【QuickTIPS】スキルアップのために知っておくべきこと【格闘技】

【QuickTIPS】スキルアップのために知っておくべきこと【格闘技】

いつも心に1本の補強用フラットバーを。どうもサイコ田中です。

仕事にせよ勉強にせよ、またそれが単なる趣味だったにしても、

長く続けていると壁に当たり、伸び悩む時期というのが訪れるものです。

今回は格闘技を続ける過程で避けては通れないスランプと向き合い、

さらなるスキルアップに繋がるアイデアをお伝えしたいと思います。


上達のための近道は存在するか

格闘技に限った話でははなく、

何かを始めると人はそれをもっと上手くできるようになるため、

あるいはより早い段階で手ごたえを感じられるよう、

近道を探ろうとするものです。

 

とはいえどんな分野でも実際に結果を出している人というのは大抵の場合、

・周囲の誰もが認める天賦の才の持ち主

・幼い頃より英才教育に近い指導を受けてきたエキスパート

・単純にIQが高く物事のポイントを抑えるのが人より早い

などであり、何のバックボーンもなく平凡なセンスしか持ち合わせていない一般人がその領域に達するのは、

極めて困難に違いないというのが現実のように思われます。

 

よく耳にする「1万時間の法則」などのように、

とにかく時間をかけることが成長への最短ルートとする考え方にも納得は出来る一方で、

その努力の内容はもちろん何をもって”成長”と定義するのかも曖昧な中では余りにも空しい言葉遊びに過ぎず、

また芸術分野のように最後の最後はセンスが問われる世界では通用しないかもしれません。

(管理人も若い時分に簡単な溶接の仕事をしていましたが、結局最後まで全く上達しませんでした)

 

多忙な社会人ほど時間の使い方を最適化し無駄を省きたくなるものですが、

近道を探るのではなく、ただ無心で取り組むこと、そしてそれを楽しむことこそが、

結果的に目標とする場所へ辿り着く最短のルートになるのかもしれません。


スキルアップを実感できる5つのアプローチ

ここからは実際に格闘技の練習を続ける過程でスキルアップするため、

あるいはスランプを抜け出すためのヒントとして、

技術面と考え方それぞれ5つの項目に分けてお伝えしようと思います。

格闘技の練習をそれなりに続けている中級者の方から始めたばかりの方まで、

幅広いレベルを対象とした内容となっているので、ぜひ一度参考になさってください。

 

ディフェンススキルを組み立てなおす

特にビギナーから中級者レベルへステップアップする過程で必ずぶち当たる壁が、

ディフェンスレベルの伸び悩みでしょう。

 

ディフェンス技術は基礎の基礎、全ての基本になっているからこそ、

時間が経つにつれ雑になり詰めが甘くなる傾向にあります。

明確な目的意識を持ったディフェンステクニックの練習は総合力アップに繋がることはもちろん、

スパーリングなどの実戦に対する自信をつけることにも深い関連があります。

 

特に中級者以上の場合、

・漫然と同じディフェンステクニックばかりを活用しない

・ディフェンスから得意な攻撃パターンに持ち込む

・フットワークを使うor使わないポイントを探す

といったアプローチが有効で、

初心者の方には、いくつかあるディフェンステクニックのうち、

どれが自分にとって扱いやすく信頼感が得られるかを探るというのも重要なポイントです。

(例:蹴りは受け流すのが楽か、キャッチする方が簡単に感じるか……etc)

 

自分の弱点を見つける

ディフェンス練度を磨くという前項と関連するところですが、

やはり自分自身の強みだけでなく、弱い部分を知ることも非常に重要です。

 

考え方はいたってシンプルで、練習中(特にスパーリングの最中)、

・教わった通りに出来ていないテクニック

・苦手に感じる攻撃またはディフェンス

・いつまで経っても上手くならないパンチまたはキック

などは、自分の弱点に相当すると捉え、修正を試みる——これだけです。

 

例えばフットワークが正しく使えず、「何だか足元がバタバタするなぁ……」と感じているなら、

30分から1時間といったまとまった時間を、フットワークスキルを磨くことのみに費やすべきです。

 

また右はそうでもないけど、「どうも左の蹴りがやりにくいな……」と思っているなら、

ポイントが掴めるまで徹底的に鏡を見てフォームを確認したり、サンドバッグを蹴り込んでもいいでしょう。

 

言うまでもありませんが、トップクラスの選手が持つ共通点の一つは、

「これといった弱点が無い」ということです。

つけ込まれる隙や弱みがあるようではそこを突かれた時点であっけなく瓦解し、

強力な武器を使うチャンスも与えてはもらえません。

一つでも多くの弱点あるいは不安定な部分を見つけて修正し理想の形に近づけることが、

早い段階でスキルアップするために重要なアプローチです。

 

上手い人(強い人)の動きを研究する

これを実践している人は多いと思いますが、

やはりジムに何人かいる強い人の一挙手一投足には意味があり、

しっかりと観察し情報を得る努力をすべきです。

 

特に初心者の方にとって大切なのは、

強い人のスパーリングを自分と対戦相手という2つの視点で見ようとすることです。

 

