効果的なコンビネーションの組み立て方と応用

効果的なコンビネーションの組み立て方と応用

いつも心に1本のアドレナリンシリンジを。どうもサイコ田中です。

護身術は格闘技と違い、可能な限り短い時間で相手を圧倒する必要があります。

そこで大切になってくるのが、効率的にダメージを与えられるコンビネーションの組み立てです。

今回は身を守るために使えるコンビネーションの構成方法とその応用についてお話ししたいと思います。


ボディやローキックは効果が薄い

よくあるボクシングやキックボクシングのコンビネーションには、

必ずと言っていいほどボディ打ちやローキックが含まれます。

これには打つ高さを変えることで相手を幻惑し、注意力を逸らしたり意識を移動させるなどの効果がありますが、

路上のファイトではそれほど効果的とは言えません。

ルールのない路上のファイトで要求されるのは、

可能な限り短い時間で相手を圧倒し、なるべく早くその場を立ち去ることです。

殴り合いの光景を第三者に見られるのは好ましくありませんし、

相手をノックアウトした後もぼんやりしていると他の仲間や警察官が駆け付けてきます。

ファイトはどんなに長引いたとしても30秒、遅くとも1分以内に終結させる必要があります。

(これは自分が「やられる側」になったとしても同様です)

そのため一撃で相手を倒すことに直結しないボディ打ちやローキックではなく、

頭部や金的など、一般的に急所とされる部位を狙ったコンパクトかつスピーディな攻撃が最も有効です。

格闘技ではなく身を守ること、セルフディフェンスに特化したテクニックを身に着けるなら、

肘や膝など生まれつき固くて丈夫な部位を使った急所攻撃を重点的に練習しましょう。

 

人体の急所とその攻撃方法については、下の記事で詳しく解説しています。

↓ ↓ ↓

今日から始める護身術10【人体の急所】


瞬間的に相手を圧倒するコンビネーションの作り方

ここからは具体的に路上のファイトで相手を圧倒するコンビネーションを作るポイントを、

その応用方法も併せて紹介したいと思います。

格闘技などの知識や経験が無くても実践できる内容となっておりますので、

防犯、護身に興味をお持ちの方はぜひ参考になさってください。

 

人体の固い部位を連続的にぶつける

人の身体には鍛えなくても生まれつき固く丈夫な部位が存在します。

・肘(ヒジ)

・膝(ヒザ)

・額(おでこ)

これらの部位は非常に硬く丈夫であり、強くぶつけても負傷する心配がほとんどありません。

またいずれの部位も相手とかなり近い間合いで安全に運用できるため、

胸倉などを強く掴まれた状態や、壁に押し付けられた体勢からでも有効です。

まずはこれらの部位を相手の顔面等に全力で、立て続けに打ち込むことを優先しましょう。

これが一番簡単かつ効果的なコンビネーションの構成です。

(例:顔面へ頭突き→肘打ち×3回→腹部への膝蹴りでフィニッシュ)

 

急所への連続攻撃

シンプルに急所を立て続けに打つという構成方法も非常に有効です。

クラヴ・マガなどの技術体系にも見られるように、相手が倒れるまで執拗に急所を攻撃するのは、

少々やりすぎにも見えますが合理的かつ効率的です。

相手を倒すことに直結しない部位を力いっぱい叩いて体力を意味もなくロスするくらいなら、

絶対に効くとわかっている場所に全力の打撃を数回連続して加えるほうが遥かにスマートです。

またターゲットを急所だけ絞ることで迷いがなくなり、反応の遅れを回避できるという側面もあります。

(例:相手の首や肩口を手で押さえつけ、金的に3回以上全力の蹴りを加える)

 

プッシュ&プルで破壊力を底上げ

非力な女性でも瞬間的に高い攻撃力を発揮する方法があります。

それがプッシュ&プルという考え方です。

読んで字のごとく、押す動作と引く動作を組み合わせるだけですが、

物理的に衝突のエネルギーが増すため攻撃の破壊力がアップします。

相手をただ押さえつけて殴るよりも、相手の身体を強く引きつけながら打つほうが効きます。

もしも腕を強く引かれているような状況であれば、逆に相手の力を利用して、

身体ごとぶつかるようにして頭突きなどを食らわせると大ダメージになります。

押す力と引く力をうまく使って、フィジカル面での不利を埋められるコンビネーションを組み立ててみましょう。

(例:一度相手の身体を強く押し、相手が踏ん張って体勢を維持しようとしたところへ膝蹴りor頭突き)


相手によっては「やりすぎ」ぐらいが丁度いい

クラヴ・マガなどのコンビネーションを見ていると、

中には「やりすぎでは?」と思うほど激しいものも含まれていますが、

路上で身を守る上ではむしろそのぐらいが丁度いいのかもしれません。

基本的に自分より弱い相手は向こうから手を出しては来ません。

動物の生存競争に見られるように、狩りの獲物はいつも自分よりも小さく非力な対象のみと相場が決まっているからです(もちろん例外もあります)。

ケンカを売られた時点で恐らく向こうはあなたより体格もよく、腕力なども上回っていることでしょう。

このような相手を生半可な方法でどうにかするのは至難の業です。

あなたが拳銃やナイフを持っていない限り、フィジカル面で上回る相手を瞬時に圧倒することはできません。

明確な悪意や殺意を持った攻撃者を相手にした場面で、遠慮や躊躇は命取りです。

たとえ法廷のファイトであなたの負けになったとしても、「その場」を生き延びるためにはやむをえません。

相手を過剰に傷つける恐れがあったとしても、「やりすぎ」と感じるくらいの反撃が必要な場面があることをどうか覚えておいてください。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。