【QuickTIPS】頭突きを安全・効果的に使うために知っておきたいこと【護身術】

【QuickTIPS】頭突きを安全・効果的に使うために知っておきたいこと【護身術】

いつも心に1本の夜間作業用誘導灯を。どうもサイコ田中です。

リアルファイトのおよそ8割は息がかかるほどの超至近距離からスタートするといわれていますが、

そんな距離で真っ直ぐのパンチや回し蹴りなどはいまいち効果を発揮できません。

今回はそんな超接近戦を制する武器の一つとして、

頭突きの安全かつ効果的な運用法をご紹介します。


まずは基礎となる身体づくりから

頭突きに限らず打撃のノックアウトパワーの大半は、

強靭な下半身と体幹から生み出されます。

 

運動習慣のあまり無い方は軽いジョギングまたはウォーキングから、

慣れてきたらスクワット等のメニューを追加し、

少しずつ下半身強化に取り組むことがファイトを制する第一歩です。

プランクなど体幹メニューを取り入れるのも忘れずに。

 

また首回りの強化は頭突きのダメージアップに繋がるのみならず、

頭部への衝撃吸収はもちろん、屈強な見た目にも繋がり一石二鳥どころか一石三鳥です。

寝転がった姿勢で首を持ち上げ前後左右に振るだけで効率的に鍛えられるため、

普段の筋トレ前後のウォームアップ等に取り入れることを強くお勧めします。


頭突きを安全・効果的に使う5つのポイント

ここからは頭突きを安全に、そして効果的に運用するために抑えるべきポイントを、

姿勢づくりなど5つの項目に分けてお伝えします。

性別年齢を問わず身を守ることに興味をお持ちの方は、是非参考にしてください。

 

頭を振りかぶらない(反動をつけない)

よく海外の監視カメラ映像などを見ていると、

頭突きを放つ際に頭や上半身を後ろに大きく反らして頭突きを放っている姿を見かけますが、

これらはリスクしかない危険な動作のため注意が必要です。

 

頭突きに限らず大きなテークバックは隙を作ることに他ならず、

攻撃の意図やタイミングを見破られやすく大変危険です。

ブロックされるだけならまだしも、

強烈なカウンターを合わせられ逆にノックアウトされてしまいます。

 

頭突きがセルフディフェンスにおいて効果的とされる理由の一つは言うまでもなく、

相手の不意を突けるからに他なりません。

予測が困難で尚且つ最速・最高効率の攻撃だからこそ意味があるのであって、

頭を大きく振って「いきますよ」とアピールしていては本末転倒です。

攻撃の意図を悟られないよう、

いきなり無言で額をぶつけるようにするのが正しい頭突きの基本動作となります。

 

また威力を生み出すために重要なのは踏み込みと体重移動であり、

頭を大きく振りかぶることではありません。

予備動作を最小限に抑えることが、安全に頭突きを決めるための前提条件です。

 

自分より小さい相手に使わない

自分よりも体が大きな相手には非常に効果的な頭突きですが、

逆に自分よりも小柄な相手に対しては危険が伴います。

 

頭突きのメカニズムは至ってシンプルで、

自身の額を相手の鼻や顎、口元といったデリケートな部位に直撃させ、

最短・最速で一定のダメージを負わせるというものですが、

相手の背が低いと頭突きをしに行ったはずが、

逆に頭突きを食らった状態になってしまうため注意が必要です。

 

相手のほうが背が高ければ、顎を引いて頭を振るだけで十分な効果が得られますが、

背が低い相手に対しては自分の鼻や口元が相手の頭頂部や額といったハードパートに当たる形になり、

自爆してしまうリスクの方が高くお勧めできません。

 

相手の方が体格的に小柄な場合、

上から打ち下ろしの肘打ちや腹部への膝蹴りが効果的であり、

特に体格差が大きい場合相手の頭を押さえつけて膝を上げるだけで頭への膝蹴りが入り、

一撃でノックアウトできる可能性が高まります。

 

