シナリオ別ソロ・ドリルNo.03【両腕で掴みかかられたとき】

シナリオ別ソロ・ドリルNo.03【両腕で掴みかかられたとき】

いつも心に1棟の呪われたアパートを。どうもサイコ田中です。

路上のファイトにおいて非常にメジャーなシチュエーションの一つは、

正面から両腕で肩口や胸倉を掴まれるというものです。

今回はソロドリル第3弾として、

両手で掴みかかられたときの最もスマートな対処法を紹介したいと思います。


緊迫した場面こそしっかり「相手を見る」

人は極度の緊張状態に陥ると冷静な判断ができず、

呼吸は乱れ、視点が定まらないという典型的な反応が表れます。

しかし怖くてどうすればいいかわからないようなときこそ、

目の前にいる相手の姿をしっかり見つめることが大切です。

相手を観察することには、

・相手は何に不満を感じているのか(憤っている理由)

・凶器を持っていないか

・身体的な弱点はどこか

などといった情報を集めて状況を有利に運ぶヒントを探すことに加えて、

自分自身が冷静になるための時間稼ぎにもなります。

(相手を観察することに集中することで、適度な緊張感が保たれます)

明らかに自分よりも大きな人やガラの悪い男性が目の前に立つと、瞬間的には萎縮してしまいますが、

「相手を見ろ」と自分に言い聞かせることで、必ず冷静な自分は戻ってきます。

焦ってパニックになりそうなときほどしっかり相手と向き合う意識を忘れず、

決して感情や衝動が先行することの無いように注意しましょう。

これは自己防衛のみならず基本的な人間関係においても当てはまる考え方です。


両手で掴まれたときのスマートな対処法

ここからは正面から両手で掴みかかられたとき、現状考えうる限り最もスマートな対処法について、

3つのステップに分けてお伝えします。

ここで紹介するテクニックは自己防衛の目的のみに用い、

決して悪用することの無いよう注意してください。

 

両手で相手の耳を叩く

冷静に考えればわかることですが、相手はあなたを掴むために両手を使っているので、

頭部から顔面にかけてはがら空きになっています。

相手の両腕の外側——死角になる角度から両手を素早く回して、

両側の耳を同時に外側から挟むようにして打つと、それだけで大ダメージになります。

両手で掴みかかられたとき、相手を秒殺できる即効性の高い攻撃手段であり、

大きな力も必要ないため女性にも無理なく再現できるテクニックとなっています。

極めて攻撃的で危険を伴うアプローチに違いありませんが、

体格差があるなど差し迫った危険や脅威を感じる場面においては手段を選べません。

この耳への打撃で倒し切れなかった場合、次のステップへ進みます。

 

一人での練習法として、クッションや枕を使ったものが考えられます。

頭の高さにクッションを抱え、両手で挟むようにして叩く練習をするだけですが、

クッションを落とさないよう素早く叩き、そのままホールドするのがポイントです。

クッションをそのまま抱える動作は、次のステップに繋がります。

 

首の後ろに手を回し頭突きを入れる

耳を叩いても相手の力が弱まらない、動きが止まらなかった場合、

そのまま素早く首の後ろに手を回し、頭突きを叩き込みます。

相手の方が背が高い場合はなるべく頭の高い位置に手を回してしっかりホールドし、

素早く鼻から口にかけてのラインに自身の額(おでこ)をぶつけるようにします。

耳への打撃と頭突き一発でフィニッシュできなかった場合、

最後のステップへ移行します。

 

クッションを使って練習する場合、

上の耳を叩く動作から素早くホールド、ホールドから頭突きへ素早く展開する動作を、

なるべく途切れることの無いよう繰り返してください。

(パン・パンというリズムではなく、パンパン、という速いテンポが理想的です)

もちろんクッションまたは枕を頭の高さに抱え上げ、

ひたすら素早く額をぶつける練習だけでも効果的です。

 

頭を押さえたまま金的へ膝蹴り

頭突きを当てても相手に脅威を感じるようなときには、

頭を押さえつけたま金的(股間)へ膝蹴りを入れてとどめを刺します。

1回で倒せなかった場合は2回、3回と攻撃を重ね、

あなた自身が相手に脅威を感じなくなるまで手を出し続けることが重要です。

無事に相手をフィニッシュできた場合は素早くその場を立ち去るか、

相手の様子を見て警察を呼びましょう。

(あなたの攻撃が原因で動けなくなった相手を現場に放置すると、後になって法的に不利な立場に置かれる可能性があります)

 

クッションを使って耳への打撃→頭突きがスムーズに出来るようになったら、

今度はそのままクッションを下腹部の高さに抱えて、膝を打ち込んでいきましょう。

ただ漫然と足を上げるのではなく、下から上に突き刺すイメージで、

なるべく蹴り足を素早く引き、バランスを保ったまま3回以上連続で蹴れることが理想です。

左右それぞれ10回から15回1セットを目安に、3セットを目指して取り組んでください。

(左を連続で10回蹴ったら次は右を10回……といった形で行い、左右交互に蹴らないよう気をつけましょう)


「やる」と決めたときは躊躇してはいけない

こうしたテーマの記事では繰り返しお伝えしていることですが、

「やる」と決めた瞬間は覚悟を決め、絶対にためらってはいけません。

中途半端な攻撃は火に油を注ぐだけであり、目の前の相手を刺激してしまい、

結果としてより危険で不利な状況に置かれることに繋がってしまいます。

特に自分よりも身体の大きい相手を本気で怒らせてしまった場合、その場でコンクリートの地面に投げ落とされる、

全力で急所を殴られるなどして、その場で殺されても不思議ではありません。

「今しかない」「やるしかない」と思ったときは躊躇することなく、

全力で(倒すつもりで)攻撃する、しっかりとフィニッシュするという意識が大切です。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。