【コラム】映画で学ぶ護身術:第1回『ワイルドカード』【新シリーズ】

いつも心に1台のレーザー距離計を。どうもサイコ田中です。

早いもので、当ブログを開設してから3年が経過しようとしています。

正直な話ネタも尽きてきたので、

新たな試みとして、「映画で学ぶ護身術」と題し、

様々な映画作品の中から管理人が厳選した、

実戦的な護身術を学べる(かもしれない)タイトルを紹介したいと思います。

記念すべき第一回は、ジェイソン・ステイサム主演の『ワイルドカード』です。


『ワイルドカード』のあらすじと見どころ

今回紹介する『ワイルドカード』(原題:Wild Card)は、

「世界で最もセクシーなハゲ男」ことジェイソン・ステイサム主演のアクション映画であり、

よくあるB級の雰囲気を醸しつつも、根底にはギャンブル依存症などの重いテーマも含まれています。

 

ステイサム演じる元エリート軍人のニックはラスベガスの街で雇われの用心棒として生活し、

冴えない日々を送っていましたが、元恋人のホリーが暴行被害を受け、彼に助けを求めたところから物語が動き出します。

(相手がマフィアの跡取り息子で――といった具合に、あとは非常によくあるプロットに従ってストーリーは進行します)

 

この作品の見どころはもはや語るまでもなく、主演のジェイソン・ステイサムによるキレのあるアクションと、

血生臭くも美しい「漢の世界」でしょう。

0か100か――残酷なまでに突き抜けるしかない一人の男の生き様は、男性なら”刺さる”こと請け合いです。

セルフディフェンスのヒントにするとかそんなことは関係なしに、

純粋なエンターテイメントとしても十分に楽しめる内容となっていますので、

興味を持たれた方はYoutubeのプレビューをぜひ一度ご覧ください。


『ワイルドカード』から学ぶ実戦的セルフディフェンス技術3選

ここからは映画『ワイルドカード』から学べる護身テクニックについて、

明日から使えるノウハウと共に3つの項目に分けてお伝えします。

身を守ることに興味をお持ちの方は、当該のタイトルをご視聴の上で、

ぜひ一度参考になさってください。

 

勝利のカギはいつも”先制攻撃”

作中のほとんどのシーンでステイサム演じるニックは、

不意打ちに近いタイミングでの先制攻撃をしかけていますが、

これは(現実の)実戦においても生存率を高める上で重要な戦略です。

 

真面目な方や気の弱い方は「こちらか先に手を出すなんて……」と考えてしまうかもしれませんが、

ルールの無い路上のファイトで手を出されるのを待っていたら、

問答無用で殴られて一発ノックアウトされてしまいます。(仮にブロックできても無傷とはいきません)

 

確かに日本の法律上先に手を出してしまうと暴行罪に問われる確率が極めて高く推奨はできませんが、

強い身の危険を感じている場面で何もせず棒立ちでいるというのは、

自殺行為と言うほかありません。

頭に血の昇った攻撃者や常識の通じない危険人物は、

あなたやあなたの周囲の人間の人生や生活のことなど一切考慮していません。

そんな相手に一方的に殴られて怪我をさせられるくらいならば、

自分からアグレッシブに向かっていって警察のお世話になるほうがよほどマシに違いありません。

(この考え方は少々極端ですが、実際現在の日本では「泣き寝入り」「殴られ損」になるケースが圧倒的多数を占めると考えられます)

 

眼や喉、金的(股間)といった急所を狙って素早い先制攻撃を仕掛け、

なるべく短い時間でファイトを決着させましょう。

 

そこにあるもの(手にしているもの)を武器にする

『ワイルドカード』の主人公ニックは銃やナイフといった武器を使わないことを信条としていますが、

この考え方は現代護身術にも通じるところがあります。

 

そもそも日本ではいわゆる銃刀法によりグレーなアイテムの所持・携行が厳しく取り締まられており、

その目的が身を守ること――護身であったとしても、例外なく逮捕または検挙されます。

 

護身用ツールの課題については、以下の記事でも詳しく解説しています。

↓ ↓ ↓

【小ネタ】ツールの「護身用です」はどこまで通用するか【コラム】

 

 

よって身を守ることを目的に普段から物騒なものを持ち歩くのではなく、

そこにあるものや普段身に着けている普通のアイテムを、

即興武器として用いるというアプローチがとても重要になります。

 

『ワイルドカード』の作中に見られた描写を例にすると、

・クレジットカードで切りつける

・灰皿または酒瓶で殴打する

・椅子を相手の足元に転がす

・バターナイフとスプーンで刺す

などなど、非現実的に見えて意外にも実戦的なテクニックが散見されます。

例えそれが映像作品でアクションコーディネーターが組んだ殺陣(スタント)であったとしても、

「これは使えるかもしれない」という視点で見ることは決して無駄にはなりません。

これはどんな映像作品を視聴する場合にでも当てはまる考え方です。

(ただし一部の漫画やアニメはあまりに非現実的な表現を多く含むためこの限りではありません)

 

相手の「武器」を狙って攻撃する

現代護身術の基本的なメソッドの一つに、

「相手の武器を攻撃する」というものがあります。

 

「相手の武器を攻撃する」と書くと非常に抽象的な響きですが要するに、

・相手が武器を持っている手を狙う

・相手の拳や脚を破壊する

といったニュアンスであり、そのままの意味であることが分かります。

 

特に『ワイルドカード』という作品においては、クライマックスのファイトシーン、

ダイナー裏での大立ち回りでこのメソッドの有効性が確認できます。

・凶器を持った腕に打撃を与える

・銃の発射機構を無効化する

・相手の拳に鋭利なものを突き立てる

など、相手の攻撃手段を奪うことの重要性と脅威を排除するためのヒントが確認できる表現となっています。

(細かい部分だと相手のパンチを額で受け止めるなど、かなり高度なテクニックも見られます)

 

もちろんこのような技術は高度な訓練と気の遠くなるような反復を経て身につくものですが、

「こういう考え方がある」と知っているだけでも、それはあなたにとって強力な武器になります。

そしてその武器はいつか来る”その時”に、あなたやあなたの大切な人を守るために役立つはずです。


現実は映画のようにはいかないが……

繰り返しになりますが、映画におけるファイトの描写というのは、

あくまでも殺陣・スタントであって、演技に過ぎません。

我々がジェイソン・ステイサムのような動きで相手を圧倒するというのは、

現実的には不可能であると考えるべきです。

 

ですが俳優の動きや戦闘描写を観察する中で、

実戦に生かせるヒントが見つかることも否定はできません。

少なくとも今回紹介した『ワイルドカード』というタイトルからは、

・不意打ち(先制攻撃)の有効性

・即興武器を有効に用いるアプローチ

・相手の攻撃手段を奪う立ち回り

などが学べると管理人は考えていますし、他にも路上のファイトで役立つヒントはいくつも隠されています。

 

身を守るうえで大切なことは、

「最初から最後まで相手を圧倒するイメージ」を可能な限り拡大することです。

例えそれが世間でB級映画と言われる色々とガバガバな映像作品だとしても、

あなたが生存率を高めるヒントになるなら役に立つ教材なのです。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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当サイトをご利用いただきありがとうございます。管理人のサイコ田中と申します。

 

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ユーザーの皆様にはご迷惑をおかけすることとなりますが、

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【QuickTIPS】”恐怖”を乗り越えるために出来ること【護身術】

いつも心に1本のカットチゼルを。どうもサイコ田中です。

身を守る上で不可欠な要素の一つは言うまでもなく、

恐怖を乗り越えること――「どうしよう」という不安な気持ちを、

「やってやる」という気持ちに持っていくことに他なりません。

マイナスの感情をカバーして冷静に、そして強気に振る舞っていくために、

私たちにどんなことが出来るのでしょうか。


まずは「リスク因子」を回避することから

身を守る上での大前提として、

ファイトなどのトラブルをいかに回避していくかが非常に重要であることは言うまでもありません。

 

基本的に、

・危険な場所

・危険な人物

・危険な振る舞い

といった3つのリスク因子を避けていくことで、ほとんどの対人トラブルは未然に防ぐことが出来るとされています。

特に昨今は「煽り運転」や「歩きスマホ」などが3つ目の項目――”危険な振る舞い”に該当し、

これらは自分自身がそうした行為をしないことはもちろん、

そのような言動を見せる対象に近づかず、適切な距離を保つ工夫が大切です。

 

また相手の服装やわずかなボディランゲージにも注意を払い、

ほんの微かな違和感も「気のせい」にしないことも非常に重要なマインドセットと言えます。

特にぶかぶかのズボン・フード付きパーカー・地味な色の野球帽といった服装には警戒が必要であり、

明らかに顔を隠す意図が表れた人物からは決して目を離してはいけません。

また飲酒していると思しき人物や路上喫煙・公共の場で堂々とマスクを外しているような人種も危険度は極めて高く、

常識の通じない犯罪者予備軍と考えて差し支えないでしょう。

このような危険人物には決して近づかず、目を合わせたりしないよう十分に注意し、

間違っても相手の言動について口頭で注意したり、スマホのカメラを向けるなどしないよう気をつけましょう。

正義感に溢れる振る舞いは称賛に値するものですが、常識の通じない相手に対しては文字通り火に油です。

巷に一人はいる「ヤバい奴」は見なかったことにして、さっさと距離を置くのが最適解だと覚えておいてください。


恐怖を乗り越えるために知っておきたいこと

ここからは実際に直面したトラブルの場面で恐怖に支配されないためのポイントを、

普段の生活から実践できるマインドセットなども併せて3つ紹介します。

身を守ることをに興味をお持ちの方は、ぜひ一度参考になさってください。

 

アグレッシブな気持ちを作っておく

受け身の姿勢で状況が好転するということはあまりありません。

常に攻める気持ち――自分から向かっていくようなイメージを持っておくことが、

結果的に内面から沸き起こる不安な気持ちを克服することに繋がっていきます。

 

相手以上に攻撃的かつ凶暴な感情を自分が持っていれば、

少なくとも相手のそれに圧倒されるということは起こりませんから、

まずは一つ主導権を握った状態が作られます。

 