相手の頭をしっかりとホールドする

頭突きを活用するうえで欠かすことの出来ない重要なテクニックの一つは、

相手の頭を両手でしっかりとコントロールすることです。

(これは膝蹴りを有効活用する際にも共通する考え方です)

 

相手の頭を自由にしてしまうと、カウンターで頭突きを合わせられたり、

狙った部位に最大の破壊力の攻撃を加えることが困難となります。

相手の首か後頭部付近にしっかりと手を回して押さえつけ、

脇を締めるようにして首の動きも制限してしまうのが理想的です。

そこから相手の頭を軽く押さえつけ、

素早く、そして小さく引くようにしながら頭をぶつけることで、

大きなテークバックなどなくとも最大の破壊力を発生させることが可能です。

 

また頭突きが綺麗に決まった後も首をとらえたままにしておくことで、

そこから下腹部への膝蹴り、耳への噛みつきといったかなりダーティな攻撃への展開も可能であり、

最後まで主導権を握ったままファイトを完結させることが出来るでしょう。

 

顎を引き額の”カド”をぶつける

パンチを受ける際にも同様のことが言えますが、

しっかりと顎を引いておくことは、

脳へのダメージを抑えることに繋がり大変重要です。

 

また人間は身体の構造上顎を引くことで体幹部が安定しふらつきにくくなり、

衝撃に強くなるといった特性もここでは武器となります。

顎を引くことで自然と額をやや前に押し出すような格好になりますが、

これにより額の”カド”——少し出っ張った部位をぶつけやすく、

自分はダメージを最小に、相手には最大のダメージを……といった具合に、

理想的な奇襲攻撃が可能となります。

 

額の”カド”を意識しにくい場合は、額を真正面からぶつけるのではなく、

少し首を傾けて斜めに当てるイメージを持つとわかりやすいでしょう。

(首もやや横に振るようにすると理想的なフォームに近づきます)

 

全身を使って破壊力を発揮する

頭を後ろに反らさない——というポイントとも関連しますが、

頭突きは頭を振る力や首周りの筋肉だけで打つのではなく、

全身を使って当てるイメージを持つことが非常に重要です。

 

よく見かけるその場で頭だけを振りかぶった頭突きは自爆のリスクを高めるだけでなく、

十分な破壊力を生み出せずノックアウトにも繋がりません。

相手に正対した状態から一歩前に踏み込み、体全体でぶつかるようにしながら、

頭を小さく突き出すのが理想的なフォームです。

ドン、と大きく足を踏み鳴らすようなイメージで大袈裟に踏み込むくらいで丁度いいでしょう。

腹筋や肩にもしっかりと力を入れ、体全体が大きな塊になったような感覚を持つと、

相手に与えるダメージは飛躍的に増大します。

(これはパンチやキックについても同様の考え方で応用が可能です)


肘打ちやアッパーで確実に仕留める

もしも頭突きが綺麗に決まったとしても、

その一発だけでは倒れる相手というのは少数派に違いありません。

 

頭突きが入ってもそこから肘打ち・膝蹴り・アッパーなどを立て続けにヒットさせ、

確実に相手をノックアウトする意識というのが路上のファイトでは生死を分けます。

大袈裟に聞こえるかもしれませんが、相手を仕留める意識が無くては思わぬ反撃にあい、

逆に主導権を奪われかねないこともまた事実です。

 

最初の攻撃がヒットしても決して気を抜かず、

相手に対し脅威を感じなくなるまでは、手を休めないことが肝要です。

特に体格差がある場面や相手が複数人の場合は、

”やり過ぎ”と感じるくらいで丁度いいでしょう。

普段から徹底的に相手を追い込むイメージを持って動作を繰り返すだけで、

十分実戦的なトレーニングになります。

首のワークアウトとセットで1日1回10分程度で十分ですので、

是非頭突きの練習を取り入れてみてください。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。