”逃げ場のない場所”を回避するために知っておくべきこと
- 2020.02.10
- 護身術
いつも心に1本の錆びついた物干し竿を。どうもサイコ田中です。
身を守るために大切なことは、とにかく危険な相手や場所から距離を置くことです。
嫌な感じがする場所からは速やかに離れ、危ない雰囲気の相手とは目を合わせないことが大前提ですが、
どうやっても”逃げられない場所”というのは存在します。
今回はそうした”逃げ場のない場所”の具体的な例と、
効率的な回避方法、脱出テクニックについてお話ししたいと思います。
「危ない場所には近づかない」が基本
小学生でもわかることだとは思いますが、
「ここは危ない」「近づいてはいけない」と言われる場所には必ず理由があります。
そのような場所に自分から足を踏み入れておいて犯罪被害に遭うなどしても、
残念ながらそれは自業自得でしかなく、当然の結果と言うほかありません。
治安が悪いとされている場所や、周囲の人が近づくことを止めるような場所には、
差し迫った事情がない限り自ら足を踏み入れるべきではありません。
また黒塗りの高級車が何台も停まっている飲食店やバーなど、
直感的に危険を感じるような場所にも近づいてはいけません。
身近な人がそのような場所に入っていこうとしている時は、きちんと理由を説明して制止する姿勢も大切です。
”逃げ場のない場所”の共通点と回避方法
ここではいわゆる”逃げ場のない場所”に共通するポイントと、
それらを踏まえた効果的な回避テクニックを紹介したいと思います。
具体的な例を挙げて解説しているので、治安のよくない地域にお住まいの方や、
身辺に不安を感じるという方はぜひ参考になさってください。
出入口が一つしかない閉所
出入口が一つしかなく狭い空間というのは護身・防犯の観点から非常にリスクが高いと言えます。
このような場所の具体例は、
・トイレ
・エレベーター
・電車の車内
などが挙げられます。
これらの場所が抱える致命的なリスクは、
「一つしかない出入口を塞がれると逃げ場がなくなる」ということです。
例えばトイレの中で攻撃者に襲われた場合、もう一人に出入口を抑えられると逃走経路がなくなり、
「やるしかない」状況に追い込まれてしまいます。
エレベーターも同様にして動いている最中は絶対にドアが開かないため攻撃を受けると致命的であり、
更に電車は次の停車駅まで1分以上あると無傷で生き残るのがかなり困難になります。
このような出入口が一つしかない閉所に近づく際には周辺の状況を注意深く観察し、
少しでも違和感を覚えた場合はそこへ入ることを回避するのが無難です。
(少なくとも「入ってしまった時点で負け」という状況は回避できます)
また危機回避能力を駆使しても回避できない予測不能なトラブルに見舞われても、
トイレには個室があり、エレベーターと電車には必ず非常停止ボタンがあります。
使えるものは何でも使って、一分一秒でも長く生き延びるために全力を尽くしましょう。
一方通行になっている閉所
一方通行の構造になっている空間や狭い通路も非常に危険です。
・階段
・エスカレーター
・狭い廊下や路地など
がこれに該当する例として挙げられます。
階段とエスカレーターは上下を抑えられると逃げ場がなくなり、
廊下や路地も同様に前後を塞がれるとどうしようもなくなってしまいます。
このような場所を歩く際には背後だけでなく前方にも注意を向け、
危険を感じた場合は近づかない、一度立ち止まるなどの工夫が必要です。
特に狭い路地などで攻撃を受けた場合は目撃者もおらず、助けを呼ぶことも出来ないためリスクは計り知れません。
昼夜を問わず近道や抜け道は極力使わず、交通量が多くある程度人の姿が見える大きな道を通ることが肝要です。
特に女性の場合は、完全に一人になる時間を極力短くすることを心がけ、
歩きスマホやイヤホンで音楽を聴くなど、視野が狭くなり注意力が低下するような状況を自分で作らない工夫が必要です。
遮蔽物(目隠し)になるものが多い場所
簡単に言うと、見通しが悪く周囲から見えにくい場所ということです。
こうした空間は防犯上極めてリスクが高く、何が起きてもおかしくないと言っても過言ではありません。
・立体駐車場
・背の高い木々に囲まれた公園
・陸橋または高架下
このような場所は犯罪者や危険な思想を持った人間にとって理想的なロケーションであり、
あらゆる犯罪被害の可能性が想定されます。
立体駐車場のように薄暗く見通しの悪い場所では、停められている車の陰や車内で何かが起きても周囲の人はほとんど気が付きません。
木々に囲まれた公園や高架下も死角になる場所が多いため目撃者が極端に少なくなる傾向にあり大変危険です。
このような場所には近づかないことが一番であり、
もしもやむを得ず足を踏み入れることになった場合は周囲に十分警戒し、確実な逃走経路を最低でも2つは確保しておく必要があります。
また立体駐車場で攻撃を受けた場合はクラクションや盗難防止装置を鳴らすことで周囲に危険を知らせることができ、
公園や高架下のような人目につかない空間ではGPSをONにした携帯電話をすぐに警察等に連絡できる状態にして持っておけば安心です。
”普通の場所”が危険な場所になる可能性も
昨今では路上で無差別殺傷事件が起きるといったケースも決して珍しくはありません。
危険な場所に近づかないなど危機管理能力を高める努力は大切ですが、
テロなど想像を超えた非常事態に対する備えも必要です。
危険な場所を回避したからと言って「ここは絶対に安全」などということはあり得ません。
日本がいかに治安の良い国でも、凶悪犯罪が起こる可能性は決して無視できるものではなく、
常に自分や自分の身近な人が被害に遭う恐れがあることを忘れてはいけません。
犠牲者にならないために大切なことは、
・危険な場所に近づかない
・自分は大丈夫だと決めつけない
・逃げられるときは逃げることを優先する
の3つです。
防犯・護身にそこまで興味が無いという方も、この3つだけは必ず覚えておいてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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