ルールの無いファイトにおいて重要なポイントの一つは、

最初から最後まで「相手を圧倒する」ということであり、

そのためにまずは基本的なマインドセットを固めることが必要不可欠なことはもはや自明です。

始まる前から気持ちで負けていたのでは、勝ちの目はいつまでも見えてきません。

普段から「どうしよう……」と不安になりがちな方はぜひ、

「上等だ」「やってやる」という半ば開き直りに近い気持ちを作っていけるように工夫してみてください。

そうしたイメージとマインドセットは護身の場面のみならず、

仕事や勉強の大事な場面でもあなたを支えてくれるはずです。

 

「遠くを見る」アプローチでトンネルビジョンを回避する

人間は緊張状態が高まると極端に視野が狭くなり、

正常な判断や行動が難しくなります。(俗にトンネルビジョンなどと呼ばれるリアクションです)

これは半ば生理現象に近いもので、

高度な訓練を積まなければ克服するのが困難な反応と言えます。

 

とは言え人間はどんな刺激にもある程度は慣れるように出来ている動物です。

もしも緊張状態が高まった時にや不安が強まった場面では、

なるべく「遠くを見る」ように心がけ、

冷静さを保てるように自分から働きかけていきましょう。

 

やり方は至って簡単で、文字通り「遠くを見る」だけでOKです。

喧嘩慣れしていない人ほど、

目の前の激昂している人物の顔や胸のあたりに意識を向けてしまいがちですが、

これでは視野が狭くなる一方で何もいいことはありません。

攻撃を受けそうな場面で相手から目を逸らすのは危険ですが、

相手の背後にある建物を見るように意識したり、

全然関係が無い車などを目で追うようにすることでトンネルビジョンはある程度緩和されます。

もしも相手から明確な攻撃の意思や敵意が感じられるならば後ろに下がって距離を取りつつ、

「遠くを見る」意識で顔面を保護したスタンスを作りましょう。

 

このアプローチは対人トラブル以外にも大事なプレゼンやテストの最中など、

高いストレスに晒された場面でも効果を発揮します。積極的に活用して習慣化していきましょう。

 

「攻撃を受けること」に慣れておく

人は経験が無いことに対して不安や緊張を感じるように出来ています。

これもトンネルビジョンと同様に避けがたい反応であり、ある程度の割り切りが求められます。

とは言え「全くの未経験」を「経験済み」にステップアップさせることが出来れば、

緊張のレベルは大幅に低減させることが可能です。

 

パートナーがいる場合は「攻撃側」と「受ける側」に分かれ、

手を出さないまでも言葉やボディランゲージで詰め寄る・詰め寄られる体験を繰り返せば、

だんだんと不安が軽減されていく事を実感できます。

(3人から4人でぐるぐるとローテーションするワークが特に有効です)

 

路上のトラブルで特によく見られるシチュエーションは、

・至近距離での罵り合い

・肩口や胸を手で押す又は突き飛ばす

・両手で掴みかかる

などであり、

これらの攻撃やプレッシャーを繰り返し受けて感覚を慣れさせておくことで、

瞬間的に感じる恐怖を大幅に低減させることが出来ます。

 

ストリートでのシチュエーションを意識したドリル以外にも、

グローブ・ヘッドギアを身に着けた状態で行うスパーリングは非常に有効なトレーニングであり、

「自分が相手を打つ」「相手に打たれる」という非日常的体験を通して、

確かな自信と心のゆとりを実感できるようになります。

特に「顔を殴られる」ことに関連した負の感情は日常からあまりにかけ離れており、

克服するのが特に困難です。

実力・体格が近い相手とのハードなスパーリングを繰り返すことによって、

地道に乗り越えていく覚悟が必要と言えるでしょう。


本当に怖くなったら逃げていい?

「逃げる」と聞くと情けなく、みっともない印象が否めませんが、

逃避が悪いとは言い切れないのも事実に違いありません。

 

例えば刃物を持った相手に向かっていくというアプローチは完全に間違いであり、

この場合はさっさと逃げて距離を置くのが正解となります。

また相手が明らかに泥酔している・日本語が通じないといった場面においても、

真っ直ぐに向き合うよりもむしろ速やかにその場を立ち去ることが最適解になることが多く、

「逃げないこと」よりも積極的に「逃げること」を選ぶほうが結果的に生存率を高め、

大きなトラブルを避けることに繋がる場面があることも事実です。

 

恐怖を乗り越えること、不安に打ち勝つことは簡単ではありませんが、

弱気なくらいの方が寿命を縮めないで済む局面があることも考慮すると、

必死に食らいついていく強さよりも、

「弱い自分を認め受け入れる」姿勢のほうが肝要のようにも思えます。

逃げてばかりの人生は好ましくありませんが、

自分一人でどうすることも出来ない局面や時間のかかる問題については、

いつでも「逃げる」という選択肢が残されていることも心に留めておきましょう。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【QuickTIPS 】”やるしかない”場面で出来ること・やってはいけないこと【護身術】

いつも心に1輪のチョウセンアサガオを。どうもサイコ田中です。

暖かい季節が巡ってきたと思ったら、いつの間にか夏になっていますが、

細かいことは気にしていられません(?)。

これからの行楽シーズンで気を付けたいのは、

何といっても「外出先での予期せぬトラブル」でしょう。

コロナ禍での行楽シーズン、日本では相変わらず節度を持った行動が求められますが、

誰もがそうした危機感や価値観を共有できるはずもありません。

もしも危険な思想を持った人物や話の通じない相手とトラブルになってしまったとき、

どのような対処法が考えられるでしょうか。


危険な場所や人物からは距離を置く

身を守るための第一歩で大前提となるものはやはり、

危険な場所や人物から距離を置くということです。

 

繁華街や場末の歓楽街などは言うまでもなく、

人通りの少ない路地や明かりの少ない通りなど、

直感的に危険と感じる場所には近づいてはいけません。

「なんだか嫌な感じがする」程度の感覚で十分です。そこから離れましょう)

 

また家族はもちろん友人や恋人、会社の同僚や上司など、

現代社会は煩雑かつ面倒な人間関係を処理していく事の繰り返しですが、

あなたを傷付ける恐れがある、あるいは現在進行形で攻撃してくるような人物からは、

今すぐに距離を置くべきです。

たった一度きりの人生、心身ともに受けたダメージと言うのは簡単には回復しません。

(場合によっては一生治ることの無い傷を負う可能性さえあります)

自分を脅かす対象からは一定の(安全と感じられるだけの十分な)距離を取り、

あなたにその意思があるのならば、徹底的に抗うべきです。

 

日本の法律や司法制度には穴があり、絶対に守られるという保証はありません。

ですがどこかに必ず逃げ場があり、受け皿になってくれるコミュニティが存在します。

「絶対に逃げられない」「このまま一生脱け出せない」などということはあり得ません。

大切なのは、あなたがあなたの生活を脅かす相手から距離を置き、

もう一度自分の人生を取り戻すために戦うことです。

当ブログを訪れ、この記事を読んでくださっているあなたには、その戦いを始める意思があるはずです。

管理人はあなたのそうした意思を尊重し、応援するだけでなく、

実践的なアイデアを提供できるよう最善を尽くします。一緒に問題と向き合っていきましょう。

少なくとも私(管理人)は、あなたの味方です。


”やるしかない”場面での理想的対応とNG行動

人生には数えるほどしかなくとも、”やるしかない”場面が訪れます。

そうなることを避けていくのが最も理想的なセルフディフェンス・アプローチには違いありませんが、

いつでもそれが通用するはずはなく、生き残れるかは運次第です。

ここでは争いを回避するために出来る限りの努力をし、平和的に解決することを望んだ結果、

それでも「相手が争いを望んだ」「逃げ場が無くなった」という非常事態において、

取るべき理想的な対応とその逆にあたるNG行動についてお伝えします。

 

相手の正面に立たない

この手のトピックでは共通してお伝えしているTipsとして、

決して相手の正面に立たない、というものが挙げられます。

 

例えばそれが口論になった場面であれ、

酔っ払いに絡まれた状況だとしても、

とにかく対象(攻撃者)の正面に立つべきではありません。

 

・相手の真正面

・相手から手が届く位置

・後ろにスペースが無い

などの条件は最悪であり、上の3つが揃っていても、最低一つは取り除きたいところです。

 

特に相手の正面で尚且つ手が届く位置というのは、

攻撃を受けた場合のリスクが致命的に高くなり、

もしも身を守る術を知っていたとしても無傷で切り抜けるというのはあまりに困難と言わざるを得ません。

 

もしも外出先でトラブルに巻き込まれ、それを回避するのが困難と感じたときには、

相手の隣か斜め前に回り込むようにする

互いの手が届かない距離を保つ(2メートル前後)

・後ろに下がれるスペースがあることを確認する

という3点に留意したうえで、速やかにスマートフォンのカメラまたは録音ソフトを起動しましょう。

犯罪被害の証拠を残すことは、法廷でのファイトで主導権を握るカギとなります。

 

両足を揃えて棒立ちにならない

格闘技経験等のない方に共通するNGリアクションに、

両足を揃えて棒立ちになってしまう、というものがあります。

これは身を守る上で最悪なスタンスと言わざるを得ません。

 

両足を揃えて立つというのは、攻撃者からすると、

・身体が開いて見える(どこでも打てる)

・押せば簡単にバランスを崩せる(すぐ優位に立てる)

・単純に隙だらけ(なんでも仕掛けられる)

など言わばサンドバッグの状態であり、何の不安もなく叩けるターゲットという認識になります。

 

こうした問題点をクリアし、相手に一定の緊張感と危機感を抱かせるためにも、

必ず利き手側の足を半歩から一歩、後ろに引いて立つことが肝要です。

こうすることで自然と上体は半身を切った状態(斜に構えた体勢)となり、

上体を中心に相手が手を出せる面積が激減します。

また前後に足を開いたことで押す動きに対する踏ん張りも効き、簡単に倒されたり、

突き飛ばされたりしにくくなるというメリットもあります。

 

