【QuickTIPS】”ブリッツクリーグ”の考え方と実践【護身術】
- 2022.10.08
- 護身術
いつも心に1台の業務用冷凍庫を。どうもサイコ田中です。
現代護身術には様々なコンセプトやアプローチの体系が存在しますが、
近年アメリカの一部地域またはオランダにおいて独自に発展しつつあるアイデアの一つに、
”ブリッツクリーグ(Blitzkrieg)”というものがあります。
この記事では、最新の現代護身術コンセプトである”ブリッツクリーグ”について、
なるべく短い時間で解説・紹介してみたいと思います。
まずは身体づくりから
身を守ることに興味をお持ちの方や護身術を学びたいという方に、
管理人がまず最初に伝えたいことは、
「とにかく身体を大きくしましょう」ということです。
(女性には不適切なアドバイスかもしれません)
身を守るために出来ることで最も効果的で速効性が高いのは、
格闘技を学ぶことでも、防犯グッズを持ち歩くことでもありません。
なるべく身体を大きく、——要するに強く見せることです。
どのような攻撃者も、また悪意のある人物も、
一番最初にターゲットに選ぶのは、
「自分がたやすく圧倒できる相手」に他なりません。
結論から言えば、「自分よりも弱く見える相手」ということになります。
これは人間だけでなく、肉食の全ての動物に当てはまる本能とも言えます。
(遺伝子に最初からそのようにプログラムされているとも言えるでしょう)
よって、あなたが他者からの攻撃や悪意に晒されない最もシンプルなアプローチは、
客観的に見て「こいつを相手にするのは難しい」、
または「自分より弱いとは言い切れない」という印象を与えるということです。
(「自分より強いかもしれない」というのが理想ですが、それは少々無理のあるお話しです)
逆に言えば、それぐらいの第一印象を与えられる程度のフィジカルがあれば、
ほとんどの危機的状況や路上トラブルなどは未然に防ぐことが出来るということになります。
格闘技や実戦的な護身術を学ぶのはとても重要なことですが、
「トラブルになった時どうするか」を考える以上に、
「トラブルを未然に防ぐにはどうすればいいか」を考えるほうがよほど有意義かつ効果的であることは言うまでもありません。
男性の場合は軽度の自重トレーニングと食事管理からスタートし、
まずは現在の体重から5キロ増を目指していきましょう。
既に体重が超過気味……(太ってしまっている)という方は、
ウォーキングまたは軽めのジョギングと並行し摂取カロリーを制限し、
1か月で3キロ減を目安に身体を絞っていきましょう。
自信もついて女性にもモテる、まさに一石二鳥です。(個人差があります)
”ブリッツクリーグ”の考え方と実戦への応用
ここからは海外の現代護身術市場においてささやかなブームとなりつつある(?)コンセプト、
”ブリッツクリーグ”について、その基礎と実際の運用方法など3つの項目に分けてお伝えします。
格闘技の経験が無い方や今日まで護身術を学んだことがない方でも、
「知っているだけ」で効果的な内容となっていますので、ぜひ一度参考になさってください。
相手に準備する時間を与えない
これは現代護身術のあらゆるコンセプトに共通する考え方の一つですが、
とにかく目の前の攻撃者に対し、
・考える時間
・準備をする時間
・手を出す時間
という3つの時間を一切与えないことが重要なポイントです。
これはブリッツクリーグ・コンセプトを構成する要素の一つである、
「速攻性」に該当し、崩れた表現を用いるならば、
「やられる前にやれ」ということになります。
(とにかく「先に手を出せ」と言い換えてもいいかもしれません)
攻撃の気配を感じさせない
また同時に、相手に攻撃の意図を悟らせないことも重要です。
手を出す直前までは相手の話に耳を傾けたり、
「もうやめましょう」「向こうで話を聞きます」などと下手に出つつ、
