【防犯】倒せる頭突きの使い方とコンビネーションの構成【護身】
- 2020.07.15
- 護身術
いつも心に1頭の荒ぶるビーバーを。どうもサイコ田中です。
当ブログでは自己防衛において接近戦を制する強力な武器として、
積極的に頭突き(Head-butt)を紹介しています。
頭突きといってもただ単純に頭をぶつけるだけでは、自分が怪我をするリスクも免れません。
今回は相手を倒せる頭突きの安全かつ効果的な運用方法を、
簡単なコンビネーション・セットアップと共にお伝えします。
リアルファイトの8割は至近距離から始まる
わざわざ語るまでもないことですが、
リアルファイトの大半は息がかかるような超至近距離からスタートします。
特に銃の所持と携行が認められない日本国内においては、
ほぼ全てのシチュエーションにおいて徒手格闘が前提となり、
つかみ合いや罵りあい、互いの肩を手で突き飛ばすといったやり取りから展開することが多いと考えられます。
こうした近い距離では腕を伸ばし切る直線的なパンチや蹴りは使いにくく、
肘打ちや膝蹴り、頭突きといったオプションが好ましいと言えます。
護身術として積極的にパンチやキックを練習するのはとても大切なことですが、
より現実的な状況を想定するのであれば、
肘打ちなど至近距離から大ダメージを与えられるテクニックを優先すべきでしょう。
相手を倒せる頭突きの使い方とコンビネーション
ここでは相手を確実にフィニッシュするために知っておくべき頭突きの運用方法について、
比較的難易度が低いながらも効果的なコンビネーションと共にお伝えします。
防犯・護身に興味をお持ちの方はぜひ参考になさってください。
頭突きで自爆しないための3つのルール
最初に自分の頭突きで自爆(自分を傷付ける)しないためのルールを3つお伝えします。
ルール1:頭を振って反動をつけない
頭を後ろに引いたり大きく振って反動をつけるのは危険です。
隙が大きくなりカウンターをもらうリスクが高く、
肘などをぶつけられ大けがをする危険があります。
頭を大きく振るのではなく、身体ごとぶつかるイメージを持つようにしましょう。
ルール2:遠すぎる距離で使わない
相手と距離が開いている場面で頭突きを狙いに行くと、
パンチなどをカウンターのタイミングでもらってしまう恐れがあり、
完全な自滅行為になるため注意が必要です。
頭突きが使えるのはつかみ合いやクリンチの体勢など、
息がかかるほどの至近距離であり、それ以外ではパンチなどを使いましょう。
ルール3:自分より背が低い相手にはなるべく使わない
自分より背が低い相手にそのまま頭突きを入れようとすると、
額と額がぶつかりお互いがダメージを受けます。
基本的に頭突きを使う相手は身長が自分と同じかそれよりも高いことが望ましく、
背が低い相手には顔面を狙った肘打ち・膝蹴りなどを用いるよう心がけましょう。
頭は横に振る
頭突きというと、正面から相手の頭めがけて振り下ろすような形をイメージしがちですが、
これでは自分の鼻や額を強打して自爆する恐れがあり合理的とは言えません。
ぶつけたい場所に対して斜め・あるいは横向きに頭を振り、
額の中心ではなく外側にあるやや膨らんだ部位を当てるのが理想的です。
(眉毛の末端付近から前髪の生え際にかけてのラインをイメージするとわかりやすいかと思います)
下半身と腹筋を意識する
頭突きは頭を振って力いっぱいぶつけるというよりも、
下半身と腹筋を使い、身体ごとぶつかるようにして打つのが最も効果的です。
特に下から突き上げるようにして(伸びあがるようにして)打つ頭頂部を使った頭突きでは、
下半身全体の筋力が重要となり、
・スクワット
・カーフレイズ
といった種目が関連してきます。
また至近距離で身体ごとぶつかるようにする場合は腹筋から首にかけての筋肉をしっかり固め、
腰(足)から額にかけて一本の鈍器になったようなイメージを持つことが肝要です。
そのため首を鍛えることはもちろん、体幹を鍛えるトレーニングが重要になることは言うまでもありません。