斜に構えた体勢から更に膝を小さく曲げて腰を落とし、

両手を広げて前に出すことで、よりタイトな防御姿勢への移行も可能です。

ここまでくると顔面パンチへの防御力も大幅に向上し、

タックルのような組技に対する対応力も高まります。

またこの立ち方をした時点で経験を持った相手は何かを悟るため、

運が良ければその時点で争いが終わりになる可能性すらあります。

身を守るための第一歩として、まずは「しっかりと立つ」ところから意識してみてはどうでしょうか。

(あまり露骨なファイティングポーズは相手を刺激し攻撃的にするリスクがあるため注意が必要です)

 

顔面を保護する

ファイトで殴打されるリスクが最も高いと考えられるのが、

顔面及び頭部です。

これは今日まで喧嘩の経験が皆無の方でもイメージしやすいかと思います。

 

よって最優先で保護すべきは頭部及び顔面の周囲であり、

しっかりと両腕を上げて顔を保護するような姿勢を取ることが大切になってきます。

上に述べた通り、あまりに露骨なファイティングポーズは相手を刺激する恐れがあるため、

・広げた両手を顔の前に突き出すようにする

・脇を締め顔の前で両手を合わせるようにする(拝むポーズ)

・「考える人」のポーズを取る

などが有効なアイデアと考えられます。

 

両手を顔の前に突き出す格好は自然であり、強い攻撃の意思も感じられないため、

客観的な印象も損ねません。(警察が現場に到着してからの流れに差が出ます)

脇を締め拝むようなポーズを取れば、こちらに攻撃の意思が無いことを示しながら、

相手に屈服するような印象を与えるため不用意な攻撃者を油断させる効果も期待できます。

(とは言え胴体全体と顔面の周囲はきっちりカバーできています)

また片方の手を顎に添え考え込むようなポーズも、

相手を刺激せず顔の周囲と上半身全体を保護できる理想的な立ち方であり、

攻撃へ転じる際の選択肢も制限されないためオススメです。

 

どの立ち方をするときも、しっかりと顎を引いておくことがポイントです。

 

掌底パンチで安全・確実に大ダメージを与える

先述のポイントを抑えたうえで立ち位置と立ち方が決まった後は、

いよいよ反撃手段について考えるときです。

 

顔面ががら空きになる大振りな横軌道のパンチや、

大きく振りかぶるようにするパンチはあまり好ましくありません。

 

ここではなるべく拳や手首などを傷付けず運用できる効果的な攻撃手段として、

掌底によるワンツーパンチをご紹介します。

 

掌底というのは手のひらの親指の付け根辺りを使った打撃であり、

拳や手首を傷めにくいため現代護身術において定番のアプローチとなっています。

やり方はいたって簡単で、

・全体の指を緩く曲げる(突き指しないため)

・親指を小さく手の甲側に引いて手首を反らせる

・親指の付け根辺りの柔らかい部位を前に突き出す

という3つのポイントが抑えられれば問題はありません。

後は相撲の張り手を放つように前方へ、力強く掌底を突き出すようにして打つだけですが、

体重が乗るよう前に小さく踏み出しながら(前方へステップしながら)、

左・右とテンポよく連打すると相手に大きなプレッシャーを与えることが可能です。

もちろん拳を握ってグーで殴打してもいいのですが、

拳や手首の骨を折った場合は攻撃手段を一つ失くすことになるため覚悟が必要です。


使える”武器”を増やすために

今回紹介したテクニックは身を守るための基礎の一部に過ぎず、

これだけをマスターしても生存率を上げることは困難です。

(それでも無抵抗でやられるよりはよほどマシには違いないのですが)

 

実戦の場面で使える武器となる技術をより多く吸収するためにも、

普段から何らかの格闘技を学んだり、筋トレを通して身体を作っておくことが肝要です。

 

また危機管理の大前提は争いを回避することに他なりません。

対人トラブルを未然に防ぐためのアイデアを多方面から貪欲に吸収し、

ファイトに発展する前の段階で出来る危険回避のテクニックを自分のものにしていく意識も重要となります。

当ブログではそうしたセルフディフェンスにまつわるテクニックやアイデアを数多く提供しています。

身近な防犯対策はもちろん身を守ることに興味をお持ちの方は、

ぜひ【護身術】タグがついた他の記事も参考になさってください。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【QuickTIPS】限られたスペースで出来る効果的な練習方法【格闘技・護身術】

いつも心に1台の美顔マッサージ器を。どうもサイコ田中です。

今年も早いもので、もう5月の連休シーズンがやってきました。

遠出される方、自宅やその他プライベートスペースでゆっくりと過ごされる方など、

余暇の過ごし方は様々かと思いますが、

休みであることを口実にワークアウトをサボるのは、やはりいただけません。

(疲労がピークを越えている等、明らかに一定の休養を必要としている場合は別です)

今回は職業柄県外出張でホテルに長期滞在する機会の多い管理人が、

ホテルの室内など限られたスペースでも行える効果的な練習方法についてお伝えします。


「部屋が狭い!」は言い訳

ビジネスホテルのシングルルームはもちろん、

間取り1K前後の狭いアパートの一室などでは、どうしても動きが制限されてしまいます。

(加えて階下及び隣室の方への騒音も気にしなければなりません)

しかし「部屋が狭いから」「十分なスペースが確保できないから」と言って何もしないのは、

あまりにも消極的と言わざるを得ません。

本気で身体を鍛える気があるなら、そこに目指す理想と信念があるなら、

空間の制限などは関係ありません。

天才でも何でもない凡人の我々が出来ることはいつも、

「自分が今できる精一杯の努力を積み重ねること」に他なりません。

 

スペースが無いなら無いなりに、

・部屋の備品などを壊さない範囲で出来る動作

・自分が怪我をしない最小限の動作

・階下や隣室に対し配慮したなるべく静かな動作

の3点を心がけ、追い込めるメニューを淡々と組み立てていくのみです。

大切なことなのでもう一度。「部屋が狭い」は言い訳です。

大切なのは、「できない理由を探すこと」ではなく、

「どうすれば出来るかを考えること」です。

これは仕事や勉強など様々なことに共通する、結果を出すためのマインドセットではないでしょうか。


部屋が狭くても出来る効果的なトレーニング5選

ここからは、限られたスペースで行えて尚且つ効果的なトレーニング方法について、

主に打撃テクニックにフォーカスした内容をメインに5つお伝えします。

格闘技や身を守ることに興味をお持ちの方で、

「住んでいる部屋が狭い」「ホテルに長期滞在予定」という方は、

ぜひ一度参考になさってください。決して無駄にはならないアイデアを提供することをお約束します。

 

”タテ”の動作にフォーカスしたシャドー

部屋が狭いと、どうしても大きく制限されてくるのが、

横方向への動きです。これだけはどうしようもありません。

 

環境的に出来ないものは出来ないのですから、

アプローチの仕方を変える以外にはありません。

まず動きを縦方向のみに限定し、普段以上に集中したシャドーを行うのが効果的です。

 

やり方はいたって簡単で、

・パンチはストレート系主体(ジャブ・ストレートなど)

・蹴りも同様に縦軌道のものをメインで(膝蹴り・前蹴り・金的蹴り)

・前後に小さく動くフットワークを活用

という3つのポイントを意識して、3分3ラウンドまたは2分5ラウンドを目安に行うだけです。

 

ある程度練度が上がってくると、

ジャブ・ストレートという基本のパンチを繰り返し練習する機会は減っていきます。

スペースが限られている状況下にあるからこそ、

そうした基本の見直しをする機会と捉えなおして取り組むことは無駄にはなりません。

また回し蹴りの練習が出来ない代わりに前蹴りや膝蹴りといった縦軌道の技を多用することで、

未開拓のコンビネーションや接近戦におけるアプローチ方法の発見にも繋がります。

騒音に気を使う必要があるためフットワークは最小にするか皆無で取り組む必要が出てきますが、

小さく、そしてシャープな動作を身に着けるいい機会と言えなくはないでしょう。

(特に前足を小さく引いてローキックをカットする動作などを繰り返すには絶好の機会と言えます)

 

肘打ち(エルボー)の動作を多用する

空間が狭いからこそ効果的に行える練習の一つは言うまでもなく、

肘打ち(エルボー)に違いありません。

クリンチ状態など超接近戦を想定したテクニックであり、

最小限の動作から相手をノックアウトすることが出来る効果的な攻撃手段ですが、

やはりそれだけに絞って練習する機会というのは限定されがちです。

 

部屋が狭いからこそ、

・大振りにならずコンパクトに

・よりシャープなフォームで

・膝蹴りと組み合わせる

といったポイントを意識したコンビネーションを繰り返すことはとても効果的です。

 

特に護身を目的とする場合は、

「壁を背にした状況」「部屋のコーナーに追い詰められた状況」などを想定し、

相手の攻撃をブロックする動作から素早く肘打ちに転じる動作の練習が有効であり、

ムエタイ・総合など肘打ちの使用が明確にルールで認められている競技の場合、

通常のパンチやキックのコンビネーションにいくつかの簡単なエルボーを織り交ぜるのが理想的でしょう。

 

より実践的(効果的)なセルフディフェンステクニックとして、

頭突き→肘打ちや、金的の高さへの膝蹴りから打ち下ろしの肘など、

よりダーティに、そしてよりアグレッシブなコンビネーションを組み立てることも出来ます。

 

ヘッドスリップなどディフェンス動作を磨く

肘打ちと同様のアイデアで、省スペースを有効活用するという観点では、

上体だけを動かすボクシングの基本的なディフェンス動作の練習も有効に違いありません。

 

・頭を左右に振るヘッドスリップ

・上体を柔軟に使ったスウェーバック

・頭部への攻撃をかいくぐるダッキングとウィービング

など、基本的な動作を繰り返すだけでも十分ですが、

そこへパンチのカウンターを組み合わせたり、

ブロックの動作も合わせて受け速攻に転じる動作も確認できます。

 

漫然と頭や上体を振るのではなく、

常に相手の攻撃を意識して行うことで、

より質の高いディフェンス・ドリルが一人でも、そして限られたスペースでも行えるのです。

 

