【小ネタ】路上トラブルで事態を悪化させるNG対応【豆知識】

【小ネタ】路上トラブルで事態を悪化させるNG対応【豆知識】

いつも心に1メートルのクレモナロープを。どうもサイコ田中です。

例えばそれが料理でもスポーツでも仕事でも、予期せぬ事態が起きたときに対処法を知らないと、

パニックになって誤った対応をしてしまい、事態を悪化させてしまうということは十分に考えられます。

今回は路上トラブルの現場において、状況を悪化させる可能性のあるNG行動の例と、

正しい対応方法についてお話ししたいと思います。


どんな時でも視野を広く・冷静に

人は予期せぬトラブルに見舞われるとどうしても冷静さを欠き、視野が狭くなりがちです。

最も恐ろしいことはいきなり殴られることでも、攻撃者に追いかけられることでもなく、

周りが見えなくなることです。

周囲に注意が向けられなくなると逃げ道を確保することも困難になる上に、

次に行動を移すきっかけも掴めません。

また自分に近づく別の攻撃者の存在に気付くのが遅れたり、無駄なリアクションが増えて時間やエネルギーをロスしてしまいます。

あなたの注意力や集中力のレベルを0から100で表せるとした場合、

目の前で起きたトラブルに対して向けていいのは最大でも60までであり、

残りの40はそれ以外の場所に向けられているべきです。

人はどうしても「今目の前で起きたこと」「予期していない出来事」に対して100パーセント集中してしまいがちですが、

これは身を守る上で好ましくありません。

普段から注意力のレベルを一定に保ち、何が起きても激しく動じたり、周りが見えなくなったりしないよう意識することが大切です。

また冷静さを保つのが困難なほどの強い衝撃に襲われた時でも、

目の前の状況だけに集中するのではなく、落ち着いて周りを見るようにすることでパニックを軽減できます。


事態を悪化させる3つのNG行動とその回避方法

ここからはトラブルの現場で事態を悪化させる恐れのある誤った対応を、

具体的な例と共に3つ紹介したいと思います。

良かれと思って取った行動がきっかけでリスクが上昇するという例は決して珍しくありません。

正しい対処法を覚えて、パニック状態に陥ることを回避しましょう。

 

攻撃者の行く手を塞ぐ

とても大切なことなので最初に断っておきますが、

暴れている人物や酔っ払い、強盗などを捕まえるのは我々民間人の仕事ではありません。

それは本職のセキュリティまたは警察官の仕事であり、

本来我々にそうした義務や権利はなく、積極的に攻撃者を制圧・逮捕しようと試みるべきではありません。

痴漢や強盗を現場から逃がさないために出入口を塞いだり、

ドアに鍵をかけて閉じ込めるなどの対応を取った場合、

追い詰められた攻撃者はさらに興奮し攻撃的になるため大変危険です。

犯罪の現場などを目撃したとしても、まずはそこから犯人を遠ざけることに協力し、

いたずらに言葉や行為で刺激または威嚇することのないように十分注意しましょう。

 

攻撃者を追いかける・捕まえる

上に述べた通り、攻撃者を制圧・捕縛するのは我々の仕事ではありません。

世間には現場から逃走しようとした攻撃者を追いかけたり、捕まえようとする人がいますが、

自分がどれほどのリスクを冒しているのかを理解すべきです。

まず攻撃者は一人とは限りません。

仲間と合流するつもりかもしれませんし、近くに車があるのかもしれません。

攻撃者を追いかけるのは勝手ですが、もしも相手が3人に増えたり、

逆に車で追い掛け回されるような事態に発展した場合、文字通り命はありません。

また一見逃げているように見えても、武器を取りに走っただけかもしれず、

もしも武装されてしまった場合は一瞬にして形勢が逆転します。

あなたに柔道や逮捕術、その他実践的な武道の心得がある場合は別として、

攻撃者に自ら向かっていくという対応は自殺行為に他なりません。

相手が逃げていったときはむしろ「ラッキー」と捉えたうえで、

相手が逃げていった方向と反対に走りましょう。

攻撃者と距離を置くことは、生存率を高めるための第一歩で、誰にでも実践できる護身術です。

 

大勢で詰め寄る・カメラで撮影する

よく痴漢などのトラブルの現場では、大勢で容疑者を取り囲んだり、

カメラを向けるなどの光景が見られますが、大変危険なので絶対にやめましょう。

まず大勢で攻撃者を追い詰めるというのは、一見安全かつ合理的な対処のように思えますが、

集団心理で冷静な判断が出来なくなった結果、無謀な行動に出ているだけにすぎません。

人間には集団の規模が拡大すると無謀で無責任な行動を取るリスクが増えるという性質があり、

それは特にトラブルの現場のような、緊張感とストレスが高まった状態で強く作用します。

人数が増えたからと言って、あなたやあなたの周囲の人が強くなったわけでも、

攻撃者が弱くなったわけでもありません。

3人、4人で制止にかかってもナイフを抜かれた場合その場で全員殺されても全く不思議でなく、

泥酔者や薬物中毒者の場合、強い身の危険を感じることで攻撃性が強くなる恐れもあり大変危険です。

またトラブルになった相手にカメラを向けたり、現場の様子を撮影するのもあまり好ましくありません。

相手が痴漢などの場合強い抑止力になる可能性がある一方で、

場合によっては相手の感情を逆撫でし、結果的に事態をただ悪化させてしまう恐れがあることもまた事実です。

映像や音声で証拠能力のあるものを残したいときには、

撮影機器をカバンやポケットの中に収めた状態で、なるべく目立たない形で記録するようにしましょう。

ただやり取りの記録を残すだけであれば、ボイスレコーダーだけでも十分な効力があります。

絶対に相手の顔にカメラを向けたり、言葉や態度で相手を煽ったりすることの無いように気をつけましょう。

もしもそのような誤った行動を取ってしまった場合、いきなり殴られても文句は言えません。


自分で何とかできないときは黙って110番

ここまで長々と述べてきましたが、

迷ったら110番通報するのが手っ取り早く確実です。

事態が悪化してからではなかなか警察を呼ぶのも困難になる上に、

現場に到着した警察官に文句を言われることも珍しくありません。

繰り返しになりますが、

攻撃者や事件の容疑者を追跡・逮捕するのは警察官の仕事であり、

我々民間人の義務ではありません。

もしもトラブルの現場に遭遇したり、自身が巻き込まれたりしたときには、

・出来るだけ攻撃者から遠ざかる

・凶器を持った相手には協力的な態度で接する

・安全が確保出来たら警察や救急車を呼ぶ

といった対応を最優先にすべきです。

近くに家族や友人がいると状況が複雑になり、上手くいかないことが増えてくるかもしれませんが、

冷静に周りを見ながら自分の置かれた状況を見極めていけば、必ず突破口は開けます。

集団心理などに囚われて無責任な行動に出たり、正義感と無謀をはき違えることの無いよう十分注意し、

現場に居合わせた全ての人が無傷で帰れるよう最善を尽くしましょう。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。