【QuickTIPS】前蹴りの練習方法と実戦での活用方法【護身術】
- 2024.06.03
- 護身術
いつも心に1か月前の残飯を。どうもサイコ田中です。
毎度タイトルにQuickTIPSなど明記しておきながら、
読み返してみるとちっともQuickでもないしむしろ冗長な内容になっているため、
今回はなるべく短い文章とシンプルな表現を用いて基本的な打撃テクニックである、
前蹴りの練習法と使い方について説明しようと思います。
(決してネタ切れであるとか記事の執筆が面倒になってきたわけではありません。いやマジで)
腰より上の高さへの蹴りは基本的にご法度
現代護身術の常識として、
原則的に腰より上の高さに自分の足を挙上する動作(蹴り全般)というのは、
推奨されていません。
蹴り足を掴まれ転倒させられるリスクはもちろん、
自分自身がバランスを崩して転んだり、
蹴りに武器攻撃のカウンターをもらったときのダメージを考慮すると、
基本的に蹴り技は積極的に活用するべきとは言えません。
身を守るうえで蹴りを活用する場面というのは、
・相手の股間(金的)への膝蹴り
・シンプルに相手の足を上から踏みつける(ストンプ)
・倒れた相手へのサッカーボールキック(そこそこ危ない)
などであり、いずれも腰より下の高さにしか足を持ち上げないだけでなく、
大きく体勢を崩さない範囲で繰り出せる動作に限定されていることにも留意しなくてはなりません。
これから前蹴りの使い方を説明しますが、
蹴り技はリスクの方が大きいため積極的に活用するのでなく、
「追い詰められた場面での切り札」ぐらいに思っておくのが丁度いいでしょう。
1人で出来る前蹴りの練習と応用
ここからは1人でも行える前蹴りの練習方法と、
具体的な実戦への応用方法について解説します。
老若男女を問わず誰にでも実践できる内容に絞ってお伝えしますので、
身を守ることに興味をお持ちの方は是非参考にされてください。
壁に足を乗せるようにする動作
基本動作として、
壁に足を乗せるような動きを繰り返してみてもらいたいのです。
いきなり前蹴りの動作を説明すると小難しいので、
ゆるく膝を曲げた状態で、目の前の壁に片足を乗せるような恰好で、
そのままゆっくりと壁に体重をかけていきましょう。
慣れてきたら、「足で壁を押す」というイメージよりもむしろ、
階段を登るように足をかけて少し下へ押し込むような感覚を持つと、
強力な前蹴りを打つきっかけとなる感覚が掴めるかと思います。
(運動経験などにより個人差があるとは思いますが、
「体重をかけていく」感覚が養えればそれで十分です)
膝を抱え込んで”放り投げる”運動
壁を押し込む感覚が掴めてきたら、
次は前蹴りの準備動作である「膝の抱え込み」を覚えましょう。
どちらか片方の膝を腰より上——胸の前あたりまで抱え上げて、
そのままストンと落とすように前方を足を放り出してみてください。
(難しければ、実際に両手で膝を胸の前に抱え込み、
パッと放してあげるだけでも十分です)
力任せに足を投げ出そうとするのでなく、
抱え上げた足を重力と筋肉の反発力に任せて「落としてあげる」ようにイメージすると、
自然と脱力した無理のないフォームが形成されていきます。
焦らず何度も繰り返し、足を前に投げ出す感覚を養っていきましょう。
背中で壁を押し”背筋を使う”感覚を養う
再び壁に向き合っての練習ですが、
今度は壁に背中を預けて立ってください。
ここまで繰り返した2つの動作を思い出しながら、
今度は壁に背中を押し付けるようにして、
身体全体で蹴り足をぶつけるイメージを育んでいきます。
何もない場所で蹴り足だけを前に放り出そうとしても気付きませんが、
背中で壁を押すようにして蹴ることで、
「上体を反らして蹴ると強く蹴れるかもしれない」という気づきが得られることでしょう。
実際それは正解で、背筋を使って蹴り足と反対側に上体を反らすことで破壊力は増大します。
(同じく膝を挙上して前に蹴り込む膝蹴りにも同様のことが言えます)
3つの動作を統合し実戦へ応用
いよいよここまで3つの動作を統合し、
実戦(素手でのファイト)へ応用します。
壁に足を置くときの動作を思い出しながら相手の金的(股間)を蹴り抜くと、
かなり強力な急所攻撃となりタイミングによっては女性でも一撃で相手をノックアウトできます。
「足を乗せに行く」というイメージが、自然と体重を乗せることに繋がっていることがポイントです。
続いて膝を抱える動作からの蹴りは、
自分に向かってくる相手の動きを止めるため、
相手を突き飛ばすようにして蹴る前蹴りの動作に直結しています。
狙う場所は下腹部または金的であり、壁に足を乗せる感覚を思い出しながら体重を乗せることで、
更に強力なストッピングパワーを獲得できるでしょう。
小さくコンパクトに膝を抱え上げ、そのまま落とすように蹴り出すイメージが理想です。
最後に壁を背にした反復練習ですが、
これは文字通り壁に追い詰められたシチュエーションで効果を発揮します。
壁まで追い込まれた状態で相手がこちらに向かってくるとき、
壁で背中を押して素早く蹴り込みながら、前に飛び出すようにすることで、
そのまま蹴りと同時に壁際から脱出することが可能です。
またもしも一回で相手を蹴り飛ばせなくとも、
同じ要領で壁の力を使って膝蹴りを叩き込み、続いて肘打ち、頭突き……といった形で、
手を休めなければ活路が見出されるはずです。
諦めずに闘えば、勝てないまでも負けはしません。
前蹴りから繋がる攻撃の選択肢を広げる
前蹴りが使えるようになっても、それ単体では武器として不十分です。
そこから繋がる他の選択肢——パンチやキック、肘打ちなどへの応用・展開も視野に入れ、
コンビネーションを組み立てる意識が更なる護身スキル向上への足掛かりとなります。
前蹴りの動きが自然に繰り返せるようになり自信がついてきたら、
・前蹴り→ワンツーパンチ
・前蹴り→膝蹴り→肘打ち
・前蹴り→膝蹴り(腹部)→膝蹴り(金的)
など前蹴りを軸にした連続攻撃への展開に繋げ、
一方的に相手を圧倒するイメージをさらに強固なものにしていきましょう。
「相手は基本的に一発では倒れない」ということを胸に刻み、
急所への打撃を短い時間にまとめる意識が、極限状態では必ずあなたの助けになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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