下半身強化も”タテ”の動きを重点的に

シャドーのアイデアと同様、スペースが限られているからこそ、

下半身のワークアウトも横よりも縦の動きを重視していくべきです。

具体的なメニューでいうと、

 

・ブルガリアンスクワット(片側12回×4セットから)

・ランジキックスクワット(片側12回×4セットから)

・シンプルに片足立ち

などが効果的であり、

特にブルガリアンスクワットの場合は椅子に後ろ側の足を乗せると負荷が高まり、

ランジキックスクワットの場合は階下に気を使って静かに行うとすることにより、

勝手に体幹が使われ難易度が上がっていきます。

日中の仕事や観光に疲れている日なら、1分間の片足立ちだけでも問題ないでしょう。

やろうとする姿勢・気持ちが大切です。

(明らかに具合が悪いときや、動作に伴う違和感・痛みがある場合はしっかり休みましょう)

 

地味なワークアウトを極める

スペースが限られ動作が制限されるからこそ、

徹底して地味なトレーニングで追い込むというのもありです。

具体的には、

 

・最低1分間のプランク

・最低30秒間のサイドプランク

・最低1分間のバックプランク

・20秒前後から始めるスクワットホールド

・15秒から20秒間のホローホールド(スーパーマンホールド)

などが効果的で、寝転がって両手足を伸ばせるスペースがあれば行えます。

(ホローホールドが難しい場合、通常のバックエクステンションでも問題なしとしましょう)

 

これらの地味な体幹系種目は普段のジム、ワークアウトスペースで積極的に取り組む機会が限られ、

習慣化しにくいものばかりです。

スペースが限られやることが制限される外泊時などにこそ積極的に取り入れ、

体幹強化に取り組む足掛かりとしていく意識はとても重要です。

また普段から取り入れているという方も時間を延ばす、片足を上げるなど負荷を高め、

「いつもと違うことをやっている」という感覚を持つことが、マンネリ化防止とモチベーション維持にも繋がっていきます。


1畳前後の広さでもトレーニングは可能?

ここまで狭い場所でも出来る効果的なトレーニング方法についてお伝えしてきましたが、

残念ながら(というよりも当然ですが)狭さにも限度と言うものがあります。

 

例えば足を伸ばして寝るのがやっとの1畳前後の広さでは、ほとんどの動作は困難となり、

安全に行える動作は著しく限定されてきます。

(壁や床に手足をぶつける・物を壊すといったリスクが高まります)

 

狭い場所でもトレーニングは出来ると豪語した手前、このような締めくくり方は避けたいところですが、

やはり少しでも質の高いトレーニングがしたいときには、

なるべく広く安全な、そして周囲に迷惑が掛からないスペースで行うべきです。

どうしても1畳の広さで練習しなければならないという極限状態でもない限り、

外に出て子供の少ない公園を探すとか、きちんとジムに通うのがベストには違いありません。

 

ストイックな姿勢を崩さないことはもちろん重要ですが、

全てのトレーニングは「単なる自己満足のための時間」に過ぎません。

そのために他者や社会に迷惑をかけたり、自分が怪我をしたりしていては全く意味がありませんから、

どんな時もTPOをわきまえた振る舞いを心がけることが何よりも大切です。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【小ネタ】”将軍”ジョナサン・ハガティーに学ぶ超攻撃的打撃テクニック【コラム】

いつも心に1本の電動剪定ハサミを。どうもサイコ田中です。

皆さんは、現在UFCなどに並ぶ世界トップクラスの格闘技団体ONE championship(以下ONE)をご存じでしょうか。

日本のRIZIN FFと同様、総合格闘技のほかにキックボクシング・ムエタイの試合をメインコンテンツに据えたプロモーターであり、

近年は日本人選手の参戦も増加傾向にあります。

今回はそんなONEのムエタイ軽量級部門においてエースの座に君臨しつつある若きファイター、

ジョナサン・ハガティー選手の魅力とその強さについて語りたいと思います。

(権利の関係で記事内の画像はいずれも本人と直接関係が無いものとなっております。ご了承ください)


「軽量級=KOが少ない」はもう時代遅れ

かつてはキックボクシングにせよ何にせよ、体重の軽い階級――すなわち軽量級においては、

とにかく派手な失神KOや一発KOはほとんど見られないと言われていました。

ですが2010年代以降、特に日本の新生K-1において武尊選手を筆頭に、

お世辞にも体格的に恵まれているとは言えない選手たちによる豪快なKOが、

当たり前のように見られる時代が訪れました。

(武尊選手以外にも、同じくK-1の武居由樹選手、RIZINの那須川天心選手が代表的と考えられます)

 

ONEのジョナサン・ハガティー選手もまさしくそうした階級を感じさせない破壊力の持ち主であり、

170センチ/60キロという小柄な体格を全く感じさせないパワフルなファイトには、

打撃系格闘技の未来すら垣間見えるほどです。

 

こうした小柄な選手が活躍する背景には、

・より高度に現代化されたフィジカルトレーニング

・減量ルールの改善

・階級設定の厳格化

などが挙げられると考えられますが、

管理人個人としましては、

日本の那須川天心選手のような典型的”天才型”の才能発掘と養成環境の充実が大きく影響していると見ています。

 

近年は格闘技のみならず様々なスポーツで練習環境の整備と改善が進み、

選手一人ひとりがより安全に、そして伸び伸びと練習に取り組めるようになったように見受けられます。

こうした環境の変化が、もともと持っている素晴らしい才能をより迅速に、そして無理なく開花させていることに疑いの余地はなく、

今後もそうした天才型ファイターの理解を超えたパフォーマンスを目撃する機会は増えていくでしょう。


”将軍”ジョナサン・ハガティーに学ぶ超攻撃的打撃テクニック

その端整な容姿と堂々たる出で立ちから”General(将軍)”の名を冠するジョナサン・ハガティーですが、

そのニックネームのもう一つの意味はずばり”全般的な能力の高さ(総合力)”に相違ありません。

彼の圧倒的パフォーマンスを支える総合力の高い打撃テクニックには、一体どんな秘密が隠されているのでしょうか。

 

タイトな(完成された)テクニックの数々

キックの那須川天心選手やボクシングの井上尚弥選手らにも当てはまる部分ですが、

彼らはいずれもタイトな(しっかりとした)基礎という名のバックボーンを持っています。

ハガティー選手の場合はムエタイを7歳から始めたとされていますが、

幼少の頃より形成されてきた彼の重厚な基礎の片鱗は、試合中はもちろん練習中の姿にも垣間見えます。

 

ハガティー選手の練習風景から得られる情報として、

・シャドーでもミットでもフォームを崩さない

・しっかりとしたフォロースルー

・タイトなコンビネーション

・一発一発に「遊び」が無い

など、いかに基礎を重視したトレーニングを続けてきたかが容易に見て取れます。

こうした特性は前述の通り結果を残している軽量級ファイターの多くに共通する項目であり、

「身体が小さいファイターが強くなるために必須の項目」と言い換えても差し支えないでしょう。

 

攻守バランスの取れたスタイル

驚くほど選手層の厚いONEですが、

ハガティー選手ほど攻守のバランスに優れた選手を探すのは至難の業です。

(ONEのムエタイは総合力の高い選手が名を連ねていますが、彼はその中でも突出しているように見受けられます)

 

ハガティー選手は攻撃テクニックが完成されているだけでなく、

・柔軟な上半身をフルに活用したディフェンス

・華麗かつ軽快なフットワークの数々

・状況に応じて使い分けるタイトなブロック

・キックに対する見切りの上手さ

など、防御テクニックも極めて高い水準にあります。

 

特に動体視力(反応)と上半身の柔軟さを活かしたスウェーバック

受け速攻(ガード直後の速攻)の安定性は群を抜いており、

この上フットワークまで活用されるのですから、並みの対戦相手はお手上げです。

 

一切躊躇の無い肘打ち(エルボー)

ハガティー選手の代名詞的攻撃テクニックの一つは肘打ち(エルボー)に違いありませんが、

彼の恐ろしいところは、

・どんなタイミングでも

・どんな距離からでも

・どんな角度からでも

確実に相手を倒しに行く肘打ちが出せるということでしょう。

 

ベーシックな横軌道の肘打ち(カット・エルボー)はもちろん、

強烈な打ち下ろしの肘(ダウン・エルボー)、

フットワークを組み合わせた回転肘打ち(スピニング・エルボー)など攻撃手段は多岐にわたり、

それらを一切の躊躇いなく、フルで振り抜く姿勢にもノックアウトへの執念が見て取れます。

(たまに肘打ちが空を切りますが、彼は全力で打っているので大きく前のめりになります。要するに遊びが無いのです)

 

ハガティー選手はこれから総合(MMA)への転向も示唆していますが、

何の対策もしていない対戦相手は、彼の肘だけで文字通り血だるまにされてしまうことでしょう。

 

長い脚を活かした強い前蹴り(ティープ)

肘打ち(エルボー)の他にも、

長い脚をフルに活用した踏みつけるような前蹴り(ティープ)も、

彼の代名詞的攻撃テクニックの一つです。

 

ハガティー選手の前蹴りが他と違っている点は、

・圧倒的に長い射程(リーチ)

・上から踏みつけるように力強く蹴る

・相手の胴体だけでなく顔面も狙う

の3点であり、特に最後の「顔面を蹴る」という部分がポイントになっています。

 

通常前蹴りと言うと相手と距離を取ったり、

アグレッシブな相手の動きを制するために用いられることが多いのですが、

ハガティー選手は明らかに倒しに行く蹴り方をしています。

(よって積極的に相手の頭部を狙って蹴りを繰り出しています)

 

彼が同じ階級の選手の中ではリーチ面で優れていることも、

この前蹴りという技を多用することに関連していることに疑いの余地はありませんが、

持って生まれたフィジカルも技術も、高いレベルで効果的に活用できるからこそ機能していることを忘れてはいけません。

(単に体の大きい人がただ脚を投げ出すように蹴っても、相手は倒れません)