相手の集中力と意識を、《これから自分が攻撃を行う部位》から遠ざける工夫が大切です。
ファイティングポーズを取ると相手は警戒またはより興奮して逆効果になるため、
顎に手を添えて考え込むようなポーズを取ったり(インタビュースタンス)、
広げた両手を顔の前に突き出して「落ち着いてください」という姿勢を見せるなど、
とにかくいつでも顔面及び頭部を保護できる体勢を作っておけばそれで十分です。
(要するに「これからお前を殴るぞ」という意思が伝わられなければ何でもOKなのです)
相手の頭部を攻撃するなら手の動きなどを使って目線を下へ、
(わざと財布や車のカギを落としたり、スマホの画面を見せたり)
相手の金的など下腹部を狙って攻撃するなら目線はより上方へ、
(何度も髪の毛を触ってアピールしたり、手を顔の前に突き出すなど)
視線を誘導するのは先制攻撃を確実に当てるための第一歩であり、必要不可欠な仕掛けです。
また攻撃の際も振りかぶる・強く踏み込むといった予備動作は最小限に抑え、
なるべく最初の立ったままの姿勢から最速で出せる攻撃手段を選ぶべきです。
(頭突き・肘打ち・膝蹴りなどは予備動作が小さく与えるダメージも大きいため理想的です)
攻撃を一点に集中させる
”ブリッツクリーグ”というコンセプトの大きな特徴の一つは、
その語源通り攻撃を一点に集中させる——集中砲火という考え方に違いありません。
例えば相手の頭部を狙うと決めた場合は、
・ジャブ→ジャブ→ストレート→肘打ち
・頭突き→肘打ち→肘打ち→肘打ち
といった具合に、
同じ部位に最低でも3回~4回のまとまった打撃を与えることが目標となります。
同様にして下腹部を狙う場合、
・腹部への前蹴り→膝蹴り→膝蹴り→金的蹴り
・金的蹴り→金的蹴り→腹部への膝蹴り
のようにして、攻撃を切れ目なく繋げて圧倒するイメージを持つことが重要です。
ブリッツクリーグにおける集中連打の練習は一人でも十分に行うことが可能です。
やり方は至って簡単で、上で紹介したコンビネーションセットを、
「今日はこれをやる」と決めて疲れるまで反復するだけです。
好きな音楽を聴きながらでも、筋トレの締めにでも、単なる暇つぶしでも問題ありません。
毎日違ったコンビネーションパターンを繰り返して体に覚えさせ、
いざ「その時」が来たら自分が望む最速・最強の攻撃パターンで相手を圧倒しましょう。
ただの速攻が”ブリッツクリーグ”ではない
管理人がブリッツクリーグ・コンセプトについて学び始めた当初は、
とにかく手数で相手を圧倒するというつまらないアイデアだと勘違いしていましたが、
何度もオンラインセミナーに参加するうち、それは致命的な勘違いだったと気付かされました。
”ブリッツクリーグ(電撃戦)”の肝となる概念とは、
「素早い不意打ちから同一部位への止まらぬ速攻による圧倒」であり、
根底にあるものはかの有名な詠春拳やジークンドーなどと大差は無いように思えます。
(ジークンドーは攻撃を散らす傾向にあるため似ているとも言い切れませんが)
現代護身術には様々なコンセプトやアプローチがあり、
どれを学ぶのが理想的かわからなくなってしまいますが、
実際にやりたいことはそう大きくは違わないのではないかと管理人は考えています。
・急所への不意打ち
・死角からの速攻
・相手が倒れるまで攻撃する(脅威を感じなくなるまで手を止めない)
これらの要素はどのような技術体系にも共通しており、
どれが正解でどれが間違いということは無いでしょう。
ただ今回取り扱った”ブリッツクリーグ”については、
構造が難解な部分もあるため管理人自身これからも実践とリサーチを重ね、
より適切で正確な解釈ができるよう努めていきたいと考えています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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