【器具なし】自重でとことん追い込むために知っておきたいこと【宅トレ】

【器具なし】自重でとことん追い込むために知っておきたいこと【宅トレ】

いつも心に1本の苦無を。どうもサイコ田中です。

いよいよ全国で新型コロナウイルス蔓延に伴う緊急事態宣言が解除されましたが、

まだまだ油断は出来ません。

「筋トレは今すぐ再開したいけど、まだジムに行くのはちょっと……」という方は少なくないでしょう。

今回は自宅でのトレーニングを継続するうえで主要な選択肢の一つとなる自重トレーニングを、

より効率的に、そしてしっかりと効かせるために出来ることについてお伝えしたいと思います。


自重トレーニングの限界と可能性

結論から申し上げて、自重トレーニングには限界があります。

・一度に設定できる負荷の高さ

・負荷そのものの自由な変更と調整

・正確に特定の部位を狙うこと

など、ウェイトトレーニングはその負荷および自由度の高さが桁違いであり、

単純に身体を大きくしたいだけなら、ウェイトを扱わない理由がありません。

(「自重トレーニングでは大きくなれない」という意味合いではありません)

自重トレーニングでは文字通り自体重を直接負荷とするため、

体重の重さ=負荷の高さということになり、軽すぎると低くなり、重すぎると持ち上がりもしないという問題に直面します。

(特に懸垂・ディップスといったほぼ自体重100%の負荷がかかる種目において顕著な差が生じます)

腕立て伏せのような典型的な種目は自体重の40%~60%ほどであり(フォームなどにより変動あり)、

やはり自体重が軽い人にとってはあまりに簡単すぎ、重い人の場合1回も出来なかったとしても不思議ではありません。

このように自重トレーニングは全ての人にとって良くも悪くも平等であり、

「いつも自分に合った負荷のトレーニングが出来るとは限らない」と言い換えることも出来ます。

ただし、ある程度体重を落としさえすれば誰でも怪我無く安全に行えるという点では、

取り扱いを間違えると命に関わる怪我や事故につながるウェイトトレーニングよりも手軽で確実という見方も出来ます。

また筋量増大(バルクアップ)により体重を過剰に増やすことを避けたい格闘家やアスリート、女性の方にとっても効果的であり、

種目そのものやバリエーションの数をとっても、まだまだ自重トレーニングには無限の可能性があると言えそうです。


自重で追い込むための5つのルールと応用

ここからは自重トレーニングでしっかりと追い込むために知っておくべきルールについて、

フォームなど5つの項目に分けてお伝えしたい思います。

腕立伏せなど自体重で行うトレーニングが大好きという人はもちろん、

自粛が明けても「まだジムに行くのは不安……」という方もぜひ参考になさってください。

一緒に新しいトレーニングの形を探っていきましょう。

 

ルール1:身体に合った正しいフォームを身に着ける

自重で行うトレーニングには、全ての人に適切なフォームというものが存在します。

(人によって少しずつ違ってくることに注意が必要です)

腕立伏せ一つをとっても、手幅を少し広くする方、手をやや八の字気味に突く方など様々ですが、

肩などの関節に痛みや違和感を感じない、自分に合った正しいフォームを見つけることはとても大切です。

痛みや違和感はもちろん、強すぎる疲労感を覚えるようなフォームは不正なものであると考えられ、

本人の筋力云々以前の問題を疑うべきです。

腕立伏せ・腹筋・背筋・スクワットといった代表的な種目を、

最低でも30回は苦も無く続けられる身体に合った安全なフォームを身に着け、

そこから徐々に負荷を高める工夫をしていくのが安全な自重トレーニングの取り組み方です。

 

ルール2:出来るだけゆっくりと行う

適切なフォームが身に着いたら、いよいよトレーニングの内容を工夫していきます。

自重トレーニングのみならずウェイトトレーニングにおいても活用できる負荷を高めるアイデアとして、

一つひとつの動作を、可能な限りゆっくりと行うというものがあります。

学生時代に部活動などで取り組まれた方もいらっしゃるかもしれませんが、

スクワットを1秒に1回のペースで10回(10秒間)行うよりも、

1回を10秒かけて行う方がはるかにキツくなります。

(嘘だと思う方は実際にトライしてみてください)

それが例え腕立て伏せであれ懸垂であれ、1レップ1レップをしっかりと「確定させる」意識を持ち、

全体の動作をなるべく緩慢なものにすることが手軽に追い込むコツです。

(普段行っている自重トレが簡単すぎるという方は、ペースが速すぎるのかもしれません。ゆっくりと行うことを意識してみましょう)

 