「穴のないファイター」の見本として

ここまでジョナサン・ハガティー選手の魅力とその強さについて、

管理人個人の私見によりお伝えしてきましたが、

彼のような完成された、言わば「穴のないファイター」というのは、

今後ますます増えていくのではないかと考えています。

 

上に述べた通り練習環境が充実していることはもちろん、

レベルの高い選手が互いに競い合い切磋琢磨する中で、

最終的には「何でもできる」「総合力が高い」選手が覇権を握る時代が訪れるのかもしれません。

言うまでもなく、強力な武器が一つしかないファイターは、

それを使えない状況に追い込まれたとたんに機能停止します。

(逆に言えばそうして相手を「処理していく」ということが、一つの課題ということになります)

仮に決定率がそれほど高くなくとも、使える武器を多く握っていることが、

結果的に相手へのプレッシャーにもなり、不利な局面を打開していく事にも繋がっていきます。

 

今回紹介させていただいたジョナサン・ハガティー選手は、

そんな「穴のないファイター」の見本であることに疑いの余地はありません。

既に完成されている印象の否めないハガティー選手ですが、

MMA転向など展望と可能性は広がるばかりです。

若き天才の今後の活躍から、目が離せません。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【QuickTIPS】スパーリング以外で強くなるための5つのポイント【格闘技・護身術】

いつも心に1台の超音波洗浄機を。どうもサイコ田中です。

日本では2022年の年明けからオミクロン株による急速な感染拡大により、

全国で感染者および重傷者が増加傾向にあります。

こうした情勢の中で格闘技を始めとした様々なコンタクトスポーツにおいては、

十分な質・量のトレーニングが困難になりつつあるという印象が否めません。

今回はスパーリングが出来ない状況で打撃テクニックを磨くために出来ることについて、

シャドーボクシングを軸にしたマインドセットの観点からお伝えしていこうと思います。


一人だからこそ集中できるトレーニングを

ジムに通うのが当たり前の人にとっては、一人で行う練習に疑問が生じたり、

十分な練習が行えないと感じることが珍しくないと考えられます。

ですが対人練習が困難な状況にあるからこそ集中できるメニューも存在します。

 

・時間をかけてフォームを確認するシャドー

・基本的なフィジカル強化メニュー(ウェイト等)

・地味な体幹強化系ワークアウト

・ヘビーバッグを使った総合的打撃強化

など、挙げ始めると決して少なくはありません。

 

にシャドーボクシングは、

コロナ禍における感染リスクを低減できる安全なワークアウトの一つであると共に、

手首や拳などを負傷した状態でも取り組める質の高いトレーニングであり、

・細かなフォームの矯正

・フットワークの確認と応用

・対戦相手の存在を意識した立ち回り

など、各々の重視する強化項目にフォーカスした自由度の高い組み立てが出来ることが最大の強みと言えます。

 

格闘技経験のない方でも、シャドーボクシングを中心に練習を組み立てることにより、

ジム通いをしなくても十分に質の高い練習が可能です。

(Youtubeなどにアップされている著名な選手のシャドー風景を参考にするといいでしょう)


スパーリングなしで強くなるための5つのポイント

ここではスパーリングの時間以外で打撃テクニックを向上させるために必要なことを、

主にシャドーボクシングの中で意識すべきポイントとして5つ紹介したいと思います。

スパーリングが困難な中でも質の高い練習をしたいというファイターの方はもちろん、

ジムに通わず一人でこっそり強くなりたいという方もぜひ一度参考になさってください。

 

しっかりと顎を引くことを意識する

格闘技経験者の方には「基本的すぎない?」と思われるかもしれませんが、

しっかりと顎を引くことは、打撃技術の向上と密接な繋がりがあります。

 

モデルの女性が立ち方・歩き方を教わる際に、

「顎を引きなさい」と指導される場面を目にしたことは無いでしょうか。

まず大前提として人間の身体は構造的に顎を引くと体感安定性が向上し、

軸がブレにくくなるように作られています。

これにより攻撃時には姿勢が安定しシャープな打撃が可能となり、

防御の際には打たれ強さが発揮されてきます。

 

またカウンター打撃のように互いの攻撃が交錯するような場面においては、

よりタイトに顎を引き、受けるダメージを軽減できる姿勢を作っておくことが、

カウンター攻撃そのものの威力を増大し決定力を増すことにも繋がってきます。

 

シャドーボクシングはもちろん、サンドバッグを叩く際などにも、

しっかりと顎を引くことを意識して行うことが大切です。

どうしても顎が浮いてきてしまう場合は、

顎の下にテニスボールや丸めたタオルを挟むといいでしょう。

 

攻撃の高さ・角度を柔軟に変化させる

あなたがシャドーボクシングをするとき、

攻撃動作は十分バリエーションに富んだものになっているでしょうか。

頭の高さばかりの攻撃が続いたり、

同じ場所に立ったまま淡々と似たようなコンビネーションを繰り返してはいないでしょうか。

 

攻撃の高さを柔軟に変化させ、

アイレベルの上下に打ち分ける意識は、決定力を高めるうえで非常に重要です。

攻撃を散らすということは、相手にとってブロックが困難となるだけでなく、

カウンターを合わせることを躊躇させ、防戦一方にさせることにも繋がります。

また立ち位置や構えの左右、パンチや蹴りを打ち込む角度も変化させることで、

相手に処理させる情報量を増やし、パンク状態へ陥らせることが可能となります。

 

シャドーボクシングのみならずサンドバッグを叩く際にも、

・頭部、胴体、下半身という3段階で高さを変化させる

・フットワークを使って立ち位置を変える

・上下の打ち分けと角度変化を組み合わせたコンビネーションを考える

といった意識が、相手にとって脅威となる武器を増やすことに結び付いていきます。

 

常にカウンター攻撃を意識する

カウンター攻撃は、自身もダメージを受ける恐れのある諸刃の剣ですが、

不利な局面や大きな体格差を打開するための大きな突破口にもなりえます。

理由はシンプルに、「攻撃中は防御が出来ないから」です。

 

上に述べた理由はあまりにシンプルで無理があるのですが、

確かに攻撃中というのは無防備になることが多く、

特に一瞬でも顔面ががら空きになるフック系のパンチや、

不用意なタックルなどに対するカウンターは一撃で闘いを終わらせる切り札になります。

 

カウンター攻撃を磨く最短ルートはスパーリングを繰り返すことに他なりませんが、

初心者の方や自身のファイトスタイルをある程度確立してしまった中級者以上には、

少し難しいのも事実です。

 

シャドーボクシングの最中に相手の攻撃をイメージし、

・ブロックした腕ですぐに打ち返す

・ブロックしたほうと逆の手で打ち返す

ヘッドスリップからストレートまたはジャブ

など、パターンを身体に覚え込ませることで、

咄嗟のタイミングでカウンターを出せる機会が増えていきます。

もちろん頭の中がカウンターのことで一杯になり、

カウンター攻撃一辺倒になっては元も子もありませんが、

通常のコンビネーションに加えてカウンターのタイミングでの攻撃パターンを1つ、2つと増やしていく事で、

あなたのファイターとしてのポテンシャルは格段に向上していくはずです。

 

”当たる攻撃”を優先して攻撃する

特に初心者の方に多く見られる思考パターンとして、

「自分が当てたい攻撃を当てにいく」というものが見られます。

これは決して間違いではありませんし、悪いことでも無いのですが、

本当に相手を倒したければ、自分がしたい攻撃ではなく、

「打てば確実に当たる攻撃」を狙うべきです。

 

何のことかわからないという方のために簡単に説明すると、

例えば相手がガードを固めて首から上をしっかりと保護しているのに、

頭の高さに向かってがむしゃらにパンチを打っても意味がありませんよね。

意味がないどころか、体力を余計にロスするうえに時間の無駄になります。

この場面で狙うべきなのは言うまでもなく、

ガードを上げたことで無防備に晒されたボディであり、相手の腹部周辺となります。

 

このように、普段から「自分が当てたい・やりたい攻撃パターン」よりも、

「今すぐ打てば確実に当たってまあまあ効く攻撃」を優先した思考ルーチンを持つように心がけることで、

相手を様々な角度から追い詰め切り崩すことのできる、マシーンのようなファイターに生まれ変わることが出来ます。

 

こちらもカウンターと同様にスパーリング中意識するのが一番ですが、

・ガードを固めた相手を意識したシャドー

・部位ごとに番号を振ったサンドバッグを叩く

・人型サンドバッグを使ってピンポイント打撃

など、工夫次第で訓練していくことが出来ます。

特に番号付きサンドバッグを使う場合は、

パートナーに頼んで無作為に番号をコールしてもらうようにすることで、

ゲーム感覚で質の高い練習が出来ます。

 

”予測不可能な動き”を取り入れる

ほとんどのファイターにとって大きな脅威となるのは、

何を考えているのか読めない、どんな武器を隠し持っているのかわからない、

「予測不可能な動きをする相手」に違いありません。

 

教科書通りの綺麗なパンチやディフェンス技術も素晴らしいのですが、

本当に対戦相手として正対したときに強い脅威を感じるのは、

フォームが崩れた、正統派でない動きをするファイターであることの方が多いと言われます。

模範的で美しく無駄がない攻撃パターンを多用する教科書通りのファイターよりも、

パンチの軌道が読みにくく、どんなバリエーションがあるのか見当もつかない相手のほうがやりにくいのは明白です。

 

それがフットワークでも上半身を使ったディフェンスでも、

に相手が読みにくい、捉えづらい動作になることを心がけていけば、

それはあなたが主導権を握るための強力な武器になっていくでしょう。

特に攻撃モーションは二重・三重のフェイントをかけることが出来、

相手を幻惑するための強力なツールに違いありません。

 

