【2021年まとめ】危機管理能力を高めるために欠かせないマインドセット【防犯・護身】

【2021年まとめ】危機管理能力を高めるために欠かせないマインドセット【防犯・護身】

いつも心に1本の冷凍フランクフルトを。どうもサイコ田中です。

2021年も残すところ後わずかとなりましたが、皆さんはどのような1年間を過ごされましたでしょうか。

今年も全国で様々な事件やトラブルが発生しましたが、

今回は2021年度のまとめ記事として、2021年12月30日現在で実際に起きた事件などを基に、

危機管理能力の向上に不可欠なマインドセットについてお伝えしようと思います。


どんなときも「明日は我が身」の精神で

ニュースやネット記事の報道で様々な事件やトラブルにまつわる情報を目にしますが、

ほとんどの方は「自分には関係ない」「私は大丈夫」という根拠のない自信を持っているように見受けられます。

これは、身を守る上で非常に危険な考え方です。

 

少々哲学的な話になってしまうのですが、

私たち人間は生まれてきた以上、最終的に死へ向かうほかはありません。

(「俺は不死身だ!!」という方には、メンタルクリニックの受診を強くおすすめいたします)

上から重いものが落ちてきても、また高いところから落ちたりしても怪我をしますし、

最悪の場合命を落とすことになりかねません。人間の肉体は想像以上に脆いものなのです。

 

言うまでもなく、暴走した自動車が突っ込んできてもゲームセットですし、

刃物を持った攻撃者に襲われて命を落とすというシナリオも十分に考えられます。

(現に2021年も、そうした凶行の果てに亡くなられた方が後を絶ちませんでした)

ニュースの報道などを目にするたび心が痛みますが、

決して他人事のように思わず、常に自分のことのように受け取る意識が大切なのは言うまでもありません。

 

事件や事故が起こるたび、

「自分ならどうするか」「その場に居合わせたとして、何が出来たのか」を具体的にイメージし、

対策を考えるだけでも、危機管理能力を向上させることが可能です。

あなたは2021年に日本国内で発生した事件を、いくつ思い浮かべることができますか?

一つでも思い浮かんだら、今一度自分自身の身に当てはめて考え直してみてください。

そうした試みは筋トレなどと同様に、決してあなたを裏切りません。


危機管理能力を高めるマインドセットと実戦への応用

さてここからは2021年に起きた事件などを基に、

危機管理の応力を高めるためのマインドセットについてお伝えします。

普段の心構えから実際の対応に生かせる訓練内容までセットで紹介していますので、

身を守ることに興味をお持ちの方は、ぜひ一度参考になさってください。

 

常に視野を広く保つ

管理人が高校時代に初めて実戦的なセルフディフェンスを学んだ際、

外国人講師の第一声は「遠くを見なさい。そして全体を見なさい」というものでした。

 

人間には五感が備わっており、外部からの情報を様々な方面・角度から収集することが出来ますが、

特に優先順位が高くなるのが視覚——すなわち目から入る情報になるでしょう。

もちろん、音や匂いといった情報が丸きり無意味なものとは言えませんが、

身を守ることに直結する情報の実に8割以上は、目から拾うものと考えるのが妥当です。

 

電車に乗っている時、ほとんどの乗客はスマホに目を落とすか読書に夢中といった状態ですが、

これは非常に危険です。

10月31日に発生した京王線殺傷事件——いわゆる”ジョーカー事件”は、

電車の車内で発生した無差別殺傷事件ですが、こちらを例にした場合の主な生存プランは、

・座席に座らない(すぐに動き出せるようにするため)

・なるべくドアに近い位置の、「車内非常ボタン」に近い場所に立つ

・自分が乗る車両の隅々に注意を向ける(スマホを見たりしない

という形になり、特に最後の項目が重要になります。

 

