【実用性重視】子供のための防犯・護身テクニック
- 2019.11.20
- 護身術
いつも心にシルバニアファミリーの一族を(?)。どうもサイコ田中です。
いつの時代も、小さな子供が被害にあう傷ましい事件は後を絶ちません。
最近では例によって「誰でもよかった」という訳のわからない理由で、
男子中学生が小学生の女子児童を切りつけるという恐ろしい事件も起きています。
今回はこうした子供を狙った犯罪被害から身を守るための、
子供が学ぶべき護身術について語りたいと思います。
大切な我が子を少しでもリスクから遠ざけたいとお考えの方や、
子供に自分で身を守る術を学んでほしいとお考えの方はぜひ参考にしてください。
子供が”実技”を学ぶのはあまり意味がない?
女性が護身術を学ぶ際の注意点とも重なるところですが、
身体が出来上がっていない、すなわちフィジカル強度が皆無に等しい子供がどれだけテクニックを身に着けても、
ほとんど抑止力にはなりません。むしろ相手を刺激するだけです。
子供が繰り出す本気の急所攻撃は、まったく効果がないなどということは無いにしても、
その場で成人の攻撃者を倒せるほどのダメージは期待できません。
(どこかに小指をぶつけたときのように、痛いのは痛いけど普通に我慢できる程度の苦痛をイメージしてください)
緊迫した場面で必要なのは、「今すぐ、その場で」相手を倒すことです。
生半可な攻撃は相手の感情を逆撫でするだけでしかなく、火に油を注ぐだけです。
体力の差を考慮すればわかることですが、
もしも体の一部をつかまれるなどした場合、子供に反撃の余地はありません。
脱出不可能、助けを呼ぶこともできないという最悪の状況に陥ります。
女性についても言えることですが、
基本的に子供は攻撃者と真っ向から対峙する状況を回避すべきです。
子供が学ぶべき3つの実戦的護身テクニック
子供が大人と同じ技術体系を身に着けても効果が薄いという事実についてお話ししたところで、
現代の子供が学ぶべき実戦的な護身テクニックを3つ紹介したいと思います。
ここで紹介するテクニックはフィジカルや運動神経などに一切依存しません。
子供だけでなく、女性や高齢の方も参考にしてください。
車に近づかない・近寄らせない
誘拐や連れ去り、声掛けやつきまといなど、
子供が被害に遭う可能性の高い犯罪のほとんどは、
攻撃者が車に乗った状態であることが多い傾向にあります。
車は子供を狙う攻撃者にとって強力な武器です。
特にワンボックスやSUVなどは、
・素早く車内に連れ込める
・車体を使って周囲の視界を遮ることができる
・犯罪に加担する仲間を大勢乗せられる
といった点で危険度が高く、警戒が必要です。
子供にはゲーム感覚で家族や知人の乗る車種やナンバーを覚えさせ、
それ以外の身に覚えのない車両には不用意に近づかせないよう指導することが求められます。
またフットワークの軽い子供には自宅周辺で積極的に遊ばせることで、
地形効果を利用した逃走経路を学ばせることも効果的です。
車が通れない狭い道や、車止めのある場所を把握させておくだけでもリスクは軽減するでしょう。
リュックサックまたはランドセルを背負わせる
最近はカバンも自由の学校が増えているかもしれませんが、
リュックやランドセルなど、
背負って携行できるカバンはそれ自体が防具の役割を果たします。
特に背中全体が隠れるような大きなバックパックは、
背後からの攻撃に対して有効です。
鋭利な刃物でまともに刺された場合、たとえカバンがあってもなくても無事ではすみませんが、
何もない状態に比べれば遥かにダメージを軽減できます。(教科書などが入っていれば尚更です)
基本的に子供は身の危険を感じると相手に背を向けて逃げる傾向にあるため、
リュックのように背負えるカバンが盾になるという仕組みです。
(後ろ向きに倒れたとき、後頭部を守るという効果もあります)
もちろん、「何かあったときはランドセルを前に抱えて」と指導しておけば、
攻撃者が前方から迫ってきたとき、胸からお腹にかけてのラインを保護することにも繋がります。
周りを見る習慣を身に着けさせる
子供は携帯ゲームや漫画、テレビなど、
興味の対象に集中し視野が狭くなる傾向にあります。
周りが見えなくなることは、危機管理の観点で好ましくありません。
視力の悪化を防ぐ意味でも、スマートフォンや携帯ゲーム機から顔を上げ、
周りや遠くを見る習慣をつけさせることが肝要です。
小学校低学年ならただ周りを見るだけでも十分ですが、
高学年ともなれば周囲の人の動きや視線などを注意深く観察させることも大切です。
危険な相手を見ただけで判断するのは不可能ですが、
挙動不審な人物や車両に気づくことができれば、子供の自己防衛能力は大幅に向上します。
子供のSNS利用には最大限警戒を
SNSに関連した子供の犯罪被害は増加の傾向にあり、
2018年の時点では過去最多を記録しています。
SNSのように個人間の複雑な人間関係にまで立ち入る必要のある分野においては、
セルフディフェンスの考え方ではとても追いつけません。
小学生には通信機能の制限を、
中学生以上にはフィルタリングを導入するなど、あらゆる対策が求められます。
子供が機能制限やSNS利用のルールに納得しない場合は、過去の犯罪被害などを例に挙げ、
それらが決して他人事ではないこと、防ぐのが困難であることをしっかり伝えましょう。
思春期の子供には少々煙たがられるかもしれませんが、そうした指導を地道に続けることで、
子供の危機管理能力は確実に向上していきます。
いざというとき自分の身を守れるのは自分だけだということを、なるべく小さいうちから教えておくことで、
責任感のある強い子に育ってくれるでしょう。
下手に相手を制圧する技術などを教えるのは、喧嘩などに悪用される恐れがあるので逆効果です。
子供が自分から格闘技を習いたいと訴えてきた場合は、
礼儀作法や基礎体力が身につく空手や柔道などを学ばせましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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