普段のシャドーまたはサンドバッグトレーニング中にも、

「一つ一つの動作を確定させる」「しっかりと腕を振り切る」といったイメージ以外にも、

小さなフェイントやそれに近い動作を混ぜるように意識していく事で、

予測不能な攻撃パターンをいくつも生み出すことが出来、

最終的にはそれらが機能することで、あなたは相手にとってより危険なファイターに変化していくでしょう。


肉体改造の時間と割り切るのもアリ

スパーリングが出来ないと自分がどんどん弱体化しているような、

根拠のない謎の強迫観念に囚われることがあるかもしれません。

若い頃の管理人も、スパーリングだけが強くなる近道と信じ、

怪我をしてもがむしゃらにハードなスパーリングをこなしている時期がありました。

 

昨今はコロナ禍によりコンタクトスポーツにおける感染リスク軽減が困難となり、

練習の質や量が低下している印象を否めません。

ですがこのような情勢だからこそ取り組める、根本的な強化メニューがあります。

それが肉体改造です。

 

管理人は今年に入り、「体重10キロ増量」を目標に掲げ、

日々の食事は勿論、トレーニング負荷も怪我をしない範囲で調整しつつあります。

確かに格闘技の練習はそれに直結した動作を繰り返したり、

対人練習の中でしか学べないことが少なくありません。

しかし身体を大きくすること、根本的な基礎体力を高めることはスポーツの分野を問わず、

・パワーを発揮すること

・スピードとキレの向上

・持久力(スタミナ)強化

などに繋がり、決して無駄になるということはありません。

 

対人練習だけが全てという前時代的な考え方は捨て、

思い切って体重を増やす・減らす時期と割り切るのも、

将来的にはプラスに作用していくのではないでしょうか。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【QuickTIPS】身体を絞るためのシンプルかつ効果的な食事方法【筋トレ】

いつも心に1台の半自動溶接機を。どうもサイコ田中です。

さて、2022年という新たな1年が始まったわけですが、

「今年こそはダイエット!」という方も少なくないのではないでしょうか。

(ちなみに管理人はその逆で、増量を目標に掲げています)

ここではそんな「身体を絞りたい」「体型をキープしていきたい」という方のために、

なるべく簡単で、なおかつ健康的な食事方法をご紹介したいと思います。


”好きなもの”を食べてもいい?

食事に限らず人にはそれぞれ好き嫌いがあり、ダイエットに取り組むうえでも、

「これだけはどうしても……」という方もいらっしゃるかと思います。

 

あくまで管理人個人としましては、自分が”好きなもの”というのは、

スナックとアルコール以外であれば、どんどん食べていいと考えています。

 

理由はいくつかありますが、まず一つは、

食事そのものをストレスにしないためです。

食事自体が苦行になってしまうと、せっかく摂った栄養も吸収されにくくなるうえに、

最悪の場合吐くことになり、結果栄養面で大きなマイナスになる可能性すらあり好ましくありません。

それよりもむしろ、自分が少しでも「食べやすい」「美味しい」と感じられるものを積極的に摂取し、

足りない部分をサプリメントなどを通して補充するほうがよほど合理的であり、

内臓への負担も抑えられ健康的と言えます。

 

また自分が”好きなもの”を見つけておくことで、

厳しい・苦しいトレーニング後の食事が楽しみになり、それが一つの達成感・幸福感をもたらします。

逆に味気ないものや、極端にヘルシーな食事を自分に強いることで、

「反動のドカ食い」や「夜間の暴飲暴食」など強烈なリバウンドを引き起こす要因を自ら作り出すことになりかねず、

結果体調を崩して体重増加——果てはモチベーション低下など負の連鎖に陥るリスクが高まり、

ダイエットは失敗に終わってしまう可能性が高くなると考えられます。

それならばむしろ、自分が”好きなもの”(食べやすいと感じるもの)を中心にメニューを組み立て、

楽しく、そして美味しく食べていく方がずっと健康的であり、

安全な食事管理をしていると言えます。

 

よほど高カロリーなものや糖質を多分に含むものでない限りは、

”好きなもの”をどんどん食べて、食事を楽しむ意識が何よりも大切です。

もしも食事が苦行になってきたときには、

レシピやメニューの組み立てを見直す時ではないでしょうか。

 

身体づくりに役立つ食事のヒントは、以下の記事でも紹介しています。

↓ ↓ ↓

低コストのバルクアップ食材と節約レシピ


身体を絞るためのシンプル・効果的な食事方法3選

ここからは管理人自身の実体験を基に、身体を絞るためのシンプルかつ効果的な食事方法について、

具体的なレシピも添えて3つ、紹介したいと思います。

「今年こそは!」という本気の方はもちろん、

「ちょっと身体を絞ってみようかな……」という学生や女性の方も、ぜひ一度参考になさってください。

 

丼メニューで美味しく・Quick&Easyに

日本人だからこそ採用できる最も効率的な食べ方として、

「丼もの」をメインで構成するという手法があります。

 

基本的な丼メニューは、

・白米(炭水化物)

・肉類・魚介類(タンパク質・脂質)

・卵(タンパク質)

・野菜(ビタミン・ミネラル)

など、丼一杯分の内容でなるべく確保したい3大栄養素全てをカバーしており、

効率の面でこれほど強力な食べ方は存在しません。

 

しかも作り方はいたって簡単で、

・白米または玄米を炊く

・具材をカットし鍋で煮込む(10分程度でOK)

・丼にご飯を盛って用意した具材をぶちまける

以上です。

たとえ時間が無くても具材だけを前日に作り置きし、熱々ご飯にかけるだけですから、

用意するのにそれほど時間はかかりません。とにかく手軽なのが丼の一番のメリットでしょう。

 

また「増量したい」という方はご飯を多めに、

逆に「今は絞りたい」という方はご飯少なめ・具材多めにするなど調整も容易であり、

ご飯をより栄養価の高い五穀米または玄米に変えるといった融通が利く点も強みと言えます。

 

管理人オススメのレシピは、

「野菜たっぷりステーキ丼」です。

用意するのは、

・ステーキ肉(牛肉が好ましい)

・アボカド

・パプリカ

・ズッキーニ(キュウリでも可)

・市販のステーキソース

の5点と、熱々の白米または麦ごはん・五穀米です。

 

アボカドはなるべく小さくカットするか、

時間はかかりますが潰してペースト状にしても美味しくいただけます。

(軽く塩をまぶすなどして下味をつけるとより食べやすくなります)

パプリカ・ズッキーニは食べやすいサイズに切り、

ステーキにお好みの焼き加減で火を通したら、一口サイズにカットします。

(カットしなくても問題はありませんが、切ったほうが確実に食べやすくなります)

後は下ごしらえをしたものをご飯に乗せステーキソースをかければ完成です。

 

このレシピのポイントは、

・野菜と果物を加熱しない

・味付けをソースのみにして塩分を控えめに

という2点であり、少々手間はかかりますが、食べやすく栄養バランスの良い、

効率的なメニューとなっています。

(ストイックな方には、ステーキ肉を鶏むね肉に置き換えるというオプションもあります)

 

スパゲティサラダでもっと軽く・安価に

「丼物はちょっと重いよ……」という方、気持ちはよくわかります。

元はと言えば管理人も食は細い方なので、とにかくお米を食べるのが困難でした。

そんな方には、より軽快、そして低コストな、

スパゲティサラダという食べ方を強くおすすめします。

 

パスタという食材が強力なのは、

・驚くほど低脂質

・つるつると食べやすい食感

・とにかく安い

という3点であり、特にコスト――グラム当たりの費用でこれほど安く抑えられる食材は、

他には少し見当たりません。圧倒的です。

 

そういうわけで(?)、

パスタは特に懐事情が険しい学生の方や、手軽に食べたい女性の方におすすめと言えます。

 

管理人おすすめのレシピは、4分で出来るスパゲティサラダです。

用意するものは、

・パスタ(概ね4分前後で茹で上がるタイプ)

・ツナ缶(サラダチキンでも可)

・お好みの野菜(レタス・トマト・キュウリ……etc)

・お好みのドレッシング

の4点のみであり、

作り方は言うまでもなく、パスタを茹でている間に、

野菜を食べやすい大きさにカットして、

(面倒なら手で千切ったりしてもOKだと思います。いやマジで)

茹で上がったパスタとツナ缶・野菜を好きなドレッシングで絡めるだけです。終わりです。

3~4分という短い時間で出来て栄養バランスも申し分なく、

丼と同様にパスタの量を増減させることで増量・減量に対応し、

特にツナ缶をサラダチキンに置き換えることでタンパク質の量を増やすアプローチは効果的です。

(使うツナ缶の量を増やしたり減らしたりするのも有効です)

それでもまだ「タンパク質が足りない!」というストイックな方は、

茹で卵を添えてあげるといいでしょう。卵もパスタと一緒に茹でてしまえばいいのでとにかく楽です。

(野菜もお皿の半分くらいは占めるようにしましょう)

 

”漢のスティックサラダ”でよりワイルド・スピーディーに

「もはや包丁を握るのも嫌」「とにかく手間をかけたくない」という方、

それでもちゃんと食べる方法はあるので安心してください。

 

用意するのは、

・ズッキーニ、パプリカなど生で食べられる野菜

・スティックタイプのサラダチキン

以上です。終わりです。

 

野菜は洗って、そのままかぶりつきましょう。

丸かぶりしやすいズッキーニ(キュウリ)・トマト・ベビーキャロットなどがおすすめです。

サラダチキンはコンビニなどで売られているスティックタイプのものを適宜用意し、

同じくむさぼるだけです。とにかくワイルドに行きましょう。

(男性はもちろん、時間が無いOLや主婦の方にもおすすめです)

そして誰かに突っ込まれたときには、なるべく涼しい顔で、

「これはあくまでスティックサラダなんだよ」と言い張りましょう。それしかありません。

 

今日まで身体づくりと食事管理に取り組まれてきた方は恐らくこう思われるでしょう。

「炭水化物が全然摂れてねえじゃねーか!!」と。その通りです。

なので炭水化物は別におにぎり・パンなどを用意して確保してください。

この食べ方のコンセプトは、

・なるべく手間をかけないこと

・とにかく短時間で済むこと

・年中食べられること

の3点であり、特に最後の「年間通して食べられる」というのがポイントです。

 

