【防犯】安全な距離を保つために覚えておきたいこと【護身】

【防犯】安全な距離を保つために覚えておきたいこと【護身】

いつも心に1杯のガラナ飲料を。どうもサイコ田中です。

電車の車内に駅の構内、飲食店など、時間帯や場所を問わず、

酔っぱらったりして感情的になっている人はどこにでも見かけられます。

このようないわゆる「危ない人たち」「キレる人々」をうまく受け流す一番の方法は、

なるべく安全な距離を保つことに他なりません。

今回はそうした危険人物や攻撃者との正しい距離感の保ち方について、

誰にでも実践できる小技(Tips)と共にお話ししたいと思います。


相手の正面に立ってはいけない

安全な距離を保つ上で最も重要なルールは、

決して相手の正面に立たないことです。

些細な小競り合いからつかみ合いなどに発展するとしても、

いきなりどちらかが手を上げてリアルファイトに移行するにしても、

トラブルになっている人物同士が互いに正対しているという状況は非常によく見られます。

実はこれが既に一つの大きな間違いで、路上のファイトにありがちな致命的ミスの一つです。

相手に正対するということは、頭部はもちろん人体における正中線上に位置するすべての急所を晒していることになり、

ディフェンス等の技術を持っていない場合はいきなり殴られて一発KOされるリスクが避けられません。

また格闘技経験のない素人でも手の届く距離に動きの少ないターゲットがあれば、パンチやキックをある程度正確に命中させることができるため大変危険です。

・相手の正面に棒立ち

・顔面を保護しない

・反撃できる体勢が整っていない

などは最悪です。

これらの点に注意しながら、なるべく相手の斜め前や横に立つように心がけ、

可能なら走って逃げるなどして十分な距離を取りましょう。


誰でも出来る2種類の立ち方とフットワーク

ここではフィジカルの強度やスポーツの習慣などに関係なく、

誰でも直感的に実践でき、なおかつ効果的なスタンスとフットワークを紹介します。

***安易に「誰でも出来る」などという表現を用いることは極力避けたいところですが、

性別年齢を問わず10人中9人の人が安全に再現できることを目指して解説しています。

防犯・護身に興味をお持ちの方は参考になさってください。***

 

インタビュー・スタンス

文字通り相手の話にしっかり耳を傾けるときの姿勢であり、

同時に素早く防御・反撃が行える立ち方です。

写真のように片手を顎に添えて、もう片方の手で反対側の肘を支えるようにして立ちます。

このとき、なるべく利き腕と同じ側の足を半歩から一歩後ろに引いて、

相手から見ると上半身が少しだけ斜めを向いているようにすることが理想的です。

このように立つことで自然と頭部から上半身にかけて打撃を受ける面積が小さくなり、

素早く頭を守ったり手を出して反撃するなどの動きが容易となります。

現代の警備や軍事の現場において非常にオーソドックスな立ち方であり、その信頼性は折り紙付きです。

迷ったときはとりあえず「考える人」のポーズを思い出しましょう。

 

グルーミング・スタンス

相手の隣(右側が最も確実)に立ち、さりげなく肩などに触れるようにする立ち方です。

相手が泥酔していたり、過度に感情的になっている場面で特に有効であり、

相手の話に耳を傾けながら、危害を加えられるリスクを最小にしたいときに力を発揮します。

日本人の多くは右利きであるため、相手の右隣に立つことで利き腕で強打されるリスクを大幅に軽減できるうえに、

肩や背中の周りにさりげなく手を回すことで、相手の動きを直前で察知することが容易となります。

話が通じる場合は積極的に語りかけて交番などの安全な場所まで誘導し、

身の危険を感じたときには相手の利き腕を強く押さえつけ、背中や肩に頬を押し付けるようにすれば顔面をまともに殴られることを回避できます。

もしも相手が横に立たれることを嫌がるときにはインタビュー・スタンスに切り替えたり、

十分なスペースがある場合は頭を保護しながら少しずつ後退するというオプションもあります。

また肩などに置いた手を強く振りほどかれたり、相手が触れられることに対して過剰に反応する場合は一人で何とかしようとせず、

周囲の助けを求めるなどして確実に動きを制限することが求められます。

(特に泥酔者は何がきっかけで暴れだすかわからないため注意が必要です)

 

斜め後ろ歩き

ボクシングなどのフットワークなど一切知らなくても出来る安全な足運びが、

斜め後ろ歩きです。

相手のほうを向いたまま真っ直ぐ後ろに下がってしまうと、一方的に殴られる危険性が増すため大変危険であり、

逃げ場も無くなってしまうため好ましくありません。

どうしても目の前の相手と距離を置きたいときには、真っ直ぐ後ろに下がるのではなく、

右、または左向きにに後退し、可能なら相手の側面に回り込むように動くのがベストです。

この斜め後ろ歩きの最も効果的かつ簡単な練習方法は、

ぐるぐると小さな円を描くようにバックする、というものです。

はじめは比較的広い場所で、大きな円をイメージしながら左右どちらかにバックします。

慣れてきたら、バックする向きを適当に切り替えたり、描く円の大きさを小さくしていきましょう。

この斜め後ろ歩き、全く意味のない動きに思えますが、攻撃者が追跡するのが困難な動きであり、

ここに小さなサイドステップ(反復横跳びをイメージしてください)を組み合わせると、

かなり複雑なフットワークになり素人相手ならばついていくのがやっとになります。

斜め後ろ歩きがスムーズに出来るようになったら、そのままバックで小走りができるように練習しましょう。

バック・ペダルという非常に強力なフットワークが身に付きます。


日ごろから”目立たない人”になる工夫を

トラブルに巻き込まれないために誰でも出来る最もシンプルなアプローチは、

とにかく個性や気配を殺し、特徴のない人物になりきることです。

(このような考え方を海外では”Grey-man Theory”などと呼びます)

相手が酔っぱらいにせよキレやすい人物にせよ、相手を刺激する要素があなたになければ、

摩擦や軋轢の生じる余地はありません。

地味で目立たない、良く言えば人畜無害、悪く言えば無個性で存在感のない人物になることができれば、

攻撃者はそもそもあなたを捉えることすらできなくなります。

服装も地味、挙動も目立たず平板で集団に溶け込んだ対象を、

刺激を求めている危険人物や交戦的な若者はわざわざターゲットに選びません。

(そうした考えを逆手に取ってくる攻撃者もいますが少数派です)

そこにいるのかいないのかさえわからない、まるで空気のような存在になれたなら、

それこそが究極の護身ということになるのかもしれませんね。

 

グレイマン・セオリー(Grey-man Theory)については以下の記事で詳しく解説しています。

↓ ↓ ↓

究極の現代サバイバル術”グレイマン・セオリー”とは何か

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。