首を鍛えるトレーニングメニューについては以下の記事で詳しく紹介しています。
↓ ↓ ↓
【器具なし】首を鍛える安全・簡単なトレーニング方法【宅トレ】
相手の体格別打ち分け・コンビネーション
背の低い相手には使いにくいと述べましたが、
体格別に適切なアプローチというのが存在します。
自分よりも背が高い相手に対して
相手が自分よりも身長が高いと一目でわかる(5~10センチ以上高い)場面では、
高さの関係上正面から頭突きを叩き込めば顎や鼻といった急所に直撃するため、
あまり難しいことは考えず頭を振りましょう。
相手に掴まれたり押さえつけられたりしている場面では、
一旦腰を落として頭を下げ、下から伸び上がるようにして打つ頭突きが最も効果的です。
(頭頂部から後頭部に近い部分を相手の顎や顔面にぶつけるイメージです)
自分よりも背が低い相手に対して
基本的に自爆のリスクがあるため背が低い相手に頭突きは使えませんが、
自分から腰を落として相手と同じかそれよりも低い目線になれば、
頭突きを決められるチャンスはあります。
特につかみ合いや組み合った体勢で膠着状態のとき、
相手の腰に手を回しながら素早く重心を下に移動させ、
小さく頭を振って頭突きを入れながら押し倒すのが簡単なテイクダウンの方法になります。
(倒し切れなかったとしても立て続けに頭をぶつけたり、肘打ちを入れるというオプションがあります)
相手の方が大きく力が強いとき
体格差が大きく圧倒されそうな場面では、
首筋に噛みついてから頭突きを入れるというコンビネーションが切り札になります。
噛みつきはリスクが多くお勧めできない攻撃方法ですが、
フィジカルの差が大きい場面で手段は選べません。
海外ドラマや映画でヴァンパイア(吸血鬼)がするように首に犬歯を突き立て、
相手との間に十分な距離が出来たら素早く頭を振って頭突きを入れましょう。
少々乱暴なアプローチですが、非力な女性にとっても有効なテクニックです。
自分の手に当ててしまう
トリッキーなテクニックとして、
自分の手にぶつけるという変わった手法もあります。
相手とつかみ合いになるなどして膠着した場面において、
相手の顔面を手で押さえつけて横を向かせるようにし、
その手もろとも頭突きを叩き込めば、一撃で相手を倒すのが困難でも、
意表を突く強烈な「嫌がらせ」としては十分に機能します。
迷ったときは難しく考えず両手で相手の顔を押さえつけ、
自分の手の上からでいいので、思いきり頭をぶつけてみましょう。
案外一発でノックアウトできるかもしれません。
(自分の手もそれなりにダメージを受けるので覚悟は必要です)
実は女性にこそ覚えてほしい頭突き
野蛮で暴力的なイメージが強く、とてもスマートとは言えない攻撃手段ですが、
女性にこそ知っておいてほしいのが頭突きという選択肢です。
残念ながら女性は男性よりも持っている「武器」が少なく、
いざという時身を守るためには、相手を圧倒するために凶器とも呼べるツールが必要になります。
(典型的なものは刃物や鈍器、銃器の類です)
手持ちの武器が少ない女性だからこそ相手の意表を突ける頭突きのようなオプションは効果的であり、
特に暴行被害に遭うといった切迫した場面では、相手との距離が近づいていることがほとんどと考えられ、
その効果は十分に保証されます。
ほとんどの女性が「自分の頭をぶつけるなんて……」と思われるかもしれませんが、
頭にこぶが出来たり小さな切り傷が残るくらいなら、「ただの怪我」で済みますよね。
心や体に一生消えない傷痕が残るのに比べれば、その方がよほど楽なはずです。
強い身の危険を感じたとき、経験が無い種類の不安や恐怖を感じたときには、
例え相手が家族や恋人でも、全力で抵抗しなければいけません。
そして身を守るための一つの手段として、自分の頭をぶつける技があることを知っておいてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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