確かに栄養面などで見ても季節の野菜を食べることが好ましいのですが、

最近はハウス栽培の設備・技術も高度になり、年中変わらない品質の野菜・果物を口にすることが可能となっています。

よっていつでもスーパーで売られているズッキーニ、パプリカ、ニンジンなどは積極的に採用し、

「食べるものをコロコロ変えない」ことを心がけましょう。

こうすることで体調も一定に保たれ、メニュー考える手間も省けます。

(買うものが決まっていれば迷いがなくなり、買い物の時間も短縮され節約にも繋がります)


ワークアウト後はプロテインを忘れずに

プロテインと聞くと、ワークアウトの習慣がない方には少し抵抗が生じるかもしれませんが、

トレーニング直後は積極的にプロテインを摂取するべきです。

 

筋肉は疲労(破壊)と回復(再生)を繰り返すことで成長しますが、

ここで成長促進剤の役割を果たすのがプロテインです。

トレーニング後にプロテインを摂取しなければ、

ハードワークの意味がないどころか、筋肉が回復できず、

どんどんダメージが蓄積するということになります。

こうなるとトレーニングを重ねれば重ねるほどコンディションが悪化し、

怪我や体重減少に繋がり、最終的にはオーバーワークという致命的な状態に陥ってしまいます。

 

どれだけ軽度の運動でも、筋肉にある程度負荷がかかった際には、

そのダメージを回復させる栄養を、なるべく速やかに回収する意識が大切です。

(トレーニング後、遅くとも30分以内に摂取するのが理想的とされています)

普段の食事はもちろん、プロテインやサプリメントを効果的に活用しながら、

理想のボディラインに近づけていきましょう。

 

ジョギングやウォーキングなど有酸素運動の後は、

スポーツドリンクなどで水分・ミネラルの補給を忘れずに。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【2021年まとめ】危機管理能力を高めるために欠かせないマインドセット【防犯・護身】

いつも心に1本の冷凍フランクフルトを。どうもサイコ田中です。

2021年も残すところ後わずかとなりましたが、皆さんはどのような1年間を過ごされましたでしょうか。

今年も全国で様々な事件やトラブルが発生しましたが、

今回は2021年度のまとめ記事として、2021年12月30日現在で実際に起きた事件などを基に、

危機管理能力の向上に不可欠なマインドセットについてお伝えしようと思います。


どんなときも「明日は我が身」の精神で

ニュースやネット記事の報道で様々な事件やトラブルにまつわる情報を目にしますが、

ほとんどの方は「自分には関係ない」「私は大丈夫」という根拠のない自信を持っているように見受けられます。

これは、身を守る上で非常に危険な考え方です。

 

少々哲学的な話になってしまうのですが、

私たち人間は生まれてきた以上、最終的に死へ向かうほかはありません。

(「俺は不死身だ!!」という方には、メンタルクリニックの受診を強くおすすめいたします)

上から重いものが落ちてきても、また高いところから落ちたりしても怪我をしますし、

最悪の場合命を落とすことになりかねません。人間の肉体は想像以上に脆いものなのです。

 

言うまでもなく、暴走した自動車が突っ込んできてもゲームセットですし、

刃物を持った攻撃者に襲われて命を落とすというシナリオも十分に考えられます。

(現に2021年も、そうした凶行の果てに亡くなられた方が後を絶ちませんでした)

ニュースの報道などを目にするたび心が痛みますが、

決して他人事のように思わず、常に自分のことのように受け取る意識が大切なのは言うまでもありません。

 

事件や事故が起こるたび、

「自分ならどうするか」「その場に居合わせたとして、何が出来たのか」を具体的にイメージし、

対策を考えるだけでも、危機管理能力を向上させることが可能です。

あなたは2021年に日本国内で発生した事件を、いくつ思い浮かべることができますか?

一つでも思い浮かんだら、今一度自分自身の身に当てはめて考え直してみてください。

そうした試みは筋トレなどと同様に、決してあなたを裏切りません。


危機管理能力を高めるマインドセットと実戦への応用

さてここからは2021年に起きた事件などを基に、

危機管理の応力を高めるためのマインドセットについてお伝えします。

普段の心構えから実際の対応に生かせる訓練内容までセットで紹介していますので、

身を守ることに興味をお持ちの方は、ぜひ一度参考になさってください。

 

常に視野を広く保つ

管理人が高校時代に初めて実戦的なセルフディフェンスを学んだ際、

外国人講師の第一声は「遠くを見なさい。そして全体を見なさい」というものでした。

 

人間には五感が備わっており、外部からの情報を様々な方面・角度から収集することが出来ますが、

特に優先順位が高くなるのが視覚——すなわち目から入る情報になるでしょう。

もちろん、音や匂いといった情報が丸きり無意味なものとは言えませんが、

身を守ることに直結する情報の実に8割以上は、目から拾うものと考えるのが妥当です。

 

電車に乗っている時、ほとんどの乗客はスマホに目を落とすか読書に夢中といった状態ですが、

これは非常に危険です。

10月31日に発生した京王線殺傷事件——いわゆる”ジョーカー事件”は、

電車の車内で発生した無差別殺傷事件ですが、こちらを例にした場合の主な生存プランは、

・座席に座らない(すぐに動き出せるようにするため)

・なるべくドアに近い位置の、「車内非常ボタン」に近い場所に立つ

・自分が乗る車両の隅々に注意を向ける(スマホを見たりしない

という形になり、特に最後の項目が重要になります。

 

電車に乗った時点で、自分が乗り込んだ車両の状況を観察し情報を集めるのは、

生存確率を高くするうえで不可欠な対応と言えます。

・混雑具合はどうか

・学生または外国人の集団は見られるか

・挙動不審な人物あるいは荷物などは無いか

・酔客などトラブルメーカーに相当する乗客はいないか

など、確認項目は多岐にわたりますが、10月に発生した”ジョーカー事件”のようなケースで特に重要なのは、

上から3つ目、【挙動不審な人物あるいは荷物などは無いか】という部分になります。

 

電車の車内を見渡した際、たとえ見間違えにしても、

・煙草をふかしている

刃物(その他凶器に類するもの)を手にしている

・奇抜な服装または明らかな奇行

といったリスク因子が確認できる以上、早急に対応が必要です。

 

車内非常ボタンを活用してもいいでしょうし、

パニックにならないよう注意しながら他の乗客に危険を知らせることも大切です。

また「脱着可能なシート(座席)」「車内非常用消火器」「傘や革製のカバン」などは、

刃物を持った攻撃者を簡単に近づかせないための心強いツールになります。

こうした身近な道具もフル活用しながら、自分は勿論周囲の乗客が一人でも多く無傷でその場から離れられるよう、

いつでも周りを見ていることが肝要です。

 

電車の車内や駅構内で身を守るためのヒントについては、以下の記事でより詳しく解説しています。

↓ ↓ ↓

【防犯】電車や駅構内で襲撃を受けたときに出来ること・知っておきたいこと【護身】

 

トラブルメーカーに近づかない

上の項目とも繋がる部分ですが、

明らかに危険とわかっている人物や場所には、自分から近づかないことが大切です。

 

新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、

マスクをしていない人物が注意を受けて逆上し、相手を暴行するといった事件は全国で頻発しています。

特に残虐なケースとして、昨年5月に同様の経緯で暴行を受けた男性が、

下半身不随の重傷を負い、今年12月に20代の男が逮捕されています。

こうした事件に共通している問題は、

被害者が「リスクに自分から近付いている」という点にあります。

 

まず最初に理解しておくべき前提として、

「非常識な言動を取っている人物には、常識が通用しない」ということが挙げられます。

言うまでもなく、

・路上喫煙

・違法駐車

・ごみのポイ捨て

といった非常識で無責任な行動を取るような人物にまともな倫理観や責任感は無く、

(近年であれば公共の場や飲食店などにおいてマスクを着用していない人物もこれらに該当します)

それどころか自分が正しいとさえ考えている可能性があるため注意が必要です。

こうした人物に言葉や態度での非難や指摘・注意はまさしく火に油、自殺行為であり、

絶対に回避しなくてはなりません。

 

強い正義感や高いマナー・モラルの意識を捨ててはいけませんが、

声をかける相手を間違えた場合、文字通り命はありません。

憤りや不満は内に秘め、

・対象と目を合わせない

手の届かない距離を維持する

・なるべく速やかにその場を離れる

といった対応が、最終的にはあなたや周囲の安全を確保することに繋がってきます。

(気持ちはわかりますがスマホのカメラを向けるなどは論外です。さっさとその場を立ち去りましょう)

 

”避難訓練”を習慣化する

避難訓練と聞いて、小学校や中学校での思い出が蘇るという方も多いでしょうが、

社会人になってからも避難訓練は大切な習慣と考えるべきです。

 

避難訓練と一口に言っても、様々な考え方とアプローチがあります。

例えば職場を例にとるならば、非常時にどういった経路で安全な場所まで移動するかという点はもちろん、

災害発生後の対応(誰に、どういった順番で状況を伝えるか等)も重要です。

職場の場合はほとんどマニュアルが作成されており、それに従っていれば問題はないでしょう。

 

次に一般家庭での災害発生時対応についてですが、

こちらは世帯ごとの人数規模や住居の形態などにも依存するため綿密なプランニングが必要です。

特に子供やお年寄りがいる世帯では対応が一刻を争う場面も想定されるため、

普段から火事・地震・停電など様々な事態を想定したシミュレーションを重ね、

いざという時パニックにならないよう家族全員が一定の心構えと自信、結束を持つことが何よりも大切です。

 

今年12月17日、大阪の雑居ビルが放火され容疑者を含めた26名が亡くなるという傷ましい事件が発生しましたが、

こうしたケースでも普段からそうした非常事態を想定し、対応をある程度マニュアル化したうえで訓練を重ねておくことで、

被害を最小化できた可能性があります。

また過去にも同様の事件は発生しており、今後も影響を受けた模倣犯やローンウルフ型テロの発生は懸念されるため、

職場や学校など様々な場所でこうした特殊なケースに対応する避難訓練が必要と考えられます。

 

