護身術を一人で学ぶ際に気をつけたいこと

護身術を一人で学ぶ際に気をつけたいこと

いつも心に1杯のレディキラーを。どうもサイコ田中です。

(お察しの通り、クラブで働いていたこともあり相当の酒飲みでございます)

さて今回はタイトルの通り、

護身術を独学で習得する際に注意すべきことについてお話します。

時間が無い、お金がない、人と接するのが苦手など、様々な理由でセミナー等に参加するのが難しいという方に、

どうすれば自宅で(あるいは通勤途中などの空き時間に)安全に護身術を学べるのか

そのヒントになる情報を提供できればと考えています。

身を守ることや、防犯に興味のある方はぜひ参考にしてください。

 

こつこつジム通いをしなくても強くなれる方法は、こちらの記事で紹介しています。

↓ ↓ ↓

ジムに行かなくても強くなれる方法


護身術を一人で学ぶのは厳しいが……

結論から申し上げて、護身術や格闘技を完全に一人で学ぶというのは難しいと思われます。

当たり前の話ですが、護身術も格闘技も、闘う相手がいることを前提にしています。

相手のいない状態でどれだけうまく動けても、対人というシチュエーションでは考え方が変わりますし、

実際のファイトはある種の非常事態です。普段は経験しない緊張やストレスがあり、

身体は硬くなり、メンタル強度の低い方の場合は強い萎縮も伴います。

そのようなパニック状態では、何千何百回と繰り返した動きも再現できない可能性が出てきます。

プロの格闘家でさえ、疲労がピークの終盤やプレッシャーのかかる場面では、

顎が上がり、フォームは滅茶苦茶、フットワークも何もないという無残な姿になります。

これを格闘技やスポーツの経験が無い素人に当てはめるとどうなるでしょうか?

答えはもはや言うまでもありませんよね。

本気で格闘技や護身術を学びたいなら、まずはジムや練習できる場所を探し、

信頼できる指導者の下で、「対人練習」を軸にした鍛錬に取り組みましょう。

それが厳密な意味での「強さ」を手に入れる、一番の近道です。

(怪我や特定の疾患がある場合スパーリングには参加できないため注意が必要です)


護身術を一人で学ぶ際に気をつけたい3つのこと

ここでは護身術を独学で習得していく際に注意すべきポイントを3つお伝えします。

今現在一人でセルフディフェンスを学んでいるという方も、これからそうするつもりという方も、

自身の取り組みが以下のような問題点を抱えていないか確認してみてください。

ポイントを正しく抑えれば、護身術は一人でも学べます。出来ることから始めていきましょう。

 

練習が現実に即していない(非現実的なビジョン)

これは当ブログで護身術を扱う際に何度もお伝えしていることですが、

現実的ではない・あるいは実際に出来ないことを繰り返しても、

時間と体力の無駄になります。

例えば自宅でヌンチャクだの特殊警棒だのを振り回している方がいらっしゃいますが、

「あなたは外を出歩く際にヌンチャクや警棒を持ち歩くのですか?」とお聞きしたいのです。

仮にそれらを携行するとしてもほぼ間違いなく軽犯罪法違反で何らかの処罰を受けることになりますし、

それらを実際に身を守る目的に使った場合、相手を死なせてしまう恐れさえあります。

そんな物騒なものを、単なる趣味や自己満足ではなく、本気で使うために練習するのは好ましくありません。

護身の目的で振り回すならば身近な道具、例えば傘やボールペンなど、

持っていても不自然ではなく、殺傷力の低いものを活用すべきです。

あなたの目的が身を守ることで、相手を傷つけることではないのならば、

凶器に類するものを所持・携行することは避けましょう。

(単なる趣味としてヌンチャクや警棒の類を所持することに関しては何の問題もないと思います)

 

想像力が欠如した練習内容(単なる自己満足)

上の項目とも関連する部分ですが、

自己満足の練習は時間と体力の無駄遣いです。

例えば毎日のようにグローブをつけてサンドバッグを叩いているという方がいらっしゃるかもしれませんが、

あなたが路上でトラブルに巻き込まれたとき、手にはグローブをつけていますか?

またそんなものを持ち歩いて、相手に「準備するからちょっと待って」と言いますか?

そのようなイメージはあまりに非現実的です。ほぼ起こりません(皆無とは言いませんが)。

本気で身を守る目的でサンドバッグを叩くなら、路上というシチュエーションを想定し、

素手で叩くべきです。

怪我を防ぐために拳や手首を保護するのは大切なことですが、リアルファイトにおいてそれらの部位は、

壊れるのが前提です互いに無傷で終わる喧嘩などほぼありません。

口の中も目や鼻の周りも、もちろん手や指だって、傷だらけになるのです。

普段から傷つくことや怪我を恐れた練習ばかりを繰り返していて、一体何になるのでしょうか。

本気で身を守りたいのならば、筋トレ同様、ある程度は自分を痛めつける覚悟が必要です。

 

思い込みや勘違いによる誤ったトレーニング

これは筋トレなどにも当てはまることですが、

正しい情報源(ソース)のないものに依存するのは危険です。

例えば映画や海外ドラマで見た動きを真似するとか、格闘技の試合を見て見よう見真似で……というのは、

趣味としてやるなら問題ないとしても、実用性という観点においては何ら意味の無い試みです。

(一部のアクション映画の殺陣などは正しい技術体系に基づいているため何とも言えないところですが)

また、「何となく好きだから」とか「かっこいいから」という理由でジークンドーや中国拳法などを選ぶのも考えものです。

残念ながらこの世界には、身を守ることに全く役立たない格闘技があることも事実です。

もちろん極めればどんな武術も最強には違いありませんが、格闘技の経験の無い素人が、

たった一人で、誰の教えもなく身に付けて強くなれるなどという都合のいい話はありません。

身を守ること、闘うことは子供の遊びではありません。「ごっこ遊び」の延長で強くなれると思っているなら、

それはあなたにとって最も致命的な勘違いと言えるでしょう。


徹底して”リアリティ”を追及するということ

一人でも確実に強くなれる方法があります。それはとことん「現実」を見つめることです。

私がセキュリティの仕事をしていたときは、

・仕事着(スーツ着用)でのスパーリング

・一対多数を想定した対人練習

・刃物などの武装解除と制圧

などは当たり前にこなしていました。特にスーツを着て行う練習などは過剰に思えるかもしれませんが、

本気でリアリティを追い求めるなら当然と言ってもおかしくはないでしょう。

あなたがもしも一人で、本当に強くなりたいと思うのならば、

自分や自分の大切な人の身に起こりうる、

ありとあらゆるリスクを考慮できる想像力が必要です。

あなたの普段着は何ですか?まさかジャージや道着ではありませんよね。

あなたが普段持ち歩いているものの中で、武器になるものは何ですか?危険なものを持っていませんか。

リアルファイトとは文字通り、

あなた自身が直面している現実の中での出来事です。

ですからあなたがより深く、そして正確にその現実を見つめるとき、自ずからやるべきことは見えてきます。

いつもジャージで練習している人は、たまには仕事に行くときの服装で身体を動かしましょう。

普段ラバーナイフやスティックを振っている方は、カッターナイフや折り畳み傘でも練習しましょう。

そうした積み重ねが最後には、あなたやあなたの大切な人を守るための力になります。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。