【小ネタ】ダンスと格闘技の共通点【豆知識】
- 2020.03.12
- 格闘技
いつも心に壊れた1輪車のサドルを。どうもサイコ田中です。
皆さんはヒップホップやレゲエなどの音楽を聴いたり、ダンスを踊る機会はありますか?
一見するとそれほど相関が無いと思われがちですが、実はダンスと格闘技には密接な関係があります。
今回はそんなダンスと格闘技の共通点について、
そのテクニックや歴史的背景などに基づいてお話ししたいと思います。
ダンスが出来る人は格闘技も強い?
まだ私がセキュリティの仕事をしていた頃、
定期的にダンスのインストラクターがやってきて、ヒップホップやシャッフルダンスの練習をさせられていました。
一体何の役に立つのか、センスのない私には最初の1年は全く意味が分かりませんでしたが、
色々なスタイルをそれなりに踊れるようになる頃には、ダンスと格闘技の関係が見えるようになっていました。
まずダンスに使われるテクニックの中には、
ボクシングなどのフットワークととてもよく似た部分があります。
スポンジ・ボブなどと呼ばれる動きはボクシングのシャッフル・ステップやペンデュラム・ステップに近い部分があり、
回転の動きはシンプルなターンやピボットといった動きに関連しています。
また蔑ろにされがちな手の動きはディフェンスのテクニックと深い結びつきがあることにも気づかされ、
ブラックカルチャーと呼ばれるヒップホップやその原型にあたるハーレムルネサンスの偉大さに深い感銘を受けました。
ダンスが上手な人は体が柔らかく体幹安定性が高いため打たれ強く、
強靭な下半身と瞬発力は打撃の破壊力や組際の粘りにも大きく関与すると考えられます。
もしも身近にダンスの上手な人や、踊るのが好きな人がいたら気を付けてください。
彼らは恐らく素手の殴り合いのような場面でも高いパフォーマンスを発揮するでしょう。
***言うまでもありませんが、暴力は犯罪です***
ダンスとつながりのある格闘技
ここではダンスや音楽と密接な関係にある格闘技を2つ紹介します。
音楽やダンスが好きで、身を守ることや格闘技にも興味をお持ちの方はぜひ参考になさってください。
カポエイラ(Capoeira)
音楽やダンスと深い繋がりのある格闘技として恐らく最も認知度が高く、
長い進化と発展の歴史を持つのがブラジルの伝統武道・カポエイラです。
遡ること約500年、ポルトガルによる植民地支配を受けていたブラジルの黒人奴隷たちが、
看守の目を盗んでダンスを踊るふりをして身に着けた格闘技とされており、
洗練されたフットワークと華麗な回転技の数々、そして独特のリズム感が最大の特徴です。
手枷をはめられた状態で戦うことを想定していたために蹴り技が主体であり、
中には足の指でナイフを掴んで攻撃する技術まで存在するというから驚きです。
かつては限られた場所でしか学ぶことのできない”未知の武道”といった印象でしたが、
現在では日本でも全国様々な場所で指導を受けることができ、全体的なハードルは下がっているという印象があります。
ゴリゴリの格闘技と言うよりはダンスという側面が強いため、ストレス解消やフィットネス感覚で始められてはいかがでしょうか。
52ブロック・スタイル(52blocks)
ジェイルハウスロック・スタイル(Jailhouserock-style)とも。
元々は刑務所に収監された黒人たちが看守や他の囚人からの暴力に抵抗するため編み出した護身術の一種とされており、
肘によるブロック、流れるような連続攻撃が特徴のストリートスタイル・ボクシングです。
その存在や実用性については長く言及することを避けられる傾向にありましたが、
UFCファイターのヨエル・ロメロ(Yoel Romero)が練習中および試合中に見せるパフォーマンスの中にその象徴的な動作が多くみられることから、
近代格闘技としての可能性が再評価されつつあります。
一見すると詠春拳(Wing-chun)の影響を受けているようにも見受けられますが、
カポエイラと同様に黒人たちが音楽やダンスの延長線上に見出したファイト・スタイルという見方が一般的であり、
特に手の動きは独創的かつスタイリッシュなものであり、アフリカ系アメリカ人が受け継いできた独自のリズム感や表現力の豊かさを窺わせるものとなっています。
格闘技と関連するダンス
ここでは格闘技との相関が認められるダンスを2つ紹介したいと思います。
ダンスを学びながら強くなりたいとか、格闘技をやっていて全く別の角度からヒントを得たいとお考えの方は参考になさってください。
バレエ
冗談みたいに聞こえるかもしれませんが、バレエの可能性は侮れません。
股関節の柔軟性や体幹安定性が関連することは言うまでもなく、
しなやかな回転や美しいジャンプを実現するための身体の使い方は特にキックと深い相関があると考えられます。
下半身を中心とした軸の安定性と強さがパフォーマンスに影響を及ぼすため、打撃全般は元よりグラップリングにも関係することは想像に難くありません。
とにかく体が硬いという方や身体の使い方、筋肉の動かし方がイメージしづらいという方にはバレエがヒントになるかもしれません。
(ゴリゴリの男性が練習に混ざっていると異様な雰囲気になるかもしれませんが)
ブレイクダンス
私が現役のセキュリティとして勤務していた頃に52blocksと共に習得したのがブレイクダンスでした。
ブレイクダンスの最大の魅力はとにかく自由度が高く制限が無いということであり、
「これが正解」といったスタイルが存在しないため”自分らしさ”を追求する楽しさが味わえます。
表現力を高める過程で覚えるべき技はいくつも出てきますが、
難易度が上がるにつれて当たり前のように逆立ちや片手腕立て伏せなどが出来る体力も自然に身につくため、
無理なく、そして楽しく身体能力を高められるという強みもあります。
回転系のテクニックや頭を支点とした技の数々は首や手首などの強さにも関連するため、
踊りながら格闘技に求められる重要な筋肉群をしっかりと鍛えられます。
管理人のオススメはシャッフルダンス
さて、ここまで様々な格闘技やダンスを紹介してきましたが、
これから始めるという方にお勧めしたいのはシャッフルダンス(Melbourne Shuffle)です。
軽快なフットワークとトリッキーな動きが魅力の最新ダンスジャンルで、
ランニングマンやスポンジ・ボブなど、テレビなどで誰も一度は目にしたことのある動きがてんこ盛りのお洒落なスタイルです。
シャッフルダンスを始めるきっかけとして私が強く推したいのは、
現在全国で稼働中のアーケードゲーム、DANCERUSH STARDOMです。
音楽と譜面に合わせて踊る古典的なシステムでありながらもその自由度は極めて高く、
シャッフルダンスに特化した独自の譜面処理が魅力の次世代ダンスゲームとなっています。
何のことかわからないという方は、ぜひ一度Youtube等で実際にプレイしている様子をご覧になってください。
自由で独創的なシャッフルダンスの魅力が、きっとあなたを虜にすることでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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