普段の通勤・通学路で事件やトラブルに巻き込まれた際に自分が逃走する経路や、

助けを求められる相手及び施設等の確認をしておくことも決して無駄にはなりません。

積極的に自分が暮らす街の情報を集め、

治安の悪い地域や事件・事故の発生件数が多い場所の近隣を通る際には十分警戒するなど、

あらゆる危機的状況を想定した対策が肝要です。

 

刃物(ナイフ等)の脅威を軽視しない

今年11月、愛知県の中学校で男子生徒が同級生に刺殺されるという事件が発生しました。

犯行に使われたのは刃渡り20センチ前後の刺身包丁で、刺し傷は背中付近まで貫通するほどだったと報じられていますが、

管理人は「ごく普通の中学生の犯行である」という点に注意が必要と考えています。

 

この事件で現行犯逮捕されたのは中学3年生の男子生徒(14歳)ですが、

14歳男子の平均身長・体重は平成30年度(2018年)の統計において、

165cm/54kgとなっています。

個人差により大きなばらつきがあるにしても、

全く身体が仕上がっていない、筋肉量などが成人に比べ圧倒的に少ない小柄な中学生でも、

刃物を手にすれば人一人を殺めてしまえるという事実は、

その響き以上に重く、また慎重に受け止められるべき問題に違いありません。

 

この事実は例え相手が中学生でも、刃物を手にしていた場合はその場で命を落としかねないリスクがあることを意味しており、

体格的に上回る成人男性がより殺傷力の高い凶器を手にした場合の脅威は計り知れないことも、同時に証明しています。

 

もしも挙動不審な人物や明らかな危険因子と思しき対象と遭遇した際には、

常に凶器携行の可能性について考慮し、

特に相手の手の動き(凶器を隠し持っていないか・手の中に握っていないか)に最大限警戒し、

少しでも身の危険を感じた場合は速やかに距離を置くか、

身の回りのもので上半身全体や首などを保護する意識が大切です。

また刃物を持った人物を取り押さえたり、武装解除することは容易ではありません。

知識や経験がない場合はなるべく「そこから離れること(逃げること)」を優先に動き、

勇敢と無謀をはき違えないよう注意することも肝要です。

 

ナイフディフェンスについては以下の記事でより詳細に解説しています。

↓ ↓ ↓

【小ネタ】ナイフディフェンスのウソ・ホント【コラム】


「身体づくり」も忘れずに

さて、ここまで危機管理能力を高めるためのポイントをお伝えしてきましたが、

いざという時のために、やはりフィジカル強化にはある程度注力するべきです。

身体を鍛えることには、

・それ自体が抑止力になる(見掛け倒しでもOK)

・ファイトに発展した場面で優位に立てる

・事故などに遭った際にダメージを軽減できる

など沢山のメリットがあります。

特に男性の場合は身体を鍛え上げる過程で自然に自信がつき、

大きな身体と舐められにくい雰囲気(オーラ)を同時に獲得できるため一石二鳥です。

(人によっては女性受けが良くなり生活に張りが生まれるかもしれません)

 

正月休みでダラダラしたい気持ちはわかりますが、

本気で身を守りたいという気持ちがあるなら、まずは腕立て伏せ10回から始めてみましょう。

鍛え上げた身体と高い危機管理の意識は、絶対にあなたを裏切りません。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

【QuickTIPS】マウントパンチに対する安全な対応と抵抗手段【護身術】

いつも心に1台の電動トルクレンチを。どうもサイコ田中です。

リアルファイトにおいて遭遇する確率の高いシチュエーションの一つは何といっても、

馬乗りの状態(フルマウント)から殴打を受けるといった場面です。

マウントポジションからのアグレッシブな攻撃に対しては、どのようなアプローチが効果的なのでしょうか?


まずはテイクダウンを防ぐことから

言うまでもありませんが、

倒されてしまった状態から無傷で生還するというのは極めて困難ななため、

仰向けに倒れてしまった時点であなたのセルフディフェンスプランはとりあえず失敗です。

(だからこそテイクダウンディフェンスを一通り学ぶことは必須と言えます)

転んだり倒れたりすることには、基本的にデメリットしかないためです。

 

倒れたあなたにとって脅威となるのは前述のマウントパンチのほかに、

・頭部や腹部への強烈なサッカーボールキック

・顔面に対する踏みつけ

・複数人による波状攻撃(リンチ)

など致命的と言っていいほどリスクの高い攻撃ばかりであり、

どれも回避やディフェンスが困難なものばかりで逆転の可能性は限りなくゼロに近づくと考えられます。

 

たとえあなたがグラウンドポジションからの対応や下からのサブミッションに自信を持っていたとしても、

絶対に自分から倒れたり背中を地面に着けるような体勢を取ってはいけません。

これから紹介するテクニックはあくまでも「必死に抵抗したが倒されてしまった」とか、

「体格差が大きくもみ合いのまま押し倒された」といった状況を想定したものであり、

テイクダウンについては防げるに越したことはありません。

可能な限り立ち技(打撃)で、尚且つ短い時間で決着をつけることを常に心がけましょう。


マウントパンチに対するディフェンスと効果的な抵抗手段

ここからはマウント状態からのパンチによる攻撃に対するディフェンス方法について、

効果的な抵抗手段と共にお伝えします。

たとえ女性でも知っているだけで致命傷を防げる内容となっておりますので、

身を守ることに興味をお持ちの方はぜひ一度参考になさってください。

 

徹底的に”スペース”を潰すように動く

実際にやろうとするとすぐにわかることですが、

マウントポジションから力いっぱい相手を殴打するためには、

ある程度のスペースが必要です。

 

密着した相手に攻撃を当てるのは至難の業であり、

もし当てることが出来たとしても大したダメージには繋がりません。

 

したがってマウントポジションを取られた状態で真っ先に試みるべきなのは、

こうした”スペース”すなわち相手と自分の上半身の間に生じる隙間を埋める努力であり、

手っ取り早いのは相手の身体に抱き着くようにすることです。

 

しっかりと両脚で相手の腰をホールドし、腹筋を使って少しでも上体を浮かせましょう。

こうすることで相手は全力のパンチを打ちづらくなるうえに、

もしまともに食らってしまったとしても致命傷になる確率を最小にすることが可能です。

 

相手のボディバランスを崩す

こちらも実際に試みるとわかることですが、

馬乗りの状態から人を全力で殴りつけるというのは、

少しコツがいります。

(運動神経が良い人は最初から上手に出来るのかもしれません。管理人は無理でした)

 

お尻の方に十分体重をかけていないと体勢は安定しないうえに、

パンチを打つ際には重心がずれるので腰が軽くなり、脱出されるリスクが生じてきます。

身を守る上では、こうしたマウントポジションの弱点を突いていくのが主な戦略となり、

その最たるものがバランスを崩させる動作です。

 

やり方はいたって簡単で、パンチが飛んでくるのが見えたら、

両膝で相手のお尻を強く突き上げてやるだけです。

こうするとどんなに身体を鍛えている人物でもボディバランスを崩し、

前のめりになって手をついてしまいます。

 

もちろんこの動作を繰り返すだけではマウント状態から脱出することはできません。

しかし何度もこうした「嫌がらせ」を受け続けると、相手はどんどん冷静さを欠き、

心身共に信じられないスピードで疲弊し消耗していきます。

その結果生じた一瞬のスキを突いて、下から肘打ちや頭突きを叩き込みましょう。

 

マウントポジションからボディバランスを崩すことも無く安定して強いパンチを打ってくるような相手は、

紛れもなくそれなりの知識と経験を持ち、訓練を続けてきた人間です。

まず勝ち目はないので体力の続く限り抵抗し、助けが来るのを待ちましょう。

(もしも助けの来ないような場所でそのような相手を敵に回してしまった場合、命はありません)

 

急所への”噛みつき”でピンチをチャンスに

先述した2つのテクニックを併用すると、

ちょうど相手の胸に顔を埋めるような格好に落ち着きます。

(そういう体勢になれるのが一番理想的と言い換えても良いでしょう)

 

ここから出来る最も強力で凶悪な抵抗手段は、

急所への噛みつきに他なりません。

 

首筋は太い血管が集中し皮膚も薄く柔らかいため、

全力で犬歯を突き立てると簡単に皮膚が裂けて血が出てきます。

血を見た相手がパニック状態に陥ってくれればラッキーですし、

血が出なくとも鋭い痛みが脳天まで突き抜けるため瞬間的に大きなスキが生まれます。

そこから更に頭突き、肘打ちなどをお見舞いし体を入れ替えるところまでが一つのセットと考えましょう。

 

非常にグレーかつ強力なアプローチとして、

乳首に噛みつくという手もあります。

乳首というのは言うまでもなく非常に敏感な部位であり、

全力で噛まれた場合は飛び上がるほどの痛みが走ります。

(文字通り腰が浮くので、この瞬間にブリッジすることであっけなく脱出できます)

夏場などTシャツを着用した相手の場合、乳首の位置は夜間でも容易に視認できるため、

嚙み千切るような気持ちで食らいつけば大体クリーンヒットします。

(ちなみに管理人は首筋→乳首の順番に噛みつき、噛みつきながら手で相手の顔を探り、

思いきり目に指を入れるところまでをセットにして運用していました)

 

体を入れ替えた後は、相手の抵抗が弱まるまで拳や肘で徹底的に攻撃しましょう。

最後まで気を抜かず、止めを刺すまでがセルフディフェンスです。


体幹と下半身の強化は欠かせない

ここまでマウントパンチに対するアプローチを紹介してきましたが、

マウントポジションでの抵抗において欠かせないのが、

腹筋・背筋と体幹の力です。

 

相手の身体へしがみつくような体勢を作る上で腹筋の強さと持久力は必須であり、

腰を浮かせてバランスを崩させる動作(ブリッジ)は背筋に加えハムストリングスの強さに関係してきます。

 

日ごろからプランクなど基本的な体幹強化種目に取り組むことはもちろん、

膝を曲げ仰向けに寝た体勢から腰を反らせるヒップリフトなど腰から臀部を刺激する種目も積極的に取り入れ、

腹筋・背筋と下半身を総合的に鍛え上げることが肝要です。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。