電車に乗った時点で、自分が乗り込んだ車両の状況を観察し情報を集めるのは、

生存確率を高くするうえで不可欠な対応と言えます。

・混雑具合はどうか

・学生または外国人の集団は見られるか

・挙動不審な人物あるいは荷物などは無いか

・酔客などトラブルメーカーに相当する乗客はいないか

など、確認項目は多岐にわたりますが、10月に発生した”ジョーカー事件”のようなケースで特に重要なのは、

上から3つ目、【挙動不審な人物あるいは荷物などは無いか】という部分になります。

 

電車の車内を見渡した際、たとえ見間違えにしても、

・煙草をふかしている

刃物(その他凶器に類するもの)を手にしている

・奇抜な服装または明らかな奇行

といったリスク因子が確認できる以上、早急に対応が必要です。

 

車内非常ボタンを活用してもいいでしょうし、

パニックにならないよう注意しながら他の乗客に危険を知らせることも大切です。

また「脱着可能なシート(座席)」「車内非常用消火器」「傘や革製のカバン」などは、

刃物を持った攻撃者を簡単に近づかせないための心強いツールになります。

こうした身近な道具もフル活用しながら、自分は勿論周囲の乗客が一人でも多く無傷でその場から離れられるよう、

いつでも周りを見ていることが肝要です。

 

電車の車内や駅構内で身を守るためのヒントについては、以下の記事でより詳しく解説しています。

↓ ↓ ↓

【防犯】電車や駅構内で襲撃を受けたときに出来ること・知っておきたいこと【護身】

 

トラブルメーカーに近づかない

上の項目とも繋がる部分ですが、

明らかに危険とわかっている人物や場所には、自分から近づかないことが大切です。

 

新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、

マスクをしていない人物が注意を受けて逆上し、相手を暴行するといった事件は全国で頻発しています。

特に残虐なケースとして、昨年5月に同様の経緯で暴行を受けた男性が、

下半身不随の重傷を負い、今年12月に20代の男が逮捕されています。

こうした事件に共通している問題は、

被害者が「リスクに自分から近付いている」という点にあります。

 

まず最初に理解しておくべき前提として、

「非常識な言動を取っている人物には、常識が通用しない」ということが挙げられます。

言うまでもなく、

・路上喫煙

・違法駐車

・ごみのポイ捨て

といった非常識で無責任な行動を取るような人物にまともな倫理観や責任感は無く、

(近年であれば公共の場や飲食店などにおいてマスクを着用していない人物もこれらに該当します)

それどころか自分が正しいとさえ考えている可能性があるため注意が必要です。

こうした人物に言葉や態度での非難や指摘・注意はまさしく火に油、自殺行為であり、

絶対に回避しなくてはなりません。

 

強い正義感や高いマナー・モラルの意識を捨ててはいけませんが、

声をかける相手を間違えた場合、文字通り命はありません。

憤りや不満は内に秘め、

・対象と目を合わせない

手の届かない距離を維持する

・なるべく速やかにその場を離れる

といった対応が、最終的にはあなたや周囲の安全を確保することに繋がってきます。

(気持ちはわかりますがスマホのカメラを向けるなどは論外です。さっさとその場を立ち去りましょう)

 

”避難訓練”を習慣化する

避難訓練と聞いて、小学校や中学校での思い出が蘇るという方も多いでしょうが、

社会人になってからも避難訓練は大切な習慣と考えるべきです。

 

避難訓練と一口に言っても、様々な考え方とアプローチがあります。

例えば職場を例にとるならば、非常時にどういった経路で安全な場所まで移動するかという点はもちろん、

災害発生後の対応(誰に、どういった順番で状況を伝えるか等)も重要です。

職場の場合はほとんどマニュアルが作成されており、それに従っていれば問題はないでしょう。

 

次に一般家庭での災害発生時対応についてですが、

こちらは世帯ごとの人数規模や住居の形態などにも依存するため綿密なプランニングが必要です。

特に子供やお年寄りがいる世帯では対応が一刻を争う場面も想定されるため、

普段から火事・地震・停電など様々な事態を想定したシミュレーションを重ね、

いざという時パニックにならないよう家族全員が一定の心構えと自信、結束を持つことが何よりも大切です。

 

