地味なのにイタイ「急所以外」の弱点
- 2019.09.04
- 護身術
いつも心に一本のライトセーバーを。どうもサイコ田中です。
人体にはいくつもの急所と呼ばれる部位があり、
これらはある程度の強さで打撃を加えると呼吸困難に陥ったり、身体の自由が利かなくなります。
(急所についてはこちらの記事で詳しく説明しています)
護身の上では急所攻撃は非常に有効なテクニックですが、場合によっては相手に致命的なダメージを負わせてしまい、
過剰防衛などに問われるリスクもあります。
今回は急所とは違って地味で大したことがなさそうなのに、案外痛いポイントとその有効な攻撃手段を紹介します。
相手が女性や高齢者など、急所攻撃がふさわしくない場合に活用してください。
相手と周囲をよく見るということ
路上のファイトで重要なのは、相手と周辺の状況を冷静に観察する事です。
例えばあなたのほうが身体が大きく、相手のほうが小さい場合、たとえ先に手を出したのが相手のほうだったとしても、
もしもあなたが反撃してしまった場合は警察などが来ると面倒な事になります。
あなたにとっては正当な理由での自己防衛でも、
周囲が見れば身体の大きい男が、自分よりも小さい相手をボコボコにしているようにしか見えません。
こうした第三者の印象は警察が目撃者から情報を集める際に、あなたにとって不利に働く可能性が高いと言えます。
また相手を一人だと思ってのんびり構えていたら、いつの間にかぞろぞろと仲間が集まっていて四方を囲まれていたなんて笑えません。
もしもファイトに発展した場合は、まず相手の年齢や体格などを冷静に見極め、
周囲を見渡し、相手の仲間や関係者がいるか、目撃者の数は……といった情報を整理して対応を決めましょう。
周囲に仲間がいるなら目の前の相手は一撃で倒さなければいけませんし、そうでなければ話し合いがベストです。
目撃者が多い場所で自分より小さい相手や女性に手を上げるのは好ましくありません。
相手を人気の無い場所に誘導するか、自分はあくまで被害者ということを周囲にアピールしましょう。
地味だけど痛い場所とその攻撃方法
人体には急所以外にも、強く叩かれたり押されたりすると痛い場所があります。
ここではその中でも特にシンプルかつ効果的な弱点を、その有効な攻撃手段とあわせて3つ紹介したいと思います。
この手のグレーな知識を扱う場合は毎度書いていますが、ここで紹介するテクニックは護身の目的にのみ使用してください。
悪用は厳禁、そして暴力は犯罪です。
手首・手の甲
手の平や手の側面は肉が厚く外圧に強い構造なので、強く打ったとしてもそれほど痛みを感じませんが、
手の甲や手首に近い場所は別です。
自分で手の甲を軽くグーで殴ってみるとわかりますが、びっくりするほど痛い人が多いと思います。
また手首も手の甲に近い場所を真上から強く叩くと、強い痛みを感じます。
こうした攻撃は相手が刃物などの凶器を手にしている場合や、顔を指差して怒鳴ってくるような相手に対して有効です。
攻撃手段は、シンプルにグーで殴るか、何か硬いものを持っているならそれで殴打するのが簡単です。
手首を打つ際は、手の側面の手首に近い場所(いわゆる「手刀」)で思い切り叩くのが理想です。
向こう脛(スネの前側)
向こう脛は「弁慶の泣き所」などと呼ばれるように、
よほど鍛えていなければ叩かれるとかなり痛みます。
特に足首に近い場所は肉が薄く神経も多く走っているため、
硬いもので軽く打つだけでも身動きが取れなくなるほどのダメージになります。
(それでもある程度鍛えることで強くできるため急所とは呼べません)
有効な攻撃手段は、靴のつま先を当てるキックです。
サッカーボールを遠くに蹴り出すときのように、前方に大きく踏み出し、下から上に蹴り上げましょう。
このとき、バランスを崩さないよう気をつけながら、
相手の膝下あたりを狙って蹴るようにすると高い確率でスネに直撃します。
相手が痛みを感じて前かがみになったり、片足立ちのような姿勢になったら、
そのまま抱きついて動きを止めるか、蹴った勢いをそのまま利用して走り去るのがスマートです。
爪の付け根(爪の生え際)
知る人ぞ知る痛いポイントです。
冗談のように聞こえるかもしれませんが、爪の生え際あたりをある一定の角度で思いっきり押さえると、
飛び上がるほどの痛みが走ります。
(実際に自分の手で試してみましょう)
攻撃手段は言うまでも無く爪で押し込むのがベストです。
自分の手で痛い場所と角度が確認できたら、そのあたりに爪を突き立てて、思いっきり押し込むだけです。
相手に胸倉をつかまれたとき、相手の手に自分の手を重ねるようにして(右手で掴まれているなら自分の右手を上から重ねて)指の位置を確かめ、
爪の下を思いっきり押すと相手は驚いて手を離します。
相手が凶器を手にしている場合もこの方法で簡単に武装解除できます。
日頃から手の爪を少しだけ長めにカットしておくと、いざと言うとき心強いでしょう。
「つねる」のも簡単で効果的
電車の車内など、大きな動作が難しく騒ぎになると面倒な場面では、
相手の身体の一部を指でつねるのも有効です。
一般に「つねる」というと指でぎゅーっと絞るイメージですが、それだけでは不十分です。
護身の用途に使う場合は相手の身体の一部を指でつまんだら、
そのまま強く捻る動きを加えることが重要です。(ドアノブを回す動きをイメージしてください)
またつまむ皮膚の面積もなるべく小さくすると痛みが集中的に伝わるため効果的です。
女性の場合は痴漢の被害に遭ったり、面倒な相手に絡まれたときに有効でしょう。
ある程度指の力を鍛えておくのが理想ですが、普通程度の握力があれば十分な効果が期待できます。
命に関わるほどではなくとも、身の危険を感じた場合のオプションとして覚えておくと、いざと言うとき役に立つかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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