
体重では5キロも差がつくと全く別のゲームになり、10キロではクリア不可能な無理ゲーと化します。
さらに身長はリーチ、すなわち手足の長さというファクターにも直結します。基本的に背が高いとリーチが長い傾向にあり、
これは立った状態で殴りあうとき、どちらの攻撃が先に届くか、という目安になりますが、当然長いほうが有利です。
さらに体重差は、全身の筋肉量の差でもあるため、
単純に重いほうが強いと言っても過言ではなく、生まれつき体の小さい人にとっては、埋めることのできない差でもあります。
このように、体が大きければ、少なくとも自分より小さい相手と向き合う場合においては、
圧倒的に有利なことのほうが多く、デメリットというものがありません。
いざというときのことを考えれば、普段からある程度体を鍛えて大きくしておくことが望ましいでしょう。
絶対の原則「筋力こそパワー」
筋力とは絶対的なものです。
同じ攻撃でも、筋力に差があれば、与えるダメージにも差がつきます。
当たり前の話ですが、
小さな子供の投げるボールと、体が出来上がったプロ野球選手のボールは、全く違いますよね。
ベースとなる技の錬度、精度はもちろん技術体系が全く同じでも、使い手のフィジカルな部分に差があるなら、
技の効果にも差が生まれます。
更に踏み込んだ話をすれば、基本的に、
筋肉の太さ=パワーです。
棒切れのような細く頼りない腕と、血管がはち切れんばかりの太い腕となら、
どちらで殴られたほうが痛いと思いますか? 答えは明白ですよね。
筋トレで筋肉を太く、大きくすることは、それ自体がパワーの獲得に繋がります。
護身に役立つ筋トレ
それでは誰でも簡単に始められて、なおかつ護身に役立つトレーニングを紹介したいと思います。
ダンベルや懸垂バーといった道具、設備の類は一切不要です。
軽く準備運動をして体を温めたら、早速始めましょう!
***各自の体調、基礎体力などに合わせて、無理の無い範囲で行ってください***
腕立て伏せ(Push-up)
腕立て伏せによって鍛えられる大胸筋、上腕三頭筋は、
・相手を押し返す(抵抗する)
・相手を押さえつける
・パンチなどの打撃技を繰り出す
といったシチュエーションにおいて効果を発揮します。
・基本的な腕立て(Regular Push-up)のやり方
1.四つんばいの体勢になる
2.両手を肩幅より少し広げて床につく
3.両脚を伸ばし、手と足でしっかりバランスが保てることを確かめる
4.ゆっくり息を吸いながら、胸を床に近づける
(このとき、左右の肘が外に開きすぎないよう気をつける)
5.床のギリギリまで下りたら、息を吐きながら元の体勢に戻る
腕立伏せのポイントは、背中を反ったり丸めたりしないことです。
しっかり腹筋を意識して、お尻に軽く力が入った姿勢が理想です。
顔は床を見るのではなく前方を見据えて、胸を限界まで床に近づけましょう。
フォームが崩れないよう、ゆっくりと行うことが一番重要です。
最初は10回3セットからスタート。
慣れてきたら12回3セット、合計36回を目指しましょう。
セット間のインターバルは30秒以下が理想です。
スクワット(Squat)
スクワットで下半身を鍛えることにより、
・簡単に倒されない足腰の強さ
・打撃技を繰り出す際のしっかりとした土台
・フットワーク技術の向上
などが得られます。
・基本的なスクワット(Normal Squat)のやり方
1.足を肩幅より少し広げて立つ
2.背中を丸めないよう気をつけながら、ゆっくりと腰を落とす
3.膝が足のつま先より前に出ないよう注意して、お尻を床に近づける
4.お尻がかかとに触れるぐらいまで下ろしたら、息を吐きながら立ち上がる
ポイントは、背中を丸めないこと。腰を痛める原因になります。
上体は真っ直ぐに保ち、お尻を後ろに突き出すのではなく、真下に下ろしていくイメージで行いましょう。
また、曲げた膝の向きが、足のつま先と同じ方向になるよう気をつけましょう。
20回2セットから始めて、25回2セット、合計50回を目安に行ってください。
セット間のインターバルは30秒以下が理想です。
プランク(Plank)
プランクで鍛えられるのは主に体幹部の筋肉であり、
・バランスを崩した(崩された)とき
・相手と組み合ったとき(つかみ合いの状態)
・蹴り技を繰り出すとき
などに効果を発揮します。
・プランク(Plank)のやり方
1.四つんばいの体勢になる
2.両肘を肩幅に広げて床に着く
3.脚を伸ばし、背中が反ったり丸まったりしないよう気をつけてバランスを取る
4.お尻と腹筋に力を入れて、顔はやや上を向く
プランクの大事なところは、正しい姿勢を保つことです。
疲れてくるとお尻が下がったり、お尻を持ち上げたりしてしまいがちですが、
常に体は真っ直ぐの状態をキープできるよう心がけましょう。頭を上下に動かさないことも重要です。
とりあえず15秒キープして、余裕があれば30秒、そこからどんどん時間を延ばして、
最終的には1分間続けられるようになりましょう。
この種目は30秒ならば2セットで合計1分、
1分間キープできれば、その時点で終了してかまいません。
各々の基礎体力などにもよりますが、今回紹介した3つの種目は全体を通して10分から15分という短い時間で収まる内容となっています。
運動経験のある方もそうでない方も、健康維持とダイエットも兼ねて、ぜひ一度取り組んでみてください。
毎日行えることが理想ですが、週3回、4回からでも全く問題ありません。
引き締まった体と身を守るための力、両方手に入れましょう。
筋トレで強く、自分らしく
ここまで筋トレと護身の関係、そして具体的なトレーニング法について語ってきましたが、
実は、筋トレで身体を大きくしたり、強くしたりすることが重要なのではありません。
一番大切なことは、筋トレを続けることで、自分に自信が持てるようになるということです。
何かに怯えるようにして背中を丸めて歩いていると、悪意を持った攻撃者のターゲットにもなりやすいですし、
何より印象が良くありません。本来あなたが持っている魅力が、それだけで半減しているかもしれません。
あなたが堂々と胸を張り、何事にも自信を持って揺るぎない姿勢で接していれば、自然といい仲間が集まり、
いざというときに心強い味方となってくれるでしょう。それは護身という観点で見たときにも、大いに意義のあることです。
闇雲に身体を大きくしようとしたり、負荷の高いトレーニングを行う必要はありません。
何より重要なことは、筋トレを継続することで、身体が変わり、心が変わることです。
・強くなりたい
・前向きになりたい
・自分を変えたい
目的は色々あるかもしれませんが、間違いなく筋トレはそれらを実現する第一歩になります。
出来る範囲で構いません。「これなら出来そう」という種目からスタートしましょう。
そして自分に自信を持って、自分らしく生きましょう。
どうか忘れずにいてください。
あなたの人生はいつだって100%、あなたのものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
-
前の記事
今日から始める護身術1【今すぐできる護身】 2019.07.19
-
次の記事
今日から始める護身術3【基本の心構え】 2019.07.21