ルール3:回数を増やす

自重トレーニングで負荷を上げるうえで最も簡単なアイデアは言うまでもなく、

単純に回数(レップ数)を増やしてしまうことです。

例えばあなたが腕立て伏せ30回を平気で行えるだけの体力があるなら、

倍の60回、3倍の90回を連続で行うようにするだけで負荷は急激に高まります。

回数を増やすうえでの注意点は、

・回数をこなすことを目的にしない

・インターバルを長く設定する

・トレーニング前後のケアを怠らない

という3点です。

100回などという回数を目標にすると、とにかくそこにたどり着くことだけが目的になり、

フォームや動きの「深さ」がいい加減なものになってしまいがちです。

30回が限界の方は、「30回が限界になるときのフォームと深さ」をそのままに、

回数を増やす意識を持たなければ意味がありません。

また回数を増やすことでターゲットの部位に関連する筋肉は勿論、

靭帯・関節、小さな筋肉群には大きなストレスがかかります。

通常よりも長めにインターバルを設定し、トレーニング前後のウォームアップと準備運動を怠らないよう注意が必要です。

(インターバルについては、回数を倍にするのであれば時間も倍にする、というのが一番確実で簡単です)

 

ルール4:片手・片足で行う

片手・片足による動作は自重トレーニングで負荷を高める王道的手法であり、

多くの自重トレーニーが目指すべきゴールの一つとも言えます。

典型的なものとして片手腕立て伏せピストルスクワット(片足スクワット)などが想定されますが、

この他にも腕立て伏せの際に片方の脚だけを床に着けたり、

途中でパンチを打つ動作を挟んだりして一瞬だけ片手が離れる状態を作ることも効果的と言えます。

(ジャンピング・スクワットやエクスプルーシブ・プッシュアップなどもこれらに相当すると考えられます)

言うまでもなく片手・片足のみに多大な負荷のかかるこれらのトレーニングには相応のリスクがあり、

怪我を防ぐうえでの基礎体力とケアの徹底は欠かせません。

トレーニングを行う際には決して無理はせず、

「今の自分には難しい」と直感した時点で中止することが肝要です。

(それは決して「逃げ」や「甘え」ではありません。怪我をしないことが何より重要です)

 

ルール5:単純に負荷を付け加える(加重で行う)

完全な自体重に頼った自重トレーニングでは負荷が足りないというなら、

外から付け加えればいいだけのことです。

簡単なものでいえば、ペットボトルなど重りを詰めたリュックを背負ってのスクワットや、

背中にパートナーや子供を乗せて行う腕立て伏せなどは面白いでしょう。

管理人がまだ若く馬鹿丸出しだった頃は、よく自転車を両足で挟んだ懸垂を行っていましたが、

加重で行う際も特に怪我や事故に注意し、自分の限界を超えた負荷をかけてしまわないよう注意して行いましょう。

(足の上に落とすと危険なダンベル等はもちろん、トレーニングチェーンのような装具も取り扱いには注意が必要です)

トレーニングチェーンを用いた加重による懸垂の例。


やっぱり僕は王道を征く……

自重トレーニングですねぇ!

 

冗談はさておき、私(管理人)はこの約3年以上に渡り、

ほぼ自重トレーニングをメインにした筋トレに取り組んでいます。

理由はいくつかありますが、

・怪我が少ないこと

・バリエーションが豊富なこと

・体重が増えすぎないこと

などが挙げられるかと思います。

自重トレーニングも注意しなければ怪我のリスクは避けられませんが、

ウェイトトレーニングのように過剰な追い込みにより再起不能なほどのダメージを受けるようなことはほぼ起こらないと考えられ、

安全性といった観点では他の追随を許さないところがあることは確かでしょう。

更に自重トレーニングは種目が少ないと思われがちですがその実態は真逆であり、

腕立伏せ一つをとっても100を超えるバリエーションがあるとさえ言われているほどです。

単純なバーベルの上下運動に過ぎないベンチプレスなどに比べ、工夫次第で変化をつけられる自重トレーニングには、

ワークアウトとしての深みがあり、独創性と探求心がくすぐられます。

また若い頃はゴリゴリのマッチョに憧れ、セキュリティという職業柄か身体を大きくすることにばかり着目していましたが、

ある程度身体が大きくなってから動きの悪い部分や怪我などが増え、

好きな服を着られなくなったことなどもあり、ウェイトから自重トレーニングへと切り替えました。

今では適度に絞れた(自分で言うのもアレですが)いわゆる”細マッチョ”が自分にはフィットしていると感じています。

身体を鍛える理由は様々だと思われますが、

ただ身体を大きくするのが目的ではなく、長期的な健康面やファッションなどにも気を遣うという方は、

自重を使ったトレーニングに取り組まれることを強くお勧めします。

(「いや、俺は単純にデカくなりたい!」という方はガンガン高重量を扱ってください。それが一番確実です)

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。