今年12月17日、大阪の雑居ビルが放火され容疑者を含めた26名が亡くなるという傷ましい事件が発生しましたが、

こうしたケースでも普段からそうした非常事態を想定し、対応をある程度マニュアル化したうえで訓練を重ねておくことで、

被害を最小化できた可能性があります。

また過去にも同様の事件は発生しており、今後も影響を受けた模倣犯やローンウルフ型テロの発生は懸念されるため、

職場や学校など様々な場所でこうした特殊なケースに対応する避難訓練が必要と考えられます。

 

普段の通勤・通学路で事件やトラブルに巻き込まれた際に自分が逃走する経路や、

助けを求められる相手及び施設等の確認をしておくことも決して無駄にはなりません。

積極的に自分が暮らす街の情報を集め、

治安の悪い地域や事件・事故の発生件数が多い場所の近隣を通る際には十分警戒するなど、

あらゆる危機的状況を想定した対策が肝要です。

 

刃物(ナイフ等)の脅威を軽視しない

今年11月、愛知県の中学校で男子生徒が同級生に刺殺されるという事件が発生しました。

犯行に使われたのは刃渡り20センチ前後の刺身包丁で、刺し傷は背中付近まで貫通するほどだったと報じられていますが、

管理人は「ごく普通の中学生の犯行である」という点に注意が必要と考えています。

 

この事件で現行犯逮捕されたのは中学3年生の男子生徒(14歳)ですが、

14歳男子の平均身長・体重は平成30年度(2018年)の統計において、

165cm/54kgとなっています。

個人差により大きなばらつきがあるにしても、

全く身体が仕上がっていない、筋肉量などが成人に比べ圧倒的に少ない小柄な中学生でも、

刃物を手にすれば人一人を殺めてしまえるという事実は、

その響き以上に重く、また慎重に受け止められるべき問題に違いありません。

 

この事実は例え相手が中学生でも、刃物を手にしていた場合はその場で命を落としかねないリスクがあることを意味しており、

体格的に上回る成人男性がより殺傷力の高い凶器を手にした場合の脅威は計り知れないことも、同時に証明しています。

 

もしも挙動不審な人物や明らかな危険因子と思しき対象と遭遇した際には、

常に凶器携行の可能性について考慮し、

特に相手の手の動き(凶器を隠し持っていないか・手の中に握っていないか)に最大限警戒し、

少しでも身の危険を感じた場合は速やかに距離を置くか、

身の回りのもので上半身全体や首などを保護する意識が大切です。

また刃物を持った人物を取り押さえたり、武装解除することは容易ではありません。

知識や経験がない場合はなるべく「そこから離れること(逃げること)」を優先に動き、

勇敢と無謀をはき違えないよう注意することも肝要です。

 

ナイフディフェンスについては以下の記事でより詳細に解説しています。

↓ ↓ ↓

【小ネタ】ナイフディフェンスのウソ・ホント【コラム】


「身体づくり」も忘れずに

さて、ここまで危機管理能力を高めるためのポイントをお伝えしてきましたが、

いざという時のために、やはりフィジカル強化にはある程度注力するべきです。

身体を鍛えることには、

・それ自体が抑止力になる(見掛け倒しでもOK)

・ファイトに発展した場面で優位に立てる

・事故などに遭った際にダメージを軽減できる

など沢山のメリットがあります。

特に男性の場合は身体を鍛え上げる過程で自然に自信がつき、

大きな身体と舐められにくい雰囲気(オーラ)を同時に獲得できるため一石二鳥です。

(人によっては女性受けが良くなり生活に張りが生まれるかもしれません)

 

正月休みでダラダラしたい気持ちはわかりますが、

本気で身を守りたいという気持ちがあるなら、まずは腕立て伏せ10回から始めてみましょう。

鍛え上げた身体と高い危機管理の意識は、絶対にあなたを裏切りません。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。