何を言っているのかわかりにくいかもしれませんが要するに、

・強い人(上手い人)の視点を自分のそれに置き換えて見る

・その相手をしている選手を自分に置き換えて観察する

これを交互に繰り返し、

特に「自分と違っている点」「何故そうしたのかわからない点」を重視することです。

 

「自分ならこうしたけど、強い人は違っていた」という部分は非常に重要であり、

強くなるためのキーが隠されている可能性が高いため、

もしも可能なら本人に直接質問するか、相手をした人の意見を後から聞いてみるのもいいでしょう。

(向上心のある選手ならこうした質問をされることを好むので、丁寧に受け答えしてくれるはずです)

 

予習・復習を徹底する

「学生のテストじゃないんだから……」と言われてしまいそうですが、

やはり格闘技の練習においても、予習・復習は大切です。

 

格闘技のトレーニングにおける予習とは例えば、

・来週習う予定のテクニックをYoutubeで見ておく

・強い選手の試合動画を鑑賞する

・対戦相手の情報を集め分析する

といったことが該当し、事前になるべく多くの情報を集めておくことがポイントとなります。

 

予習以上に大切なのが復習で、その内容は主に、

・習ったばかりのテクニックを自宅に帰ってから確かめる

・脅威に感じた攻撃パターンを思い出し対策を考える

・試合内容あるいはスパーリング中の気付きについて振り返り考察する

といったことが該当します。

 

特に初級・中級問わず大切なのは、

10分前後と短い時間で全く問題ないので、

家に帰ってから(あるいは練習後)、

手ごたえのあった攻撃パターンまたはカウンターの動きを繰り返し、

頭と身体に覚えさせることです。

練習や試合の直後は記憶が鮮明で、肉体も受けた衝撃を覚えているので、

例え一人でも実戦に即した高度なトレーニングが可能です。

例えばものすごく強力なジャブを打ってくる選手がいた場合、

その動きと衝撃を思い出しながら、カウンターのフックを合わせる練習をする……といった内容ですが、

イメージをより鮮明に出来るなら、普段のシャドーにターゲットとなる対戦相手を思い浮かべても同じ効果が得られます。

 

重要なのは、より短い時間の中で、

記憶と身体の動きをリンクさせるよう心がけることです。

 

知らない選手とスパーをする

これは関連記事でも強くなるためのヒントとして繰り返しお伝えし、

実際に管理人自身が最も飛躍的な上達を実感できたヒントですが、

それはいたってシンプル——全く知らない相手とのスパーリングです。

 

同じジムや道場に通い、同じような顔ぶれとスパーリングを繰り返していると、

どうしてもマンネリ化し、対応や攻撃パターンなども偏る傾向にあることは否めません。

 

現状の自分の実力がどのあたりのレベルにあるのか——それを知るために最も手っ取り早いアプローチは、

全然知らないジムへ出稽古に行き、顔も名前も知らない選手とスパーをすることです。

相手の動き方や考え方、得意な攻撃やフットワークの使い方など、

全てが未知の相手を前に今日まで自分が培ってきたものがどれだけ通用するのかを試すことは、

究極的な意味合いでの「真の実戦」に他ならず、上達への最短ルートと言っても過言ではありません。

 

そうした出稽古・他流試合に臨むうえで気を付けなくてはならないことは、

事前にルールや普段の練習における暗黙の了解を確認しておくことです。

例えば「蹴りのキャッチはしてもいいか」「クリンチからの膝は許されているか」など、

これはジムによって少しずつ、あるいは大きく異なっており、

指導者が選手の怪我や事故を防ぐため最も気を遣う部分に違いありません。

(そのため出稽古や道場破りまがいの行為を一切受け入れていないジムも少なくありません)

互いにしっかりと安全を確保し、五体満足で自宅に帰るためにも、

しっかりと訪問先のジムで確認事項を把握し、マナーを守って練習に臨みましょう。


「誰よりもやってきた」と言える努力を

昭和のスポコン的なノリで、現代の価値観に即していないかもしれませんが、

結局のところ強くなれるか弱いままか、その命運を分けるものは、

「誰よりもやった」と言えるだけの努力をしたか否かだと考えています。

 

例えばあなたが「俺は努力している」と胸を張って言えるだけの試みをしていても、

客観的に見て明らかに時間のかけ方が違う、質の違う努力をしている者が他にいるなら、

その相手には負けないまでも勝てる日は訪れないでしょう。

 

もちろん何をもって「誰よりもやった」と言い切るのか、その定義と線引きは曖昧で、

単なる自己満足に終始するものなのかもしれません。

それでもあなたが自信をもって「俺は誰よりもやった」「人よりやってきた」と言い切れるだけの努力を重ねたならば、

それは強さだけでなく大きな自信と心の余裕になり、

格闘技だけでなく——仕事や学業といった日常生活においても力を発揮する、

あなたの強力な武器になることは言うまでもありません。

 

調子の悪い日、気分が乗らない日、全てが上手くいかない日——生きていれば色々な困難が立ちふさがりますが、

例えどんな状況に陥っても、どうか自分自身にだけは嘘を吐かず、いつまでも問いかけ続けてください。

「今俺は誰よりも努力していると言えるか」と。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。