【小ネタ】米軍式CQCコンセプトに学ぶ”秒殺の流儀”【コラム】

【小ネタ】米軍式CQCコンセプトに学ぶ”秒殺の流儀”【コラム】

いつも心に1本のニューラライザーを。どうもサイコ田中です。

リアルファイトに勝ちたければとにかく急所を打てと教わりますが、

瞬間的に攻撃者を圧倒し無力化するためには、それだけでは不十分かもしれません。

今回は米軍式CQC(Close Quarters Combat:近接格闘)コンセプトを参考に、

本当にファイトで勝利するための攻撃手段についてお伝えしたいと思います。


リアルファイトは「汚く・狡賢く」がセオリー

リアルファイトはリング上でレフェリー主導のもと行われる競技ではありません。

さっさと相手を倒したほうが勝ちであり、判定などあるはずもなく100%KO決着です。

(厳密にはリアルファイトに勝敗などありません)

ルール無用なのですからとにかく汚く、狡猾なアプローチが最も効果的に違いなく、

その定石的アプローチの典型例が、金的などの急所攻撃ということになります。

急所攻撃以外にも、至近距離での頭突きや噛みつき、髪を掴むなど、

ほぼ防ぎようのない攻撃手段も有効と考えられます。

こうした卑劣で老獪なアプローチは通常の格闘技ジムなどで習得するのが困難であり、

そうした技術体系を持つ武術でも、路上のファイトに悪用される恐れのある技術は安易に指導されません。

護身術や軍隊格闘技など非常事態での生存を想定した技術を指導するセミナーなどに参加するか、

オンライン講座を受講するのが最も手っ取り早く確実でしょう。


米軍式CQC3つの攻撃規則と自己防衛への応用

米軍式CQCでは相手を秒殺するためのルールとして、

・視力

・呼吸

・歩行

の3つの能力を奪うことを最優先に攻撃すること、指導されています。

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

 

視力を奪う(眼への攻撃)

真っ先に相手の視界を奪うことで、ファイトの主導権を握れる可能性が高まります。

単純に目を狙ってパンチなどを放つ以外にも、

・顔に物や衣類を投げる

・砂や小石を握り込み目の辺りにぶつける

・酒や熱い飲み物を顔にかける

といったアプローチも有効であり、瞬間的に相手の視力を奪えれば何でもありと考えていいでしょう。

ただし日本において路上のファイトで眼を狙った攻撃を用いた場合、

高い確率で過剰防衛に問われることが懸念されます。

相手が凶器を手にしているなど緊迫した場面以外での安易な攻撃は避け、

手を出して相手の視界を遮るようにするといったアプローチを優先的に試みるべきです。

安全な攻撃手段として、親指または人差し指で相手の鼻の付け根あたりを押しこみ、

目元に軽く指先を擦り付けるようにするのがオススメです。

目に指が入ってしまうリスクが小さく、現場に駆け付けた警察官に事情を聞かれた際も、

「もみあいの最中に指が入ってしまった」と説明すれば攻撃的な印象を与えることもありません。

 

呼吸能力を奪う(喉・鳩尾への攻撃)

相手の呼吸を妨げるアプローチもまた、瞬間的に戦力を奪うために欠かすことはできません。

喉への打撃はもちろん、打たれると一時的に呼吸困難となる鳩尾(水月)

肝臓(レバー)への打撃は特に有効と考えられます。

ただし、喉への打撃は命に関わる恐れがあるため可能な限り回避すべきであり、

眼への直接攻撃と同様、緊急性の高い場面以外では極力打たないよう心がけ、

どうしても喉を狙う際には、親指を相手の鎖骨の間に押し込むか、

ペンなどを持っている場合はペン先で切りつけるようにすると、

相手に強いプレッシャーと恐怖感を与えることが可能です。

(相手の戦意を喪失させれば脅威は無くなったと考えても問題はありません)

 

歩行能力を奪う(下半身への攻撃)

下肢の安定性を奪うことも、攻撃者を戦闘不能にするための必須アプローチに違いありません。

・膝

・脛

・足(足の指)

などが主なターゲットであり、

腿の側面やふくらはぎ、金的などをピンポイントに突くという手もあります。

ナイフを用いたCQCでは最初に目を切りつけてから膝裏(ハムストリングス)をカットするように、

ただ脚だけを狙うのではなく他のターゲットも同時進行で攻撃するのが基本的なセオリーであり、

上から順に目→喉→金的などと攻撃してもいいでしょうし、

金的→鳩尾→膝といった形で上下に振り分けるのも有効と考えられます。

実際のファイトではローキックを単発で蹴ったりカーフキックを狙うのではなく、

適度にジャブなどでターゲットを散らしたうえで打つか、

いきなり無言で金的を打つといったアプローチが必要なことも覚えておきましょう。

また相手がサンダルなどを履いていて足が大きく露出している場合、

上から全力で踏みつけるのも地味ながら非常に有効なアプローチとなります。


攻撃はコンビネーションの意識を大切に

圧倒的な体力差・実力差がある場合を除いては、

単発で倒れる相手というのは珍しいと考えるべきです。

例えばパンチ一発、キック一撃で倒れるというケースは非常に稀であり、

よほどのことが無ければ一回の打撃で戦闘不能または戦意喪失させるというのは困難と考えられます。

相手をなるべく短い時間で安全・確実に圧倒するために、

異なる部位を狙った攻撃を最低でも3つから4つは組み合わせ、

コンビネーションとして運用する意識が大切になってきます。

一つひとつのテクニックを丁寧に練習するのも大切には違いありませんが、

自己防衛を目的としたテクニックを身に着けるのであれば、

ジャブ1回、フック1回といった区切りで反復練習するのではなく、

ジャブ→ジャブ→フックやジャブ→フック→肘打ちのように、

いくつかの攻撃を組み合わせて一つのフロー(流れ)を作るという考え方が有効です。

自分の得意なコンビネーションを最低でも3つから4つは身に着け、

いざという時の選択肢を一つでも多く確保しておきましょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。